武藤敬司の引退ロード『武藤敬司ファイナルカウントダウンシリーズ』の開催が17日、現所属先のノアから発表された。引退試合(来春予定)の日取りは未定だが、最後のグレート・ムタ降臨の舞台が来年1月22日の横浜アリーナ大会に決定。引退ロード第1弾となるノア7・16日本武道館大会では清宮海斗との一騎打ちが行われることも決まった。

 プロレス史にその名を刻む“天才"の来春引退に向けた“引退ロード"が決まった。7・16日本武道館大会での清宮海斗戦を皮切りに、9・25名古屋(ドルフィンズアリーナ)、10・30有明アリーナ3大会での“引退カウントダウンマッチ"が行われ、このほかにも数試合が追加される見込み。そして化身グレート・ムタのラストマッチは来年1・22横浜アリーナ大会に決定。来春とされる引退試合の日取りは未定だが、最後の舞台の大会名は「プロレスリングマスター武藤敬司引退試合 KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST" LOVE 〜HOLD OUT〜」に決まった。

 この日都内で開かれた会見には、武藤本人と長年苦楽をともにした武田有弘サイバーファイト取締役が出席。「自分が決断するときの方が本当に思い悩んだりしましたので、今そこまで寂しさはない」と晴れ晴れとした表情で席に就いた武藤は、ビッグマッチでの引退ロードに向けて「今のノアだったら俺の最後の大舞台、そして、それに向かうまでの花道、最高なものにしてくれると思っております。俺はそのレールを力余すことなく最後まで突っ走っていきたいと思っております。なかなか大変になると思いますが、本来、俺は現場が大好きで。そして最後、多くのファンの人と本当に時間を共有できたらいいなと思っております」と意気込んだ。

 ムタのラストマッチが横浜アリーナが舞台とされたことについては「やっぱりグレート・ムタの印象は横浜アリーナが強いという中で、決定したんじゃないか」と推察。気になる引退試合の舞台については「今、ノアという団体は(動画サイトの)WRESTLE UNIVERSEを通じて海外でも見れたりしてるからね。もしかしたら、あんまり大きい舞台じゃなくて、川崎のクラブチッタとかそのへんでもいいんじゃないかなって思ったりも。もっと加入者が増える可能性もあるもんな」と笑って煙に巻いた。

 引退ロード第1弾は、日本武道館での清宮戦に決定。実の息子と同い年の清宮には目をかけつつも、過去3度のシングルマッチでは一度も勝利を許していない。「引退を発表してからですね、すこぶる心、体、軽くなりまして。原因だった痛みも気のせいか調子よくなっちゃったような気がして。コンディション的には去年、GHCのベルトを獲った潮崎戦のときのコンディションよりいいぐらいだと思うよな」と明かした武藤は、「逆に清宮。たぶん最初で最後だから、きっと。これで俺、勝って終わったら、彼まだプロレス人生長いわけであって、ずっと武藤敬司の亡霊に憑りつかれてしまうんじゃないかって、逆に清宮を心配してますよ」と投げかけた。

 会見に同席した清宮も「過去3度シングルをやらせていただいて、勝てはしなかったですが、引き分けというところまで進んでこれて、その中で武藤さんのプロレスに対する、試合に対するこだわりとか、相手選手へのリスペクトとか、プロレスに対する武藤さんの愛を感じてきました。俺も武藤さんの愛を、プロレスに対する愛情をこれからもずっと残していきたいと思ってます。7月の日本武道館で引き分けの先に進みます。今までやってきたことを全部、日本武道館で見せます」と“全身全霊宣言"で応えた。

 とはいえ武藤も「俺、自信あるからさ、さっき言った通り。ホント負けたらどうすんの? 俺、遠慮しないよ。心してかかってきてください」とさらなる追い討ち、「最初はホントに息子と同じ年だからね。ちょっと感慨深い…ちょっと気に留めてましたよ。で、対戦していくうちに、なんかあるときからストーカーのように追い回されるようになってですね。まあまあ、その追い回されるのが非常に心地よくてですね。ただ、武道館で清宮に介錯されるつもりはないからな」と言い切った。

 7・16日本武道館大会の模様は『ABEMA』でも生中継される。“プロレスラブ"の伝承マッチとなるか。まずは武藤引退ロードの第一歩に注目となる。

 この日発表された武藤引退ロードの決定分事項と、会見における武藤、清宮、武田取締役のコメントは以下の通り。



☆武藤敬司ファイナルカウントダウンシリーズ

【NOAH】7/16(土)東京・日本武道館『ABEMA presents DESTINATION 2022』16:00開始

▼PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.1 〜THE FINAL COUNTDOWN〜
清宮海斗
vs
武藤敬司



【NOAH】9/25(日)ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館/名古屋市)『GRAND SHIP 2022 in NAGOYA』

▼PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.2 〜OUTBREAK〜
※対戦カード未定



【NOAH】10/30(日)東京・有明アリーナ『有明凱旋 -THE RETURN-』

▼PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 〜TRIUMPH〜
※対戦カード未定



【NOAH】1/22(日)神奈川・横浜アリーナ

▼GREAT MUTA FINAL “BYE-BYE"
※対戦カード未定



【NOAH】2023年、日時・会場未定『プロレスリングマスター武藤敬司引退試合 KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST" LOVE 〜HOLD OUT〜』


【会見の模様】
▼武田取締役「本日は多数お集まりいただき、誠にありがとうございます。武藤選手の引退へ向けた武藤敬司ファイナルカウントダウンシリーズの発表を行います。日程は2022年7月16日土曜日、『ABEMA presents DESTINATION 2022』東京・日本武道館『PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.1〜THE FINAL COUNTDOWN〜』。こちらが引退ロード第1戦となります。対戦カードは後ほど発表いたします。続いて第2戦、2022年9月25日日曜日、愛知・ドルフィンズアリーナ、愛知県体育館『PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.2〜OUTBREAK〜』。こちら対戦カードは未定です。第3戦、2022年10月30日『有明凱旋〜THE RETURN〜』。プロレス格闘技こけら落とし、初利用となります東京・有明アリーナ。『PRO-WRESTLING LOVE FOREVER. 3〜TRIUMPH〜』。こちらも対戦カードは未定です。以上3大会が現在、決定している試合です。その他の大会、あといくつか増える予定ですので、決まり次第発表いたします。また、これらの大会とは別に、グレート・ムタの引退試合も行います。『GREAT MUTA FINAL“BYE-BYE"』2023年1月22日、神奈川・横浜アリーナにて開催いたします。こちらも対戦カードは未定です。そして武藤敬司最後の試合、引退試合、こちら2023年に行うことと大会名だけが現在決まっております。大会名『プロレスリングマスター武藤敬司引退試合 KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING "LAST" LOVE〜HOLD OUT〜』。日時、会場、対戦カードは未定となっております。詳細は決まり次第発表いたします。武藤選手をノアのリングで骨の髄までしゃぶりつくすような引退ロードとなります。かなりハードな日程となっております。武藤さんの歴史のゴールをファンの皆様とともに後押ししていきたいと思います」

▼武藤「今のノアだったら俺の最後の大舞台、そして、それに向かうまでの花道、最高なものにしてくれると思っております。俺はそのレールを力余すことなく最後まで突っ走っていきたいと思っております。あと、たぶん今日の発表以外に数試合増えると思います。なかなか大変になると思いますが、本来、俺は現場が大好きで。そして最後、多くのファンの人と本当に時間を共有できたらいいなと思っております」

――引退を発表されてからの反響は? 寂しさはこみ上げてきた?

▼武藤「多くの友人から連絡をいただきました。あと本当に何年も連絡が取れてなかったような人からも多く連絡をいただいたりして、反響の大きさを実感してる、未だに最中ですね。まあまあレスラー冥利に尽きるところです。寂しさ? いや、もう発表してからはそんな寂しさ…自分が決断するときの方が本当に思い悩んだりしましたので、今そこまで。一日のルーティーンは現役のときと全然変わってない中で、そんな寂しさはないですね」

――ムタも最後の舞台が1月の横浜アリーナに決まったが?

▼武藤「たぶん武田取締役とかスタッフなんかでちょっと話した中で、やっぱりグレート・ムタの印象は横浜アリーナが強いという中で、たぶん最後、横浜アリーナに決定したんじゃないかと思っております」

――名古屋など地方も決まっているが、他に行きたい場所はある?

▼武藤「力ある限り本当はいろんなところを回ってごあいさつ…昔は俺は年間250試合ぐらいはしてたんだから、あらゆるところ行ってますから。日本国中、本当はいろんなところに行きたいけど、なかなかそうはいかない中で。まあ、とりあえず今日はここまでしか発表してないんですけど、もう2、3は増えるよね? もう2、3は増えると思いますので、力の限り突っ走っていきます」

――引退試合の日時が決まっていないが、ここでやりたいという希望はある?

▼武藤「今、ノアという団体はWRESTLE UNIVERSEとか、そっちにも。逆に海外でも見れたりしてるからね、もしかしたら、あんまり大きい舞台じゃなくて、川崎チッタとかそのへんでもいいんじゃないかなって思ったりも。もっと加入者が増える可能性もあるもんな(笑)」

――7・16武道館の清宮戦へ向けて

▼武藤「先ほどの質問の延長になっちゃうかもしれないけど、引退を発表してからですね、すこぶる心、体、軽くなりまして。原因だった痛みも気のせいか調子よくなっちゃったような気がして。コンディション的には去年、GHCのベルトを獲った潮崎戦のときのコンディションよりいいぐらいだと思うよな。逆に清宮。たぶん最初で最後だから、きっと。これで俺、勝って終わったら、彼まだプロレス人生長いわけであって、ずっと武藤敬司の亡霊に憑りつかれてしまうんじゃないかって、逆に清宮を心配してますよ」

▼清宮「ずっと武藤さんを追いかけてきました。過去3度シングルをやらせていただいて、勝てはしなかったですが、引き分けというところまで進んでこれて、その中で武藤さんのプロレスに対する、試合に対するこだわりとか、相手選手へのリスペクトとか、プロレスに対する武藤さんの愛を感じてきました。俺も武藤さんの愛を、プロレスに対する愛情をこれからもずっと残していきたいと思ってます。7月の日本武道館で引き分けの先に進みます。皆さん、応援よろしくお願いします」

――武藤選手が「武藤敬司の亡霊に憑りつかれる」と発言していたが?

▼清宮「ここにくるまで本当に武藤さんのことはずっと研究してきましたので、今までやってきたことを全部、日本武道館で見せます」

――過去3戦して2敗1分けだが、過去と比べて成長した点は?

▼清宮「成長してるかっていうのはお客さんが見ていただいて決めていただけることだと思うので、日本武道館という舞台でたくさんのお客さんに観に来ていただきたいと思います」

――この試合を通じて清宮選手に伝えたいことはある?
▼武藤「いや、別に。俺、自信あるからさ、さっき言った通り。ホント負けたらどうすんの? 俺、遠慮しないよ。心してかかってきてくださいと。先ほど1引き分けという部分が少し自信につながってるようなことを言ってんだけど、あれ30分の中の引き分けであって、35分あったら俺が勝ってたって試合だからね。まあ当日、心してかかってきてくださいと」

――かつて息子にたとえたこともあったが、最近の清宮選手の動向に感じることは?

▼武藤「なんかまだ迷ってたりも感じたりしますよ。まあ最後、俺と戦うことで何か切り開くヒントにもなってくれれば、それはそれで彼のためにもなるのかな、なんて思ったりもします」

――清宮選手の評価する点は?

▼武藤「いや、全体的に評価してますよ。全体的にバランスいいし、評価してますよ。彼と潮崎がやった試合、あれ俺、リングサイドで解説者として入ってたんですけど、凄いいい試合してましたよ。俺、逆にあの試合を見て復帰っていうのを…ちょっとケガで欠場してたからね。復帰というのを清宮の姿…潮崎の姿もそうなんだけど、見て決めたんだもん。エネルギーをもらってですね」

――逆に見えている欠点はある?

▼武藤「逆に器用貧乏だよな。なんか一発バーンっていう本当に強い主張というかさ、そういうものがちょっと欠けてるんじゃないかと思います」

――今の武藤選手の言葉を聞いてどんな気持ちになった?

▼清宮「日本武道館で絶対に見せたいと思います」

――初めて間近で清宮選手の試合を見たときの印象は? 現在に至るまでどこが成長していると感じる?

▼武藤「最初はホントに息子と同じ年だからね。ちょっと感慨深い…ちょっと気に留めてましたよ。で、対戦していくうちに、なんかあるときからストーカーのように追い回されるようになってですね。まあまあ、その追い回されるのが非常に心地よくてですね。ただ、武道館で清宮に介錯されるつもりはないからな」

――清宮選手から見て武藤さんの印象はどのように変化してきた?

▼清宮「やっぱり最初は大阪で武藤さんとタッグを組ませていただいたときに、本当にプロレス界の頂点にいる方と触れて、その凄さを感じてみたいというのが最初の気持ちだったんですけど、そこから武藤さんと何度も試合をさせていただく中で、本当に自分に雷が走るような衝撃があって。この凄さ、なんなんだろうというところをずっと追いかけてみたくなって。そこから本当に悔しいけど、でも試合は楽しいときもあって。いろんなシングルマッチとか、挫折とか、武藤さんとの試合で思ったりとか、いろいろあったんですけど、やっぱり最終的にはさっきも言ったんですけど、武藤さんのプロレスに対する愛っていうのを一番感じてるので、最後は本当にそこを自分がもっと感じたいなと思います」

――武藤選手が「介錯されるつもりはない」と発言していたが?

▼清宮「いや、もう日本武道館という本当に大きな会場で武藤さんと本当にこれが最後のシングルマッチなので。自分は絶対この先に進みたいと思ってます」