『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr.28』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋市)(2021年11月21日)
「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 △エル・デスペラードvs高橋ヒロム△

 デスペラードとヒロムによる優勝候補同士による大一番は、相譲らずの死闘の末、30分時間切れ引き分けに。2人は決勝での再戦を誓い合った。

 IWGPジュニア王者として初優勝を狙うデスペラードと、連覇を目指すヒロムが前半戦の大一番で激突。昨年の優勝決定戦と同一のカードで、デスペラードとしては雪辱戦となったが、ライバル対決はし烈を極めた。

 1年ぶりの再戦はのっけから感情むき出し。チョップやビンタ、エルボーが激しく交錯し、場内も熱を帯びる。変則的なロープワークからスピアーを狙ったデスペラードに対し、ヒロムはD(三角絞め)に絡め取った。逃れたデスペラードが場外に転落すると、ヒロムは連続して鉄柵に投げつける。しかし、デスペラードも意地になってスピアーを今度こそぶち込むと、負けじと鉄柵に連続してホイップして報復した。

 デスペラードはニークラッシャー、グラウンドドラゴスクリューから左ヒザ攻めにシフト。花道ボディスラムからヒザに容赦なくパイプイスを振り下ろす。一方的な展開が続き、ヒロムは立ち上がるのもやっとの状態に。それでも顔面低空ドロップキックで場外に蹴落とすと、エプロンから決死の場外ドロップキックを発射して反撃に成功する。だが、ヒザを攻められると急ブレーキ。サンセットフリップパワーボムを仕掛けても失敗に終わり、ヒザを押さえて苦もんする。すかさずデスペラードはトペコンヒーロを敢行。一気にギター・ラ・デ・アンヘルからピンチェ・ロコの構えに。

 気持ちで引かないヒロムはコーナーめがけてのデスバレーボムで譲らない。ギターラ・デ・ラ・ムエルタで引っこ抜かれても、再度Dに捕獲。デスペラードがパワーボムの要領でマットに叩きつけても、ヒロムは足を離さずに絞め続けた。デスペラードは3度抱え上げると、そのまま同体で場外に転落する。

 先にリングに戻ったヒロムは、今度こそサンセットフリップパワーボムを敢行。チャンスをたぐり寄せる。リングアウト寸前で滑り込んだデスペラードとエルボー合戦、チョップ合戦で火花。またもDで飛びつくが、読んだデスペラードはヌメロ・ドスに持ち込んだ。ヒロムは丸め込んで切り返し、九死に一生を得ると、デスペラードのロコモノ(ナックルパンチ)に合わせてDに再び捕らえる。

 残り時間は3分。勝利を狙うヒロムはトラースキックやラリアットで攻勢を止めない。だが、デスペラードはカウンターのロコモノを一閃。残り1分となる中、ピンチェ・ロコの構えに。ヒロムも必死に抵抗。コーナーへのフロントスープレックスからビクトリーロイヤルを繰り出すと、TIME BOMBIIの体勢。読んだデスペラードがエル・エス・クレロで丸め込んだ瞬間、無情にも引き分けのゴングが打ち鳴らされた。

 昨年の優勝決定戦と変わらぬ死闘は、今スーパージュニア初めての時間切れ引き分けに。どちらも勝ち点1を手にし、デスペラードは1勝2敗1分、ヒロムは2勝1敗1分となった。試合後、両者は悔しさを爆発させる。ヒロムは「この俺と決勝だ。決勝に来い」とデスペラードに要求。優勝決定戦での再戦をぶち上げた。デスペラードも気持ちは同じ。バックステージで「ヒロム、待っててくれよ。俺が(決勝)いって、今年は俺が優勝するよ」と今度こその雪辱を予告した。

 「今日、楽しすぎて、この時間が止まらなきゃいい。本気でそう思った! お前がいたら、俺は楽しめる」(ヒロム)、「勝ちきれなくて、このイライラする気持ちも、ヒロムとバカバカやって、あのクソバカタレが、こっちの(大胸筋の)筋が切れるぐらい張ってきても、楽しくてしょうがねぇよ」(デスペラード)と口を揃えた2人。再戦を実現させるためにも、大混戦が続くリーグ戦で1つ1つ勝利を重ねていくのみだ。

【ヒロムの話】「(※『フヘヘヘ』と笑いながら引き揚げてきて、フロアに座り込み)ああ! 変わったな! 変わったな、デスペラード! 俺とKUSHIDAで、散々やり合ってた時に、“お前らで盛り上げたジュニアの舞台に俺は乗っかる"って。お前はそういう人たちだ。ところが! ジュニア、ジュニアに対する思いだとか、そういうもの、思いっきり世間に、会社にぶつけるようになったな! だから面白ぇんだ! だから今のお前は輝いてんだ! だからチャンピオンなんだ! お前はチャンピオンにふさわしい! 素晴らしい! 正直! 今日、楽しすぎて、この時間が止まらなきゃいい。本気でそう思った! お前がいたら、俺は楽しめる。新日ジュニア、ジュニアのことを思う人間がいればいるほど、俺は輝く。そして、心の底から楽しめる。俺自身が、俺自身が楽しまなきゃ、誰も楽しめないんだ! それから、1・4、1・5、オカダ? 鷹木? オスプレイ? メインイベント? 偽物のベルト? ノアと合同興行? 対抗戦? そんなもんな、関係ねぇんだよ。俺たちはスーパージュニアしか見えてない。そしてスーパージュニアのその先の、ジュニアを盛り上げることしか見えてねぇんだ! 俺は宣言するぞ。このスーパージュニア、完全に! すげぇ! メチャクチャ! 盛り上げて、優勝してやる! そして、東京ドームのメインイベントに上がるのは、この俺だ! (※立ち上がって)真面目に生きたらバカを見る時代か!? 夢を見ちゃいけない時代か!? それだったらな、なおさら俺が、バカみてぇな夢を! 真面目に追いかけて! そして! 必ず叶えてやる!」

【デスペラードの話】「(※ポツリと漏らすように)あ、痛ぇな、クソ…。勝ちきれん…勝ちきれねぇな、クソッ…。ベルト獲った後に言ったよな? (『BEST OF THE SUPER Jr.』の自分の公式戦)全部メインっていうのを。これで、4つやって、1勝2敗1分。どの口が『すべてがメイン』とか、チャンピオンだとか…自分にビックリだ。クソッ…。今シリーズ、勝ててないチャンピオンが、何を偉そうに言ってるのかもしれない(と思ってるかもしれない)けど、申し訳ないけどな、楽しいわ。勝ちきれなくて、このイライラする気持ちも、ヒロムとバカバカやって、あのクソバカタレが、こっちの(大胸筋の)筋が切れるぐらい張ってきても、楽しくてしょうがねぇよ。なあ、つまんねぇことして、他人の足引っ張るとかそういうんじゃなくてさ、あんな感じで正面からぶつかってやってきてくれるヤツがいっぱいいたら! もっとスーパージュニアって盛り上がるんじゃないかな! なあ! 『(決勝戦に)いくだろう、いくだろう』って言われる人間が、2人でギャーギャーギャーギャー言ったって、なんの景色も変わんねぇんだよ! ああ! 何も知らねぇのに、知った口きいて、『顔じゃねぇ』って言ってくるファンとかに! 何言われようが、大口叩いてくれよ! ワトでともいいよ! YOHでもいいよ! なあ! 楽しんだぜ、プロレスをよ。お前ら楽しんでるか、プロレスを? やりながら。楽しめよ。と…全然勝ち越してないチャンピオンが言ってみたり…。ヒロム、待っててくれよ。俺が(決勝)いって、今年は俺が優勝するよ。(※控室に向かいながら小声で漏らすように)イテテテテテ…」