『G1 CLIMAX 32』東京・大田区総合体育館(2022年7月23日)
Aブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvs矢野通×

 オカダが金狼時代を彷彿とさせる“怖い矢野"を返り討ちにし、G1開幕2連勝。連覇に向けて進撃した。

 開幕戦で因縁のジェフ・コブを破り、連覇に向けて最高のスタートを切ったオカダ。大事な2戦目は矢野とのCHAOS同門対決となった。2人の一騎打ちは5年ぶりで、過去の戦績はオカダの3戦全勝。レインメーカー有利は動かないと思われたが、くせ者・矢野に苦しめられた。

 7・20仙台大会の前哨戦では、かつて“金髪鬼"として暴れ回ったヒールモードで試合に臨んだ矢野。対戦したオカダは「怖い矢野さん」を歓迎していた。今宵も矢野は険しい表情でパイプイスと一升瓶片手に入場。選手コール時のPRは一切なく、口に酒を含んで気合いを入れた。

 矢野はゴングを待たずにガウンを使ったチョーク攻撃で奇襲する。場外戦になると、赤いパイプイスでオカダの腹部と背中を痛打した。オカダも抵抗したものの、矢野はイスにカニバサミで顔面から叩きつけ、リングアウト寸前まで追い詰める。その後も矢野は剥き出しになったコーナー金具にオカダを投げつけ、テーピングで首を絞めて追い討ち。オカダが正攻法で反撃に出ても、マンハッタンドロップからシーソーホイップで金具に顔面から叩きつけ、鬼殺しを狙う。

 こらえたオカダはリバースネックブリーカーで逆襲。ダイビングエルボードロップを投下し、レインメーカーを予告したが、そのスキを突いた矢野は今度こそ鬼殺しでぶん投げる。オカダがギリギリでキックアウトすると、矢野はパイプイスをリングに投入。止める海野レフェリーを突き飛ばし、イスめがけての鬼殺しを狙った。

 オカダはイスへのDDTで鎮圧。マネークリップに捕らえると、自ら技を解いてローリングラリアットを浴びせる。そして、再びレインメーカーを仕掛けるが、矢野はレフェリーを巻きこんで死角を作り、顔面に酒を噴射。背後から悪質低空タックルからオカダを丸め込む。しのいだオカダが秘密兵器のリバース式エビ固めを狙っても、逆に丸め込み返して、金的攻撃へ。

 これを読んだオカダはドロップキックから再び攻勢に。矢野はお株を奪うレインメーカーを狙ったものの、オカダはバックブリーカーを連発して鎮圧するとマネークリップに捕獲。グラウンド式に移行して矢野からギブアップを奪った。

 オカダが自ら熱望した“怖い矢野"を返り討ちにして開幕2連勝を遂げた。試合後、オカダが一升瓶とパイプイスを持ってにじり寄ると、矢野は「ごめんなさい」と陳謝。普段通りの矢野に戻り、笑みを見せてオカダと握手を交わした。

 「無事に、2勝目と、言いたいところですけども。ま、ホントに難しい……闘いでした。なんならね、ジェフ(・コブ)との試合よりも息が切れているかもしれないし。ダメージっていう意味では、ジェフのほうがあると思うけど、『ヤバいな』と思う瞬間は、今日の試合のほうがあったんじゃないかと思います」と矢野との試合を振り返ったオカダ。「オカダ勝ったねって終わらず、いろんなものを経験してまた強くなっていきたいと思います」と苦しい戦いを制したことがいい経験になったようで、「ホントに凄い頭を使ったプロレス。ジェフのような試合もあれば、今日のような試合もある。Aブロック、素晴らしい、楽しいブロックなんじゃないでしょうか」と満足げだった。

 第3戦は7・31名古屋大会。矢野とはタイプの違う難敵であるバッドラック・ファレと激突する。