『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr.28』東京・後楽園ホール(2021年11月24日)
「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 ○エル・ファンタズモvs石森太二×

 石森が“疑惑の右足"を使って勝利目前に迫ったものの、パートナー愛がアダとなり、最後の最後で蹴ることができず急ブレーキ。その直後に丸め込まれてしまい、BULLET CLUB同門対決はファンタズモに軍配が上がった。

 IWGPジュニアタッグ王座を3度戴冠している石森とファンタズモのBULLET CLUBコンビがスーパージュニア公式戦で激突。ここまで石森は3勝1敗、ファンタズモは1勝3敗と好対照な戦績だった。今年の1・5東京ドーム大会で対戦する可能性があったが、実現せずに幻に終わっていた。

 どちらも自分たちのチームのTシャツを着て入場して結束をアピール。戦いづらいのか何度も組むのをためらう。普段はラフファイトを多用する2人だが、両者ともクリーンにブレイク。珍しく正攻法のショルダータックル合戦を展開すると、ジュニアらしい先読み合戦からドロップキックは相打ちに。2人はガッチリと握手した。

 その直後に石森が右足でファンタズモの右つま先を踏みつけると、試合は大きく動き出す。普段から右足シューズに凶器が仕込まれているという疑惑があるファンタズモだったが、今宵は石森がシューズを拝借して装着していたのだ。踏まれたファンタズモはたまらず悲鳴。脇腹を蹴り飛ばされると、あまりの痛みにもんどり打って倒れ、場外に転落した。

 その後、大技合戦でヒートアップすると、互いにパートナーの技を何度も狙い合う。石森がトーチャーラックスピニングバックブリーカーを決めれば、ファンタズモもサイファーウタキで返答。混戦の中、石森はリバースフランケンやリバースカナディアンデストロイヤーで決定機を掴んだ。

 石森は足を踏み鳴らし、疑惑の右足でファンタズモよろしくサドンデス(トラースキック)の構え。クリーンヒットして試合終了かと思われたその時だった。石森はパートナー愛がこみ上げてきて、容赦なく蹴ることができず、寸前で踏みとどまり、頭を押さえて苦悩。その刹那、ファンタズモが首固めで丸め込み3カウントを奪取した。

 最後の最後で石森がパートナーを攻撃することに躊躇が生まれてしまい、ファンタズモが2勝目を獲得。改めて石森のパートナー愛と疑惑の右足シューズの破壊力が浮き彫りになる結末に。試合後は2人で花道を下がり、並んでコメントを発表。ファンタズモが「イタイ…でも大丈夫だ。こんなもんでニュージャパンで一番“カワイイ"ジュニアタッグチームの俺たちの絆は崩れない」とシューズ強奪に驚きながらも結束をアピールすれば、石森も「もうアイツとは2度とやりたくない。アイツはスゲーし、ほんと敵に回したくない。流石だよ」と手放しでパートナーを賞賛していた。

【試合後のファンタズモ、石森】
※ファンタズモと石森は、2人一緒にバックステージに登場。座りこんで、うめき声をあげるファンタズモを石森が気遣うも、ファンタズモは苦悶の表情を見せる

▼ファンタズモ「イタイ…イタイ…でも大丈夫だ。こんなもんでニュージャパンで一番“カワイイ"ジュニアタッグチームの俺たちの絆は崩れない。お前、今日はマジでやってくれたな! 探しても見つからないと思ったら、お前が持ってたとはな! 俺の頭がおかしくなっちまったのかと思ったけど、違った! まさかお前が持ってたとは思い付きもしなかった! 別に怒ってないけど、あとでちゃんと返してくれよな?」

※ファンタズモは先に控室へ

▼石森「きっちいなあ。ファンタズモと普通にやったら、勝てねえと思ったから、こっちから仕掛けたけどよ、うーん…。やっぱり真っ向から行けばよかったかな。結果論だけどさ。でもやっぱ、俺が甘かったな。でも、もうアイツとは2度とやりたくない。アイツはスゲーし、ほんと敵に回したくない。流石だよ(※と言って拍手)。まあ今日は不幸の失点。次は? ヒロムだな。俺はアイツに負け続けてるし、うん、借りを返さなきゃいけねえ。オイ、ヒロム! お前、なに勝手にデスペラードと決勝でやるって言ってんだよ。ああ? 俺のことガン無視かよ、なあ。俺だってな、この『BEST OF THE SUPER Jr.』、優勝狙ってるし、デスペチャンピオンさまのベルト取り戻したくて仕方ねーんだよ。俺がいること、忘れるな」