『タカタイチマニア3』東京・後楽園ホール(2022年1月10日)
○タイチvsDOUKI×

 DOUKIがタカタイチマニアのメインでタイチと28分49秒の熱戦の末に惜敗。恩人・タイチから称えられて涙を流した。一方、TAKAは「タカタイチデスペ興行」の開催を宣言した。

 2019年5・7後楽園大会以来2年8ヵ月ぶりの復活開催となったタカタイチマニア。メインイベントはタイチとDOUKIの一騎打ち。現在、鈴木軍の一員として活躍するDOUKIはミラノコレクションA.T.の紹介でタイチと知り合い、メキシコでデビュー後、2019年3月のタカタイチマニアに参戦。タイチの推薦によって同年のスーパージュニアに初出場し、これをきっかけに新日本レギュラーの座をつかんだ。11年来の恩人・タイチとのシングル初対決がこの日、タカタイチマニアの舞台で実現した。

 まずはDOUKIがトペコンヒーロで先制したが、タイチも串刺しジャンピングハイキックで応戦。サッカーボールキックで蹴り飛ばし、拷問コブラ、ノド輪でもん絶させた。

 しのいだDOUKIはカウンターのドロップキックで反撃を開始。串刺しラリアット、ミサイルキック、ブレーンバスターと攻め立て、ランニングフットスタンプを投下していく。さらにイタリアンストレッチNo.32で捕らえた。耐えたタイチが天翔十字鳳で逆襲しても、バックドロップはDOUKIが阻止。コルバタで吹き飛ばすとラ・ケブラーダを放った。

 デイブレイクはタイチがジャンピングハイキックで食い止め、断崖式ノド輪落としを仕掛けたが、DOUKIは不時着。場外DDT、デイブレイクで一気に攻勢に出ると、再びイタリアンストレッチNo.32で捕らえた。

 DOUKIが勝負をかけたスープレックス・デ・ラ・ルナはタイチが決めさせず。聖帝十字陵でひねり上げた。DOUKIのエルボー連打を真っ向から受け止めて「DOUKI、まだだ!」とゲキを飛ばすと、ミドルキックで何度も返り討ちに。それでも立ち向かうDOUKIはスピンキックを食らっても地獄突きで応戦したが、タイチがジャンピングハイキックをさく裂させてDOUKIは崩れ落ちた。

 それでもDOUKIはラリアットとアックスボンバーの相打ちに持ち込み、競り負けても延髄斬り、ラリアットで必死に食らいつく。トラースキックでお株を奪うと、ミラノコレクションA.T.ばりのヴィクトリア・ミラネーゼ(クラッチ式バックドロップホールド)を爆発させた。2カウントで返されてもスープレックス・デ・ラ・ルナで勝負に出ようとした。

 これはタイチが阻止。ドラゴンスープレックスを決められても、急角度バックドロップでDOUKIの動きを止めた。すると実況席からミラノがリングサイドに駆け込んできて、涙ながらに「いけ!」とDOUKIにゲキを飛ばす。応えたいDOUKIだが、タイチは容赦なくバズソーキックで追い討ち。それでもDOUKIはタイチ式ラストライドをイタリアンストレッチNo.32で切り返して粘ったが、タイチは力ずくで持ち上げると、ノド輪落としで鎮圧。DOUKIもタイチ式ラストライドをギリギリでキックアウトし、ブラックメフィストを丸め込みで切り返したが、最後はタイチが天翔十字鳳からのブラックメフィストを爆発させて3カウントを奪った。

 勝負タイムは28分49秒。時間切れまで残り1分11秒と粘ったDOUKIだったが、最後はタイチに惜敗した。試合後、マイクを持ったタイチが「悔しいか? DOUKI、いや、達也。達也、悔しいか? 俺からしたらいつまでもお前は達也だ」とDOUKIの本名で呼びかけると、「お前、立派だよ。よくここまできたよ」と称えた。

 さらにタイチは「12年前、ちょっと長くなるかもしれないがいいか?」と前置きしてからメキシコ時代の出会いなどの思い出を語ると、「他の誰よりも俺からしたら立派だよ、達也。俺にはできねぇ。18でメキシコに一人で渡って10年間一人ぼっちでやり続けるなんて。立派だよ。尊敬してるよ、達也」と改めて称賛し、後輩に敬意を表した。

 続いてマイクを持ったTAKAは観客に来場を感謝すると、「コロナ禍になっていろんなことがありますが、タカタイチ、スタートしてもう10年ぐらいになるのかな。いろんなことをやってきました。今回は私事ですが、今年秋に30周年を迎えるということで、その30周年の道として第1弾としてタカタイチマニア3を開催させていただきました」と大会開催の経緯を説明。「タカタイチである意味、発掘したような選手、DOUKIのこの成長をみせたことによって、このタカタイチも意味があったんじゃないかなと思います」とDOUKIを評すると、「タカタイチは今日をもって終了いたします!」と突然宣言した。

 場内が静寂に包まれた次の瞬間、TAKAは「次やる時はタカタイチデスペ興行にしようと思います!」と宣言。「なんて勢いで言っちゃったけど、言っちゃったからにはやるしかないね」と言い切った。

 そして実況席で解説を務めていた金丸義信を含む鈴木軍メンバーをリングに呼び込むと、遅れてやってきた鈴木がこの日誕生日を迎えたあべみほにバースデーケーキのサプライズプレゼント。鈴木はあべみほの顔面に容赦なくケーキを押しつけて手荒く祝福した。最後にTAKAが「タカタイチ二番! そして、ここにいるみんな、イチバーン!」の叫びでタカタイチマニア3後楽園大会の幕が下りた。


【試合後のタイチ、TAKA】
▼TAKA「終わったな」

▼タイチ「相変わらずグズグズだな」

▼TAKA「いい話だったな。DOUKIっていう選手がツイッターかな、最初。ツイッターでタカタイチに絡んできて、そこからチャンスつかんで血まみれになりながら這い上がって、新日本のレギュラーになって、タイチとこうやってメインでやってるんだから。これだけでもタカタイチやってきた意味があるんじゃないかなと俺は思ってる」

▼タイチ「そうだな。あいつは自分で自分の道作ったしな。最初だって俺に頼ってきたかもしれないけど、そこから自分で歩いたんだ、あいつは一人で。そして今回、2年前に自分から言ってきて、立派に自分の道作ったんだよ。どうやって育とうが、あいつなりに泥水すすって。たいしたもんだよ。ホントに俺には真似できねぇ。誰にも真似できないよ、あいつの生き方は。素晴らしいよ」

▼TAKA「これでタカタイチ終わるとか言ったけど、リング上でノリで言ったけど…」

▼タイチ「何だよ。やめろよ、ノリ」

▼TAKA「ノリと勢いじゃないか、タカタイチは。ノリと勢いで始まったんじゃないか。タカタイチでやりたいことやり尽くしても、デスペはやりたいこといっぱいあるんだよ。それを叶える場所にしたい。タカタイチデスペ、また勝手に決まったけど、やりたいことあるならこの場で叶えればいいし、新日本プロレスでできないことはここでやればいいんだよ」

▼タイチ「そうだな」

▼TAKA「俺も今日、デスペラードと新日本プロレスでできねぇ。だからこの場で叶えさせてもらった。ホントは勝ってジュニアに挑戦と思ったけど、そんな甘くなかった。俺は俺で30周年迎えるにあたって、去年WORLD TAG LEAGUE全敗だけど出て、俺はジュニアとかヘビーとか俺の中で関係ないから。俺の中でスーパージュニア、WORLD TAG LEAGUE、NEW JAPAN CUP全部出てやるぐらいのつもりでやってるから。で、タカタイチデスペ興行。タカタイチデスペ金丸興行になるかもしれないし、どんどん俺の道をこの30周年…」

▼タイチ「今年で30周年? 俺20だよ。足して50周年興行」

▼TAKA「お、タカタイチ50周年興行」

▼タイチ「足して50周年。新日本と並んだぞ」

▼TAKA「おぉ、これまたひとつネタできた。タカタイチ50周年興行」

▼タイチ「やったもん勝ちだから」

▼TAKA「もともとそうやって始まったんだ、タカタイチ興行は。俺たちが誰も予想しないジュニアタッグチャンピオンになって始まったんだ、このタカタイチ興行は。これからもよ、そんな感じで好き勝手やっていくよ」

▼タイチ「いろんなヤツの夢とチャンスが詰まってんじゃないの。今日、前半戦出た連中も俺は誰が誰だかわかんねぇけど、こうやってまたチャンスになるんじゃないの。テレビに出れて」

▼TAKA「だからやりたい人間がいたら、今回も結構名乗りを上げてくれたけど、これを利用してのし上がりたければ名乗りを上げてくればいいし。とにかく新日本プロレス本体でできないことを俺らでやって、PPVで世界発信していけば、また俺たちの世界が作れるんじゃないのかね」

▼タイチ「そういうことで、次はわかんねぇけど、足して50周年興行だな」

▼TAKA「足して50周年か、タカタイチデスペかタカタイチデスペノブか。何かやるよ」


【DOUKIの話】「下田(美馬)さん、ありがとうございました。(下田が『頑張りましょう』と声をかけて去る)もう聞き飽きたかもしれないですけど、タイチさん、俺はタイチさんから始まった。今日は感傷的にならないようにしようって決めてたんだけど、やっぱり肌を合わせると、いろんなことを思い出す。いろいろ言おうと思ったんだけど、言葉が出てこねぇよ。改めてタイチさん、それとミラノさん、ありがとうございます。純粋に…タイチは強ぇな。世界一の団体の新日本プロレスのトップ選手、ヘビー級のトップ選手、やっぱり強い。このままいたら…涙するだけじゃ終われない」