自身が中心となって立ち上げたNOAHの新ブランド興行『LIMIT BREAK』(2月15日、後楽園ホール)旗揚げ戦を控える潮崎豪。メインで小峠篤司と組んで、秋山準&永田裕志組と対決する。

 今年に入って「NOAHの闘いを呼び起こす」と新ユニット・TEAM NOAHを結成。ユニット主体の新ブランド興行も立ち上げ、そのメインでは秋山との約8年ぶり再会対決が実現する。

 TEAM NOAHや新ブランド立ち上げの意図、秋山への思い、その他カードへの期待。デビュー20周年イヤーを迎えて勝負に出た潮崎に、2・15後楽園に向けた心境を聞いた――。

【潮崎豪インタビュー】

――『LIMIT BREAK』旗揚げ戦に向けて、まずどんな感情が胸にある?

▼潮崎「TEAM NOAH…齋藤彰俊、モハメド ヨネ、小峠篤司、Hi69、潮崎豪。この5人で動き出しましたけど、この大会でまず『TEAM NOAHとは何なのか』というものを一層見つけたいですし、お客さんにも『TEAM NOAHってこんなものなんだ』っていうのを分かって欲しいなと思っています」

――改めてTEAM NOAHを立ち上げた意図は?

▼潮崎「最近試合をしていたり、試合を見ていて『これでいいのか?』という思いが強くなってたんですよね。その違和感の正体は何なんだろう?って考えた時に、今のNOAHには、昔のような“闘い"が足りない、強さが足りない。そう感じた。もっとNOAHの闘いには、見るものが震えるような凄みがあったはず。かつてお客さんもそれを求めていて、それを見せることができていた。だから、そんな“NOAHの闘い"を今のNOAHのリングにも蘇らせたい。そう考えて“闘い"ができる選手に声をかけて、自分が結成しました」

――“NOAHの闘い"というのは、その人なりに定義が違うと思うが、潮崎選手が考える“NOAHの闘い"とは?

▼潮崎「確かに今のNOAHにも闘いや激しさはある。でも自分がデビューした当時のNOAHの闘いには、見ていて震えるほどの闘いがあった。強さと怖さがあった。そこを今のNOAHにも残したいし、蘇らせたい」

――その意志のもとに始まる興行の名前が『LIMIT BREAK』になった

▼潮崎「『LIMIT BREAK』は自分の技の名前ではあるんですけど、限界突破という意味。自分が見てきたNOAHの闘いは、まさに“限界を超えたその先"の繰り返しだった。だからTEAM NOAHの求める闘いはLIMIT BREAK…限界突破の闘いです」

――その『LIMIT BREAK』ではメインで久しぶりに秋山準と対決する

▼潮崎「特に憎しみとかは無いですけど、秋山さんももう50なかば。全盛期から比べたら肉体的には劣っているのかもしれないですけど、スマートさや巧さには変わりはない。最後に秋山さんと対戦したのは全日本プロレスの頃。負けて終わってますからね。そういった面でも借りを返したいですし、自分が求めるNOAHの闘いというのも、秋山さんが見せたりしていた闘い方なので。“あの時のNOAH"の闘い方をしていた人物と闘いたかった。それが秋山準だった…ということですね」

――秋山選手も『自分が出ることで“NOAHの闘いとは何か"を何かひとつ置いて帰れれば』と言っていた

▼潮崎「そういうことを言うようになったんだな…って。自分が知ってる秋山準は、本当に勝ち気で、試合するたびに怖さを出してきて、その出し方も巧い選手だったので。いろんな意味で秋山準に試合で火をつけたくなりましたね」

――DDTでの秋山の印象は?

▼潮崎「DDTのリングで“秋山準の試合"を出すのって、すごく難しいと思うんですね。でも、それを出していってるっていうのはさすがだと思うし、DDTでは味わえない闘いを自分と小峠でしていくので。丸くなったワケではないでしょうけど、あの時のNOAH、あの時の秋山準っていうのを、もう一度出させて、3カウントを奪いたいですね」

――その秋山準のパートナーは永田裕志、永田さんについてはどんな感情がある?

▼潮崎「確かに永田選手とも新日本のG1で負けて以来になるんですけど、秋山準がいて、そのパートナーは?って考えた時に、まず永田裕志っていうのが俺は出てくるんですよね。ぱっと思いついたというか。もちろん齋藤彰俊っていうのもあるんですけど、齋藤さんは今こっち側(TEAM NOAH)なので。その思いに応えてくれた永田さんには感謝したいですし、小橋さんの復帰戦(2002年2月)で『三沢&小橋vs秋山&永田』ってカードが発表された時のお客さんの反応も凄かった。自分としてもその二人とタッグと対決できる…っていう楽しみは凄くありますね。力だけじゃなくて頭も凄く使わないといけないんでね。あらゆる意味で自分の限界を超えた先…というものが見られる闘いになると思います」

――秋山準のみならず、永田裕志も元GHCヘビー級王者だが?

▼潮崎「うん。昔から新日本というよりは、NOAHに合う闘い方だな…とは個人的には思っていたので。だからこそ秋山&永田組が誕生した時には、自分としてもゾクッとしたことを覚えてますね。そのチームと闘うことができる、その意義を改めて考えながら闘いたいと思いますね」

――そして自身のパートナーには小峠篤司を選んだ。その理由は?

▼潮崎「あいつとは一緒にタッグを組んでGHCタッグも巻きましたね。今はジュニアでやってますけど、あいつが本来持ってる追い込まれた時の爆発力っていうのは、もの凄いものがあることを俺は知ってるんで。秋山&永田組と当たることで、その本来持ってる爆発力っていうものが出てくるんじゃないかと期待して組むことにしました」

――最近の小峠篤司は本領を発揮できていない?

▼潮崎「そうですね。なんだろう…今は凄く“抑えつけられてる感"が出てるんですよね。もともとハツラツさ、元気さ…っていうのはもっともっとあったはずなんで。だから遠慮なしに“小峠篤司"ってモンを出して、ぶつけて欲しいですよね」

――確かにやられまくって、追い込まれまくった時の“火事場のクソ力"みたいなものが小峠選手の醍醐味でもあった気がする

▼潮崎「そうですね。あいつのそういう持ち味を最近見た記憶がないので。そこに期待したいですね」

――小峠篤司が『LIMIT BREAK』できるかどうかが、この試合のカギになる?

▼潮崎「うん、そこに期待してタッグを組んだんで。そうなるように自分も動きたいですね」

――他のカードとしては『齋藤彰俊&藤田和之vs真壁刀義&本間朋晃』も注目を集めそうだが

▼潮崎「大丈夫!? このカードっていうのが第一印象ですね」

――真壁刀義が追い求め続けた同期・藤田和之との再会が、LIMIT BREAKのリングで実現するという…。藤田選手もNOAH所属なので、NOAHvs新日本の構図で

▼潮崎「うん。齋藤さんがどうにかしないと、収拾つかなくなる気がするんで。いろんな感情があふれすぎちゃって。齋藤さんも火がつくでしょうけど、齋藤さんが試合を掌握するところも見てみたいですね。齋藤さんはTEAM NOAH一発目の試合の時、NOAH初期の黒いコスチュームで出てきてくれた。その心意気と思いを自分も受け取りましたし、あの人もNOAHに対する思いは強いんでね。その思いの強さ、深さをみせていただければな、と思いますね」

――三沢さん最期の試合で同じリングにいた二人が、NOAHと名のつくユニットにいることも意義深い

▼潮崎「うん。だからこそ“組む"一択じゃなくて、同じユニットにいながらして闘うことがあっても良いと思ってる。いつかね。そこでNOAHの闘いを見せるという意味で」

――Hi69vsTAKAみちのくというカードも組まれた

▼潮崎「ここでやっちゃっていいのかな…?っていうね。TAKAさんは、Hi69さんの師匠。試合はジュニアですけど、歩いてきた道のりとか、持ってる思いとかは、ヘビー級以上のものがあると思いますね」

――TEAM NOAHとしてHi69に期待することは?

▼潮崎「自分はHi69さんの試合は好きですし、闘い方も好き。どんどん攻めていっていいような気がします。どちらかというと“待つタイプ"なので、どんどんどんどん攻めていくHi69さんを見たいと思います」

――そして「モハメド ヨネvs田中将斗」の一騎打ちも行われる

▼潮崎「これについては…かつてNOAHに“佐野最強説"ってあったじゃないですか」

――引退した佐野巧真さん。かつて三沢さんもGHC戦を闘い、試合後に「最強のチャレンジャーだった」と語った

▼潮崎「うん、昔は佐野さんでしたけど、俺の中では“ヨネ最強説"が出てきてるんですよ。陽気なところばかりが目に止まりがちですけど、ちゃんとあのエルボーを見て欲しい。攻撃の強さ、エグさ…。その引き出しを開けた時のヨネさんの怖さっていうのには、もの凄く期待してて。しかも相手は田中将斗選手ですから。限界を突破して、その引き出しが開けられた時、もの凄いことになるんじゃないかな…って思ってますね」

――昔は“キラー・ヨネ"というキーワードもあった

▼潮崎「そうですね。その怖い一面を蘇らせる闘いになれば…」

――田中将斗さんも倍で返すはずで、さらにヨネさんが倍で返そうとすれば…

▼潮崎「うん、おのずとLIMIT BREAKしていくと思うんでね。激しさと気持ちが積み重なって、もの凄い試合になると思いますよ。そこを期待してます」

――全体的なカードの印象として、キャリアのある選手が目立っているが、これにはどんな意図が?

▼潮崎「団体が活性化していくためには新しい力が必要。誰が見てもそれは間違いないんですけど、真に活性化するためには、それ“だけ"じゃないという思いもあって。やっぱり歴史の先に今があって、未来があるはず。その歴史を見つめ直すことも未来につながると思うんでね」

――物事の発展には『新しきを知る』ことと『古きを温める』ことはセットだと

▼潮崎「うん。昔の数々の闘いのうえに今が成り立っているワケですから。それに自分自身も42歳、キャリア20年の年でもありますけど、“まだまだ"だと思ってるんでね。今回出場する選手はキャリア30年を越す方もいますし、その方々も『まだまだ行ける』と思ってるはずなんですよ。新しい世代に刺激を与える意味でも、いろんな“意地"が見てみたいですよね」

――分かりました。では最後に改めてLIMIT BREAKに向けた意気込みをお願いします

▼潮崎「今NOAHを見ている方はもちろん、昔NOAHを見ていたけど、今は足が遠のいてる。そんな方にも是非来ていただきたいですし、『NOAHってこうだったよな』って思ってもらえるような試合をして、盛り上がっていただきたいと思うので、是非会場まで足を運んでください。よろしくお願いします!」