暑さにやられてしまい、喉越しのいいそうめんや冷や麦が活躍する夏。しかしながら麺類ばかりを食べていると、炭水化物をエネルギーに変える際に必要な「ビタミンB1」が不足してしまうそう。ビタミンB1を取り入れつつ、旬の秋食材を使ったレシピを、糀研究家の菖蒲花奈さんが紹介してくれました。食物を体の中で分解しやすくしてくれる発酵調味料を使っているので、手軽に“腸活”できますよ。

レシピを紹介してくれたのは……

レシピを教えてくれたのは、〈麹発酵研究所〉の菖蒲花奈さん。「ビタミンB1」の豊富な肉・魚介類と、秋が旬のきのこ・梨などの食材、さらに、消化に良い発酵調味料を使った、秋の発酵レシピです。

菖蒲花奈(しょうぶ かな)
2010年、料理教室開講を目指し技術習得のため飲食店に勤務。魚をさばく技術を身に着けるために料理教室へ通う。11年、発酵教室に参加したことによって菌の素晴らしさを知る。バンクーバの日本料理店勤務・帰国後の板前修業にて料理を深める。その合間に独自で発酵食品の味を追求。15年、糀発酵研究所を設立し発酵食品の良さを広めるべく各地のマルシェに出店。のちにキッチンカーでの甘酒やオリジナルバインミーなどの販売を開始。現在は東京吉祥寺にて醗酵をテーマにしたコース料理の飲食店を経営。店の敷地内ではキッチンカーや月一のマルシェも開催。

「豚肉の塩麹漬け 日本酒のキノコソースかけ」。

1品目は、夏の食生活で不足しがちな「ビタミンB1」を多く含む豚肉に、秋の食材であるきのこ類を合わせたメニュー。使用する発酵食品は、塩麹。豚肉は塩麹で漬け込んでから焼き上げ、きのこは日本酒で煮詰めます。

[材料] 塩麹…大さじ2 ・豚肉肩ロース…2枚 ・日本酒…大さじ3 ・塩…適量 ・好みのきのこ2種…1パックずつ (は発酵食品)
1…豚肉を塩麹につけて一晩寝かせておく。
2…1の豚肉をフライパンに敷き弱火でじっくり20分ほどかけて両面焼く。
3…2の豚肉をフライパンから取り出したら余分な油を拭き取り、きのこを中火で炒め、塩を振り日本酒を加えて水分が半分くらいになるまで煮詰めたら焼く。きのこを豚肉にかけて盛り付けたら完成。

「いんげんソテー 黒米の醤油とバルサミコソース」。

9月までが旬のいんげん。こちらは、発酵食品の醤油とバルサミコ酢に、茹でた黒米を加えた一皿です。黒米のつぶつぶ食感が楽しく、醤油のコクと、バルサミコ酢の酸味で食欲がそそります。

[材料] 醤油…大さじ1 バルサミコ酢…大さじ1 ・インゲン…1パック ・オリーブオイル…大さじ2 ・黒米…20g (は発酵食品)
1…黒米を20分ほど茹で、ざるにあげて冷ます。
2…1を茹でている間に、フライパンにオリーブオイルを敷き、へたを切り落としたインゲンを炒めて皿にのせる。
3…ボウルに醤油とバルサミコ酢、オリーブオイルを入れ撹拌させながら混ぜ、1の黒米を混ぜたら2のいんげんにかける。

「冬瓜の胡麻汁」。

夏から秋にかけて旬の冬瓜を、胡麻ペーストで仕立てた味噌汁。こっくりとした胡麻の旨味を吸い上げて、永遠に食べられそうな一品です。

[材料] 味噌…大さじ2〜3 胡麻ペースト…大さじ2 ・冬瓜…適量 ・出汁…400cc (は発酵食品)
1…冬瓜の皮を剥く。
2…鍋に出汁と冬瓜を入れ半透明になるまで煮る。
3…ボウルに胡麻ペーストと味噌を入れて混ぜる。
4…2に3を溶かし、沸騰直前で火を止め、お椀に盛る。

「秋の果物と甘酒スムージー」。

「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒に、秋の味覚を合わせてスムージーに。手軽に発酵食品を取り入れられるドリンクです。

[材料] 甘酒…200cc ・梨…1/4個 (は発酵食品)
1…梨を1/4の大きさにして皮を剥く。
2…ミキサーに1と冷やした甘酒を入れ撹拌したら完成。

吉祥寺〈糀醗酵研究所〉では、自家製糀醗酵調味料を使用したコース料理を提供。

今回、レシピを教えてくれた菖蒲さんのお料理は、吉祥寺〈糀醗酵研究所〉でも実際に食べることができます。
「生きてる菌」をテーマに、自家製糀醗酵調味料を使用したコース料理を提供。旬の食材を取り入れながら毎月メニューが変わりますが、前菜6種、メイン、オリジナル手こね寿司、お椀、甘味、ドリンクで、コース全体を通して醗酵を感じられる内容です。

「醗酵は先人が自然と共存しながら生きてゆくための知恵の集結したものであると考えています。その知恵を未来につなぐため基本は大切に、そして時代と共に変化してゆくことをモットーにメニュー作りに取り組んでいます」(菖蒲さん)。

〈糀醗酵研究所〉
毎月2週目 木〜日営業
ランチコース(完全予約制)11:00〜14:00 5,000円 
ディナーコース 18:00〜22:00 10,000円

気軽に発酵食を取り入れられる、キッチンカーやマルシェも。

毎週土曜日には、お店の敷地内にキッチンカーも登場!
「加熱処理していない糀菌や酵素が生きた、栄養価の高い甘酒をどうにかこの世に送り出せないかと試行錯誤しました」と、菖蒲さん。
菖蒲さんの作る麹甘酒は、独自の製法により、約18種のアミノ酸の数値が通常の麹甘酒のなんと倍以上。これを季節の果物と合わせてスムージーにすることで、手軽に取り入れられるドリンクになりました。

スムージーのお供には、「オリジナル醗酵バインミー」を。米粉のフランスパンに麹漬けチキン、なます、醤油麹を使用したソースが挟んであります。「たっぷり野菜を挟み食べれば食べるほど美しくなるサンドウィッチを目指しました」(菖蒲さん)。

〈KOUJI LAB.〉
毎週土のみ営業(雨天の場合はお休み)
11:00〜16:00
メニュー例
・オリジナル醗酵バインミー 700円
・ビーツ醗酵甘酒スムージー 600円
・酵素シロップかき氷(夏季のみ) 800円
公式サイト

〈マルシェ〉
毎月4週目の土日に店敷地内にてマルシェを開催予定。
10月24、25日〜スタート。
日本の各地から産地直送で届いた無農薬を中心とした野菜や果物が集まります。
詳細はkoujilaboのInstagramにて!

photo:Hiromi Kurokawa