『2021旗揚げ記念シリーズ』最終戦 東京・後楽園ホール(2021年10月31日)
GAORA TVチャンピオンシップ ○入江茂弘vs石川修司×

 入江が石川との真っ向勝負を制してGAORA TV王座を奪取。全日本におけるシングル王座初戴冠を果たし、シングル3冠王となった入江はゼウスと最強タッグ制覇を誓い合った。

 今年3月に葛西純から奪還して以来、石川がGAORAの絶対王者と化しつつあったが、この日、入江が待ったをかけた。入江は2AW10・28後楽園大会で2AW無差別級王座を奪取したばかり。勢いそのままに大巨人の牙城に挑んだ。

 だが、入江を待っていたのは苦闘だった。場外でのボディスラムでリングの角に叩きつけられて動きが鈍ると、腰攻めに出る石川の前に防戦一方。石川をエプロンに追いやってのボディアタックで場外に叩き落として反撃に出たが、かんぬき頭突きの打ち合いに競り負け、ドラゴンスープレックスでぶん投げられた。

 それでも入江はすぐさまビーストボンバーで応戦したが、バックドロップで動きを止められ、監獄固めに捕まった状態でかんぬき頭突きを連打されてしまう。さらにランニングニーリフトも被弾すると、キャノンボールで応戦したが、ファイアーサンダー、スプラッシュマウンテンと怒とうの猛攻で追い込まれた。

 意地で肩を上げた入江はジャイアントスラムを食い止めると、ターンバックルブレーンバスターで逆襲を開始。雪崩式バックフリップはロープ上でバランスを崩して不完全に終わったものの、自分が垂直落下式バックフリップで追い討ち。ビーストボンバーは石川がラリアットで相打ちに持ち込み、カミゴェをぶち込んだものの、入江はカウンターのビーストボンバーをさく裂。さらに自らダッシュしてこん身のビーストボンバーを叩き込んで逆転の3カウントを奪った。

 石川が4度目の防衛に失敗。真っ向勝負の肉弾戦を制した入江が第20代GAORA王者に輝いた。2013年の全日本参戦から8年にして初めてシングルマッチでメインを務め、初のシングル王座戴冠。「8年前に初めて全日本プロレスに参戦して、シングルの結果を何も残すことなく、シングルでメインをすることもなく、8年間過ごしてきました。今こうして、自分がまだまだ強いと思わないし、納得する勝ち方でもないけど、全日本プロレスのメインイベントで、シングルのベルトをこの入江茂弘が獲れて、本当に嬉しいです」と喜びを爆発させた入江は、PURPLE HAZEの仲間たちに感謝。最強タッグのパートナーとなるゼウスにベルトを巻いてもらうと、「こうして入江茂弘として結果を残せて、何よりも僕はPURPLE HAZEとして結果を残せたことが嬉しいです。今ここにシングルのベルトがあるんですが、僕はゼウスさんとあのベルトを巻きたいです」と最強タッグ制覇とその先の世界タッグ獲りに照準。ゼウスも「あと2ヵ月の全日本プロレスの所属。この2ヵ月、自分のプロレス人生を懸けて、ここにいる入江茂弘という最強の、最高のタッグパートナーと組み、必ず世界最強タッグを獲りにいきます」と呼応した。

 2AW無差別、OWE無差別に加え、GAORA王座も奪取し、シングル3冠王となった入江。石川は「GAORAを三冠と並ぶベルトにする」と公言し続けてきたが、入江も同じ思いだ。GAORAでみちのくプロレス、WCWをみたことがきっかけでプロレスラーを目指しただけに“GAORA"への思い入れは強く、「入江茂弘が持っているからGAORA TVのベルトって凄いんだなって思わせてやりますよ」と誓ってみせた。

 その前にまず入江はゼウスとの最強タッグ制覇と、その先の世界タッグ奪取を目指す。

【試合後の入江】
▼入江「2013年に全日本プロレスに参戦して、タッグベルトに挑戦することはあっても、シングルのベルトに挑戦することは今まで1回もなくて。今日こうしてシングルのベルトに挑戦して、シングルのベルトを…あの石川修司を倒してこのベルトを巻くことができたのが本当に嬉しいです。自分は1人で生きていくと決めて、フリーランスでずっと対戦相手だけじゃなく、いろんなものと戦ってきて。そして今こうして結果を残すことができました。でも、1人で戦っていこうと思ってフリーを選んだけど、フリーになってからのほうがみんなに生かされているんだなっていうことを強く感じました。このベルト、フリーになって1人で獲ったなんて1ミリも思いませんよ。みんながいたからこうしてベルトを獲ることができました。フリーになって、今まで以上にみんなへの感謝、みんなの温かみを感じて、今こうして獲ることができました。もちろんシングルで結果を残したこと、それと同時に僕はPURPLE HAZEで結果を残せたことが何より嬉しいです。PURPLE HAZE、入江茂弘は全日本プロレスで胸を張って戦い続けます。ありがとうございました」

――石川選手はそのベルトを「三冠に並ぶベルトにしたい」と言っていたが?

▼入江「僕も同じ気持ちですよ。入江茂弘が持っているからGAORA TVのベルトって凄いんだなって思わせてやりますよ。僕はGAORAでプロレスを見て、プロレスを好きになって、プロレスラーになったんですよ。だから、このベルトを僕が巻く資格がありますよね? 僕はGAORAでみちのくプロレスとWCWを小学生の頃に見て、なんてプロレスって面白いんだと思って、プロレスラーに憧れて、プロレスラーになって、GAORA TVのベルトを今、入江茂弘が巻いてます。小学生の僕に教えてやりたいです」

※ゼウスたちが祝福すると

▼入江「ありがとうございました。自分が全日本でずっとやってこれたのも、こうやって結果を残せたのも、PURPLE HAZE、このみんながいたからです。ありがとうございました」

▼ゼウス「よし。次は最強タッグ。必ず勝とう」

▼入江「やりましょう」

【石川の話】「悔しい。昔から知ってた入江と全日本のタイトルマッチで戦えて感慨深いっていうのはあくまで上目線の話だから。負けちゃったら悔しさしかないね、本当に。10月のタイトルマッチ戦線で負け越した。全盛期って言葉は使いづらいのかもしれないけど、俺はやっぱり負けたら悔しいし、もっと強くなりたいって今も思っているんで。もう1回、もう1回。GAORAベルトを三冠ベルトと同じ並びにするっていうのも道半ばで終わっちゃったんで。それがGAORAなのかわからないけど、もう1回ベルトを狙えるレスラーになりたいなと思います」