『ABEMA presents DESTINATION 2022』日本武道館(2022年7月16日)
GHCヘビー級選手権試合 ○拳王vs小島聡×

 ノア日本武道館大会のメインで行われたGHCヘビー級選手権試合は、挑戦者・拳王が王者・小島を激闘の末に破って王座奪取に成功。こだわりの舞台で約4年4ヶ月ぶり2度目の戴冠を成し遂げた拳王は、「日本一の景色を俺が見せてやる」と今度こそのノア再興を宣言した。

 小島は6・12サイバーファイトフェスティバル(さいたまSA)で念願のGHCヘビー初戴冠を果たして3大メジャータイトル(IWGP、三冠、GHC)を制覇。その51歳の新王者に「ノアは新日本の天下り先じゃねえ」「小島が王者でノアに未来はあるのか?」と真っ先に噛みついたのが拳王だった。

 小島も「50代が夢や未来を見据えて何が悪い」と真っ向から反論。試合では拳王怒とうのボディ攻めに苦悶し続けたが、中盤すぎにはPFSを狙ってコーナーに上がった拳王をラリアットで場外まで吹っ飛ばすや、雪崩式コジコジカッター、さらには「天山!」と叫びながらのモンゴリアンチョップなどで猛反撃に出た。

 拳王もラリアット避けての胴締めスリーパーで絡みつき、今度こそのPFSを狙ったものの、小島も回避。逆に不時着した相手にラリアットをぶっ放すと、垂直落下式ブレーンバスターからのウエスタンラリアットで仕留めにかかる。

 だが、寸前で避けた拳王は右ハイキックをドンピシャリ。今度こそコーナー最上段からのPFSを投下だ。小島も意地のキックアウトをみせたものの、再びコーナーに上がった拳王は、ここ一番のムーンサルト式ダブルニーアタックを解禁。これが見事に決まって3カウントが数えられた。

 拳王が新日本からの王座奪回、そして自身約4年4ヶ月ぶり2度目となる王座返り咲きに成功。「小島聡! プロレスリング・ノアは新日本プロレスの天下り先じゃ無かったな!」とマイクで勝ち誇った拳王だったが、「小島とは前哨戦で色々あったよ。けど、メチャクチャ勉強するところがあったぞ。メチャクチャ学ぶところもあったぞ。“少しだけ"は楽しかったよ。小島聡、どうもありがとな」と感謝して場内も大きな拍手に包まれた。

 何より、こだわり続けた日本武道館の舞台で、金色のベルトを手にした。「テメーらクソヤローどもを武道館に連れていってやる」。かつてノアの聖地とよばれた武道館への“帰還"を誰よりも声高に訴え続けてきたのが拳王だった。昨年2月に約10年ぶり開催が実現。今年1月にも開催されたものの、いずれもメイン出場は逃していた。ついにつかんだメインの舞台で、再びノアのトップランナーに返り咲いた。

 言葉を続けた拳王は「俺はようやく日本武道館のメインに立った。でも、これで満足していないぞ。そしてノアも今日の日本武道館の風景を見ると、まだまだ満足してはいけないだろ? 俺もノアもまだまだ発展途上だ。もっと良い景色を、日本一の景色を俺が見せてやるから、これからもプロレスリング・ノア、俺から目を離すなよ。これからはな、もっともっと良い景色をみせる拳王…俺に………ついてこいっ!」と締めくくった。

 “現実"ともしっかり向き合いながら、今度こそのノア新風景構築へ歩みを始めた拳王。真の目標は「武道館で最後に入場すること」だけに、実現には来年1・1武道館大会までの防衛が必須となる。直近にはノア年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY 2022』(8・11横浜武道館から開幕)も控えているだけに、その舵取りに改めて注目となる。

【拳王の話】「俺が夢にずっと待てた日本武道館のメインを締めることができたぞ。そして、日本一の団体・新日本プロレスの小島聡を倒して、GHCヘビー級選手権をノアに取り戻した。小島聡とはな、いろいろやってたけど、ムカつくところもあったよ。だが、やはり30年のベテラン。いろいろ勉強になったよ。いろいろ成長したよ。そして、前哨戦ムチャクチャ楽しかったじゃねえか。小島聡、ありがとうな。そして、言ったよな。今日の日本武道館見渡しても、まだまだノアは発展途上だ。そして、俺、拳王もまだまだ発展途上だ。これを見ているクソヤローども。俺と、そしてノアと一緒に、もっともっと大きく夢に向かって駆け上がっていこうぜ。ABEMAだろ? 格闘2チャンネルで新日本プロレス流れてるんだろ? 格闘2チャンネルの新日本プロレスに負けねえぞ。これから俺がノアを引っ張って、倒していくからな。おい、ABEMAを見ているクソヤローども。これからは格闘2チャンネルの新日本プロレスじゃねーぞ。格闘チャンネルのプロレスリング・ノアのGHCヘビー級チャンピオン、拳王、俺に…ついてこい」

【小島の話】「(コメントスペースでしばらく倒れ込み、そのまま座ると)プロレスリング・ノアの未来は明るいじゃないか。あんなヤツがまだいるプロレスリング・ノアの未来は安泰だと思うよ。強がりとかじゃなくて、本当に純粋に。正面から戦って負けてしまって、悔しいのと、なんか安堵したのと、いろんな気持ちがあるよ。いつまでも年取った人間がのさばってちゃいけないと思いながら、俺はそれにも逆らって生きていこうと思ったけど(ここで立ち上がると)、拳王みたいなヤツがいて、やっぱり若いヤツらが支えていくことが一番ベストだと思う。俺は脇役でもいいと思うよ。だけど、完全に退くとか、そんなのはこれっぽっちも思ってないから。脇役にだってやりたいこといっぱいあるだろ? なあ? 今日は拳王が主役だよ。本当にあいつは素晴らしいレスラーだと思う。口だけじゃなくて、口も達者で、プロレスも達者で、本当にいいレスラーだよ。誉めたって何もいいことないけど、本当にいいレスラーだと思う」