『DANGEROUS GATE 2021』東京・大田区総合体育館(2021年9月20日)
飯橋理貴&偉進兄弟デビュー戦 ○神田裕之&ドン・フジイvs飯橋偉進&飯橋理貴×

 維新力&穂積詩子の息子・飯橋兄弟がデビュー。惜しくも敗れたが、弟・偉進(いしん)が母譲りの扇子&マフラーでど派手な入場を見せれば、兄・理貴(りき)は父直伝のアルカトラズで先輩を追い込むなど奮闘した。

 飯橋兄弟は父が維新力、母が元LLPWの穂積さんというサラブレッドだ。兄の理貴は身長165cm、体重68kg、1996年7月17日生まれの25歳。弟の偉進は身長168cm、体重78kg、1997年10月27日生まれの23歳。2020年春に入門し、デビューを目指してトレーニングを積んできたが、大田区大会という大舞台でベテランのフジイ&神田相手にデビュー戦を迎えた。

 理貴がショートタイツ、偉進はショルダータイツ姿。偉進は“ジュリアナ詩子"の異名を持つ母の入場コスチュームにあやかり、90年代ディスコ風の扇子とマフラーを持って入場した。ゴングが鳴ると、序盤からダブルショルダータックルを放つなど兄弟連係を披露。偉進はフジイに真っ向からショルダータックルをぶち込んで、場内を沸かす。

 その後、偉進が先輩たちの厳しい攻めに捕まってしまう。理貴は喧嘩腰で神田にエルボーを連発したものの、ランニングエルボーで打ち倒されると、弟に続いてローンバトルを強いられる苦しい展開に。理貴はフジイの逆水平に連続被弾して悲鳴を挙げた。フジイは執ように押さえ込んでいくが、理貴はことごとくキックアウトすると、場内は大きな拍手に包まれる。

 理貴は神田にドロップキックを連発して抵抗。偉進がミサイルキックで切り込むと、兄弟で同時に卍固めに捕獲して反撃に転じる。同士討ちを誘われると、偉進がフジイのパワーボムを食らってしまうが、続くラリアットは理貴が回避して神田への誤爆を誘う。すかさず理貴は父・維新力から直接教わったという必殺技・アルカトラズ(チキンウィングフェースロック式キャメルクラッチ)に捕らえて、千載一遇の勝機を掴んだ。

 フジイのカットに遭っても、逆水平を連発して抵抗した理貴だったが、ショートレンジラリアットを食らうと失速。逆エビ固めに捕まってしまう。偉進が逆水平でカットに入るも、フジイはラリアットで返り討ち。すかさず神田がエクスプロイダーで場外に排除した。孤立した理貴にフジイがチョークスラムを繰り出すと、神田がダイビングエルボードロップを投下して勝負あり。理貴は3カウントを聞くしかなかった。

 デビュー戦とは思えぬ動きで奮闘した飯橋兄弟だったが、終わってみれば完敗。しばらく大の字になって動けなかったが、フジイと神田はそんな2人の健闘を称えると、飯橋兄弟もふらつきながら、客席に向かって深々と頭を下げた。

 バックステージでは「デビュー戦で負けてしまいました。今はすごい悔しいです。必ずこの借りは返します。これからもっともっと弟と一緒に高め合って、強くなって、次は必ず勝利を掴むことができるように、もっともっと頑張ります」(理貴)、「正直言ってフジイ選手、神田選手にはまったく歯が立ちませんでした。全然力量不足で、もっともっと修行、鍛錬が必要だと思います。これから長く険しいプロレス人生、今日は負けに終わりましたけど、今後どんどんどんどん勝ちを取っていける選手になれるように日々精進していきたいと思います」(偉進)と悔しさをにじませながらも、さらなる精進を誓った飯橋兄弟。ともに両親の偉大さを改めて感じた様子だったが、維新力&穂積詩子の息子という見られ方からの脱却を見据えた。

 目標を問われて「DRAGONGATEを、そして自分自身のプロレスラーとしての名前を大きくしていくこと」(理貴)、「DRAGONGATEを日本一にできるような選手」(偉進)と団体を背負っていく覚悟まで見せた2人。兄弟で切磋琢磨し、DRAGONGATEの頂点を目指す戦いがこの日スタートした。

【試合後の理貴&偉進】
▼偉進「今日9月20日というコロナ禍で忙しい中にもかかわらず、たくさんのお客様に集まっていただき、本当にありがとうございました。本日、自分は1年半という練習生期間を経て、今日やっとDRAGONGATEのプロレスラーの一員になることができましたけども、正直言ってフジイ選手、神田選手にはまったく歯が立ちませんでした。全然力量不足で、もっともっと修行、鍛錬が必要だと思います。これから長く険しいプロレス人生、今日は負けに終わりましたけど、今後どんどんどんどん勝ちを取っていける選手になれるように日々精進していきたいと思います。本当に今日はありがとうございました」

▼理貴「本日デビューさせていただきました飯橋理貴です。今日をもってDRAGONGATEのプロレスラーとして新しい第一歩を踏み出しました。デビュー戦で負けてしまいました。今はすごい悔しいです。必ずこの借りは返します。これからもっともっと弟と一緒に高め合って、強くなって、次は必ず勝利を掴むことができるように、もっともっと頑張りますので、皆さんこれからも応援よろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました」

――試合の途中で使ったのはお父さんの得意技・アルカトラズ?

▼理貴「はい。父親のアルカトラズを使わせていただきました。直接教わりました。試合ではすごく手応えを感じました。ただ、勝利はできなかったので、次はあの技で勝利できるように、もっともっと技術を磨きます」

――お母さんのジュリ扇を持って入場するのはどんな気分だった?

▼偉進「最初、入場前までは、正直言うと気恥ずかしい思いがあったんですけど、一度ゲートを潜ったら、もうそんなことは吹っ飛んで、思いっきり自分のキャラクターを見せました」

――これからキャリアを積んでいくうえで、両親の存在はどんなふうに意識する?

▼偉進「やっぱりここでデビューできたのも両親の名があってこそだと思いますし、自分的には他にも同期がいるんですけど、技術的には劣っている部分もたくさんあるので、維新力、穂積詩子の息子じゃなくて、飯橋偉進といういちレスラーとして、どんどんどんどんDRAGONGATEで価値を高めていけるように頑張りたいと思います」

▼理貴「父親、母親はすごく偉大な方で、名も知れてますし、有名な方なんですけど、これからはその息子ではなく、飯橋理貴、ひとりのレスラーとして、どんどんどんどん自分自身の価値を上げて、レスラーとして大きくなることを目標に頑張っていきます」

――練習してきたことは全部出せた?

▼理貴「そうですね。今までやってきたことは出せたと思うんですけど、ただ、それがいいか悪いか、活かせているかどうかっていうのはまだ自分の中で納得いってない部分もあるので、もっと上を目指して頑張っていきます」

▼偉進「親の存在もありますけども、兄弟として2人で1つという見られ方が必ず出ますし、今後は兄弟タッグというのも続くと思います。でも、いずれかは兄と対角線に立って戦う日が必ず来ると思うので、その日が来た時には絶対に兄には負けないという気持ちで、日々鍛錬してきたいと思ってます」

――これからの目標は?

▼偉進「以前、東京スポーツさんにもインタビューしていただいたんですが、DRAGONGATEで一番のレスラーになるってことも目標としてあるんですけども、自分はDRAGONGATEが大好きでここの門を叩かせてもらった身なので、DRAGONGATEを日本一にできるような選手になりたいと思ってます」

▼理貴「これからもっともっと自分自身のレスラーとしての価値を上げて、DRAGONGATEを、そして自分自身のプロレスラーとしての名前を大きくしていくことが自分の目標です。これからもっと鍛錬していきます。よろしくお願いします」