2020年の京都はいつもと違う景色が広がっている。ついついあれこれとお目当てを「回って」しまいたくなるが、今は少し俯瞰して京都を楽しむのはどうだろうか。この秋はゆっくりと京都を感じて、そして思ってみませんか?今回は、京を感じるうつわや着物の展覧会に加え、リニューアル&新規オープンする美術館をご紹介します。8月28日(金)発売のHanako「しずかな、京都。」よりお届け。

1.〈京都伝統産業ミュージアム〉伝統工芸の工房を記録した写真を展示。『継ぐもの -In between crafts-』/〜2020年10月18

©Masuhiro Machida

〈京都伝統産業ふれあい館〉をリニューアルして、今年3月に開館した。企画展示室では京都在住の写真家・町田益宏が、伝統工芸の担い手である職人たちの暮らしや仕事の様子を撮影した写真を展示している。ほかに、京都市の伝統産業74品目を紹介する常設展なども楽しめる。

〈京都伝統産業ミュージアム〉
京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 京都市勧業館みやこめっせB1
075-762-2670
9:00〜17:00(最終入館16:30)無休

2.〈野村美術館〉料理を彩り季節を伝える“うつわ”たち。『懐石のうつわ ─ 秋・冬 のしつらえ─』/2020年9月5日〜10月18日

野村證券の創業者で、近代数寄者でもあった野村得庵が収集した茶道具や能装束をコレクションする美術館。毎年、春と秋の年2回のみ特別展を行っている。この秋は懐石料理に欠かせない“うつわ”に焦点を当てた展覧会を開催。鉢類、椀類、向付、徳利や盃等を秋・冬の取り合わせで紹介する。

〈野村美術館〉
京都府京都市左京区南禅寺下河原町61
075-751-0374
10:00〜16:30(最終入館16:00)月休(祝の場合は翌平日休)

3.〈京都国立近代美術館〉新しい表現を確立した友禅作家の大規模個展。『人間国宝 森口邦彦 友禅/デザイン─交差する自由へのまなざし』/2020年10月13日〜12月6日

森口邦彦《友禅着物 白地位相割付文「実り」》2013年 三越伊勢丹ホールディングス蔵

友禅染で人間国宝に認定されている森口邦彦は、パリで学んだグラフィックデザインの思考と幾何学文様を大胆に組み合わせ、新しい創作の可能性を拓いてきた。本展では、友禅とデザイン、伝統と現代などの交差に焦点を当て、森口の活動の全貌を紹介する。

撮影:四方邦熈

〈京都国立近代美術館〉
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
075-761-4111
9:30〜17:00、金土〜20:00(最終入館は閉館の30分前まで)
月、11/24休(11/23は開館)

4.〈ZENBI─鍵善良房─(仮)〉老舗和菓子店による美術館が祇園に誕生。『【開館記念特別展】黒田辰秋と鍵善良房─ご縁が育んだ秘蔵コレクション─(仮)』/2020年12月〜2021年5月(未定)

江戸時代創業の老舗菓子店〈鍵善良房〉が今年12月、美術館を開館する。ゆかりのある美術家、工芸作家の作品を中心に紹介し、京都ならではの文化を発信する。初の展覧会では、本店内の大飾棚やくずきり用器などを制作した漆芸家・黒田辰秋の展覧会を開催予定。

〈ZENBI─鍵善良房─(仮)〉
京都府京都市東山区祇園町南側花町570-107
美術館・展覧会名、開館日等に変更の可能性あり。詳細は〈鍵善良房〉のホームページで発表

(Hanako1188号掲載/photo:Norio Kidera text:Mako Yamato, Ai Kiyabu)