『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2021年12月22日)
○KENTA&石森太二&エル・ファンタズモvs棚橋弘至&ロビー・イーグルス&タイガーマスク×

 KENTAが棚橋をパイプイス山へのパワーボムで葬り、ノーDQ戦に向けて猛アピール。さらに、観客に逆立ちを求めるまさかのアンケートを実施して、支持率100%を無理矢理に獲得した。

 11・6大阪大会でKENTAに敗れてUS王座から陥落した棚橋は、師走を迎えるとベルト奪還に動き出した。大阪での一戦でテーブルの破片が背中に突き刺さり、傷を負ったことに恨みを募らせるKENTAは「反則、リングアウト裁定なしのノーDO戦」を提案。棚橋が条件を飲み、1・5東京ドーム大会で再び雌雄を決することになった。

 その前哨戦初戦として、後楽園大会のメインイベントで両者が6人タッグ戦で激突。IWGPジュニアタッグ王者のイーグルス&タイガーと石森&ファンタズモは、田口隆祐&ロッキー・ロメロを加えた3チームでの3WAY戦が同じく1・5ドーム大会で控えており、その前哨戦にもなった。

 KENTAはUS王座のベルトを観客に向けて高々と掲げると、背中の傷跡をテレビカメラの前で見せつける。いきなり棚橋と対峙すると、パイプイスをリングに持ち込むが、海野レフェリーに認められず。結局ここでは組み合うこともなく、控えに回った。

 イーグルス&タイガーと石森&ファンタズモもタイトルマッチに向けて火花散らすが、そんな中でもKENTAは存在感を発揮。イーグルスを孤立させると、一方的に攻め立てるが、棚橋とはあえて接触せず。逸材はフラストレーションを募らせた。

 10分を過ぎたところでようやく棚橋が登場。ファンタズモと石森をドラゴンスクリューでナデ斬りにして気を吐く。ついにKENTAと対峙すると、フロントハイキックに被弾しても「来いよ!」と絶叫。エルボーを打ち込んでいった。KENTAのパワースラム、ダイビングフットスタンプで攻め立てられると、go 2 sleepを狙われたものの、棚橋は間一髪ツイスト&シャウトで切り返した。

 その後、タイガーのタイガードライバーを食らってしまったKENTAだったが、混戦に乗じてパイプイスを持ち込み、イーグルスを殴打する。棚橋が駆けつけてスリングブレイドで鎮圧したものの、ファンタズモが凶器が仕込まれている疑惑のある右足で棚橋とイーグルスにサドンデス(トラースキック)を連発して勝機をたぐり寄せる。石森が試合権のあるタイガーにサイファーウタキを決めると、KENTAがgo 2 sleepでダメ押し。乱戦を制した。

 KENTAにとって本番は試合後だった。石森&ファンタズモに孤立した棚橋を暴行させると、そのスキにリング下から無数のパイプイスを取り出してリング中央に重ねる。そして、石森らとともにイスめがけて合体パワーボムを強行。棚橋は大の字に。

 何でもアリのノーDQ戦の厳しさを棚橋に刻み込んだKENTAは、ピクリとも動かない逸材の前でマイクを持つと、「棚橋…いや、タナ…いや、ハシ。お前、昨日のコメントで、ノーDQのルールがいまいちわからないって言ってたな。これでわかったろ? 何でもありだよ」とニヤリ。「それからな、今日ここに来ているお前たちに聞きてえんだよ。正直に言えよ。俺に気を遣う必要なんてまったくねえよ。正直に思ったことを言ってくれ。1月5日、棚橋が勝つと思うヤツ、逆立ちしてくれ」と観客に無理難題を要求した。もちろん誰も逆立ちなどできない。「おい、見たか、棚橋。ここにいる全員が俺が勝つと思ってるんだよ。そしてな、ここにいる全員が俺に勝ってほしいと思ってるんだよ」と支持率100%の状況を強引に作ったKENTAはほくそ笑んだ。

 言いたい放題のマイクアピールを続けるKENTAだが、US王座への思い入れは本物。「このベルト、やって手に入れたベルトだよ。お前からこのベルトに対する愛がひとつも感じねえんだよ。あんだけ普段、愛を叫んでいるくせにな」と棚橋を糾弾し、「結局俺がなにを言いたいかっていうと……1月5日、このベルトを最後に持って立っているのは俺だってこと!」とタイトル死守を誓った。

 バックステージでは「来年はこのベルトを防衛しながらやりたい相手がいるんだよ」と意味深発言も飛び出したKENTA。その言葉を実現させるためにも、新年早々、ノーDQ戦で棚橋を完膚なきまでに叩き潰すのみだ。

【KENTAの話】「(※テレビカメラに向かって)見た? 見た、今日? (※肩にかけたUSヘビー級ベルトを見せながら)これ似合ってんだろ? 似合ってんだろ、これ? 似合ってんな? 似合ってんだろ? なあ? 誰も頷かねえじゃん! 似合ってねぇみてぇじゃねぇかよ。なんだ今日の解説? 天山がいたぞ、天山。解説できんのかよ、あいつ!? (※肩にかけたUSヘビー級のベルトをカメラに見せながら)違和感ある、これ? ずっと持ってたかのようなこの…似合ってる? 似合ってんだろ? (※テレビカメラが無反応なのを見て)何回聞いても頷かねえな、オイ! ちょっと座らせてくれよ。あいつがどんなこと言おうとよ、どんな薄っぺら〜い気持ちを述べようと、このベルトに対する思いなんかちっとも感じねぇんだ、あいつから。そうだろ? 俺のほうがこのベルトに相応しいに決まってんじゃん。そう思うだろ? そう思うだろ? (※と、またもテレビカメラに問いかけるが無反応なのを見て)いや、誰も頷かねえのかよ、今日! どうしたんだよ!? 日本語わかんない!? スタッフも外国人になった!? USなだけに。全然頷かねぇじゃん。なんで俺のほうが似合うかわかる? そもそも俺のほうがUSタイトルをつけた感じも似合ってるし、なんで俺がふさわしいかわかる? 俺、コストコのこと“コスコ"って言うから。俺のほうがアメリカ。IKEA(イケア)のこと俺、“アイケア"って呼ぶから。ほんで、ビタミンのこと“バイタミン"って言うし、コラーゲンのこと“コルジェン"って言うし、どう考えたって、俺のほうがこのUSのタイトルに相応しいだろ!? そうだろ!? ついでに言えば俺はマイルのほうがしっくりくるし、キロよりもうポンドのほうがなんかわかりやすいし、リットルで言われるよりガロンのほうがしっくりくるわ。これは俺の。(※テレビカメラに向かって)わかった? わかった? Do you understand? (※またも無反応なのを見て)何人なんだよ! 日本語わかんねえし、英語もわかんねえし、ぜんぜん頷かねえじゃん! 何だよ、これ! まあ、いいや。もうわかんねえ。結局、俺が何を言いたいかっていうと、今年は…今年じゃない、来年だった…。来年はこのベルトを防衛しながらやりたい相手がいるんだよ。だからそれまでこのベルトを落とすわけにはいかねえんだよってこと」

【試合後の石森&ファンタズモ】
▼ファンタズモ「最高の気分だぜ! タナハシにキックを見舞ってやった! そしてロビーにもな! 惜しくもタイガーマスクには避けられたが、試合後にしっかり食らわしてやった! あー満足したぜ!WRESTLE KINGDOMでも同じ結果を見せてやる! (東京ドームでのWRESTLE KINGDOMは)何回目だ? 15、16、17?」

▼石森「(英語で)たぶん15かな? わからない」

▼ファンタズモ「なんでもいいけどよ…2日目(1・5)でロビー、ロッキー、タグチの3人に俺のサドンデスをお見舞いして、そのあとでタイガーマスクにも強烈な1発を浴びせ、引退に追い込んでやる! 獣神サンダー・ライガーの引退試合の相手もこの俺が務めたかったぜ! タイガーマスク、お前のキャリアを終わらせるのはこの俺だ! お前なんてもう用済みなんだ。KENTAは(ノーDQマッチで)タナハシに火をつけて、画鋲とガラスで敷き詰められたテーブルの上に投げつけるって、たしかそう言ってたぞ! 殺す気だな! いやあ、ヤバいよな? じゃあ俺は着替えてくるよ」

▼石森「(※ファンタズモが立ち去ると)ファンタズモ、1人で勝ったようなもんだよな、ハハハハ! まさにサドンデスパーティーだよ。まあ、この調子で行けばドームの3WAY、俺さえヘマしなければ、ベルトは俺たちのものだ」