武藤敬司の引退ロード第3弾として、かつての愛弟子・棚橋弘至との対決が決まった。ノアは26日、10・30有明アリーナ大会で「武藤敬司&丸藤正道&稲村愛輝vs棚橋弘至&真壁刀義&本間朋晃」を行うと発表。武藤、棚橋がそれぞれ都内ホテルで会見に臨んだ。

 来年2月の引退が決まっている武藤。棚橋にとって武藤はファン時代の憧れであり、プロ入り後も付け人を務めた師匠の一人でもある。2009年1月の東京ドーム大会ではIWGPヘビーを懸けてメインイベントで激闘を繰り広げた。

 会見には武藤、棚橋、ノア統括の武田有弘CyberFight取締役が出席。まず棚橋は武藤現役年数と同じ38本のバラを手渡したものの、武藤から「花束渡すんなら、武藤イズムだったら今話題のメイウェザーのように落とせよ。俺が拾うって」とカマされて苦笑い。

 それでも「武藤さんは生涯現役でやっていくものだと思っていましたので、引退を発表されたときはやはり動揺しました。ファンのころから一番好きな選手だったし、ご縁あって新日本プロレスに入門して、付き人もやらせていただきました」と感慨深げに語り、「1分1秒でも長く武藤さんと戦っていたい。武藤さんがまだ誰にも伝えてないプロレスの“秘中之秘"があると僕は思ってにらんでますので。それを試合の中で出会ったときにパッと、試合の中での感覚もあると思うので、ニュアンスをつかみたい」と“武藤イズムの真髄"の会得に意欲を示した。

 一方の武藤は「プロレスラー・武藤敬司。新日本プロレスで生まれ育って、本当はね、やめる前に最後は新日本プロレスのリングに上がりたいと思ってんだよ」とリクエスト。これには棚橋も「微力ながら新日本プロレスのリングにも上がっていただけるように動きます」と約束した。

 カードは6人タッグマッチ。真壁、本間と組む棚橋は「真壁さんは武藤さんが新日本にいらっしゃったころから知ってる選手ですし、本間選手は全日本のときにご縁がありますし。新日本側としてはいろんな絡みというか流れを汲んだ3人」と説明したが、すかさず武藤は「本間も棚橋のあと俺の付き人をしてまして。正直あいつ何言ってるかわからない中で、コミュニケーション取れんのかよ?」と指摘…。

 棚橋も「やはり毎日、巡業で接してますと、徐々に耳が慣れてくるので。スピードラーニングのように繰り返し繰り返し聞くことによって僕は本間選手の言葉がだいたい6割から7割は分かります」と返答したが、武藤は「じゃあ、その残り3割4割を突いて、ぜひ試合には勝ちたいと思っております」と引退ロード2連勝を予告。有明アリーナ大会はノア約2年半ぶりの“声援解禁"大会となるが、「『ぜひ武藤コールを飛ばしてくれ』と言われていますが、そんなこと言わなくても俺は試合で飛ばさせるように努めます」とプライドものぞかせた。

 最後は武藤がバラの花束を抱きながら一枚の写真におさまった両雄。「僕は武藤さんが好きすぎるので。プロレスLOVEから愛してますが派生して、バラに落ち着きました」(棚橋) 武藤引退ロードで行われる“LOVE"と“愛"の競演は、果たしてどんな余韻を残すのか。

 同大会の決定分カードと会見での詳細コメントは以下の通り。


【NOAH】10/30(日)東京・有明アリーナ『有明凱旋〜THE RETURN〜 PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 〜TRIUMPH〜』14:30開場、16:00開始

▼PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 〜TRIUMPH〜
本間朋晃
真壁刀義
棚橋弘至
vs
稲村愛輝
丸藤正道
武藤敬司

▼GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合
[挑戦者]
Hi69
タダスケ
vs
吉岡世起
小峠篤司
[第51代王者]
※小峠&吉岡組初防衛戦

▼GHCジュニアヘビー級選手権試合
[挑戦者]
ニンジャ・マック
vs
HAYATA
[第49代王者]
※HAYATA7度目の防衛戦

▼GHCヘビー級選手権試合
[挑戦者]
藤田和之
vs
清宮海斗
[第41代王者]
※清宮初防衛戦


【会見の模様】
※棚橋は武藤に現役年数と同じ38本のバラの花束を贈呈

▼武藤「棚橋よ。花束渡すんなら、武藤イズムだったら今話題のメイウェザーのように落とせよ。俺が拾うって(笑)」

▼棚橋「やったほうが良かったですかね?」

▼武藤「そりゃそうだよ(笑)」

▼棚橋「いや、すいません(笑) まだアドリブがきかなくてすいません。改めまして新日本プロレス100年に一人の逸材・棚橋弘至です。よろしくお願いします」

※対戦カード発表後\n
▼棚橋「僕は武藤さんは生涯現役でやっていくものだと思っていましたので、引退を発表されたときはやはり動揺しました。ファンのころから一番好きな選手だったし、ご縁あって新日本プロレスに入門して、付き人もやらせていただきました。若いころ、ジムに一緒に連れて行っていただいて、ウェートトレーニングを一緒にしたりと、そういう思い出もありますし。なんといっても昔、武藤さんとお話しした時にベンチプレスのMAXが190キロということを教えていただきまして。長いことその190キロを目標にしてまして、2014年か15年に190キロを一回挙げました。武藤さんに体格も運動能力も華も追いつけなかったかもしれないんですけど、ベンチプレスだけは追いつきました。あんまり関係なかったですけども(苦笑) 今回、武藤さんの引退ロードの試合の一つして新日本プロレス3名出させていただくので、1分1秒でも長く武藤さんと戦っていたいと思います」

▼武藤「棚橋さ、ベンチプレス、絶対俺の方が手が長いから不利なんだよ」

▼棚橋「確かにそうですね」

▼武藤「お前の方が短いからさ。同じ190キロでもちょっと違いがあるよ」

▼棚橋「いや、違いがあるんですけど、体重は武藤さんの方があるから、僕の方が軽いから、そこはイーブンですよ」

▼武藤「そうか。プロレスラー・武藤敬司。新日本プロレスで生まれ育って、本当はね、やめる前に最後は新日本プロレスのリングに上がりたいと思ってんだよ。ただね、新日本プロレス、競争の激しい団体なので、棚橋にノアのリングに来ていただいて、ノアの武藤敬司、査定してもらおうかなって思っております。その先にはぜひ最後、やめる前に新日本プロレスで戦いたいなとは思ってます」

――武藤選手の言葉を聞いて?

▼棚橋「そうですね。武藤さんの中で新日本プロレスの中での記憶を大切に思ってくれてるのもわかりましたし、全日本プロレス、ノアとプロレス界全体を盛り上げてきた、先にも現れない稀代のレスラーであることは間違いないので、本当に全力で戦いますし、なんとか微力ながら新日本プロレスのリングにも上がっていただけるように、ちょっと僕動きます」

――38本バラの花束の意味は?

▼棚橋「愛ですね。僕は武藤さんが好きすぎるので。プロレスLOVEから愛してますが派生して、バラに落ち着きました。38年間お疲れ様でしたという気持ちを込めました」

――10・30有明大会は2年半ぶりの歓声OKとなったが?

▼武藤「武田取締役が『ぜひ武藤コールを飛ばしてくれ』と言っていて、なかば強制的に(笑) そんなこと言わなくても俺は試合で飛ばさせるように努めますので、あんまり武田取締役が言ったことを気にせずに見ていただければいいと思ってます」

――カード全体の印象は?

▼棚橋「僕は真壁選手と本間選手と組みます。真壁さんは武藤さんが新日本にいらっしゃったころから知ってる選手ですし、本間選手は全日本のときにご縁がありますし。新日本側としてはいろんな絡みというか流れを汲んだ3人だと思います」

▼武藤「俺の両サイドは丸藤と稲村と本当に頼もしい二人で。ただ、相手の本間ですか。本間も棚橋のあと俺の付き人をしてまして。正直あいつ何言ってるかわからない中でコミュニケーション取れんのかよ? ちゃんと」

▼棚橋「やはり毎日、巡業で接してますと、徐々に耳が慣れてくるので。スピードラーニングのように繰り返し繰り返し聞くことによって僕は本間選手の言葉がだいたい6割から7割は分かります」

▼武藤「じゃあ、その残り3割4割を突いて、ぜひ試合には勝ちたいと思っております」

――1分1秒でも武藤選手に触れたいとのことだが、この試合を通じて感じ取りたいこと、学びたいことは?

▼棚橋「もうね、このキャリアで何かを新しく得るのは難しいことかもしれないですけど、武藤さんがまだ誰にも伝えてないプロレスの秘中之秘があると僕は思ってにらんでますので。それを試合の中で出会ったときにパッと、試合の中での感覚もあると思うので、ニュアンスをつかみたいと思いますね」

――武藤選手はこの試合で棚橋選手に伝えたことはある?

▼武藤「いや、秘中之秘なんて言ってるけど、俺この38年間さらけ出してるからね。秘中なんてないよ」

――今回、引退ロードは武藤さんのテーマ曲名が試合タイトルに冠されているが、今回はトライアンフ。どんな思いがある?

▼棚橋「トライアンフね。やはりホールドアウトがファン時代、凄くカッコよくて好きで、僕は大学1年生のときに高校の友達と10・9東京ドームを観に行って。武藤敬司がメインイベントでホールドアウト来るぞと思ったらトライアンフ来たですね。確かそうですよね? それでみんなが乗りたくても乗れなかったっていう思い出がありますね」

――ノア参戦は2013年5月の小橋引退興行以来となるが?

▼棚橋「その当時とまたシチュエーションも違いますし、今回は団体対抗戦という意味合いではないと思ってますので。また違う形で盛り上げようと思ってます」

――現在のノアの印象は?

▼棚橋「清宮選手を中心に回ってる印象があるので、とても状況的にはいいし、素晴らしいと思いますね。で、その清宮選手の立ち位置に大きく武藤さんが影響を与えてるっていうのも凄いなって思いますね」