ベーカリーの激戦区とも言われている京都。今回は、そんなパン激戦区・京都でパンマニア花井悠希さんがおすすめする、わざわざ足を運びたくなるベーカリーをご紹介します。

1.〈annee〉

「季節のフルーツサンド」

烏丸御池エリア、パン屋さんの宝庫なのですよね。生憎私の行った日は定休日のお店も多かったのですが、張り巡らされた小さな通りにパン屋さんやケーキ屋さんなどギュギュッと何店も集まっているのです。京都での予定の前に、少し早起きして朝パンを求めに行ってきました!調べるとフルーツサンドの画像が沢山出てくる〈annee(アネ)〉さん。朝一にお邪魔したらこの子がちゃんと待っていてくれました。イートインで朝パンしましょ。
この日いただいたのはいちごとキウイとぶどうのフルーツサンド。食パンは、しなやかでありつつも、重さのないサラリとした表面。隙間なく均一につまったクリームは、たっぷりなのにしつこさゼロ。パン屋さんのフルーツサンド、此処に在り!でした。

〈annee〉
京都府京都市中京区姉小路室町西入ル突抜町139 プリモフィオーレ 1F
075-222-0517
11:00〜22:00(L.O)

2.〈fiveran〉

「ショコラフリュイ」

福岡の名店「パンストック」で働いていた方のお店、〈fiveran(ファイブラン)〉。今回いただいたのは「ショコラフリュイ」。ほろ苦いカカオの生地に、みちみちとナッツとドライフルーツがたんまり。口から身体におちていくその動向がわかるほど濃いチョコレートが、生地だけでなく具材としてもしっかり入っているので、チョコレートのねっとりした感触とコクにどこをとっても出会えます。

〈fiveran〉
京都府京都市中京区役行者町377
075-212-5696
9:00〜19:00(売切次第終了)火、第1・第3水休

3.〈Boulangerie MASH Kyoto〉

「パン・プディング」

京都のパン屋さんと聞いたら、どんなパン屋さんをイメージしますか?〈まっしゅ京都〉はきっと、その浮かんだイメージに限りなく近いパン屋さん。“古都のパン”をテーマにしていらっしゃるので、ラインナップも外観も和のテイストが散りばめられていて、京都旅行を盛り上げてくれること間違いなしです。

今回いただいたのは、「パン・プディング」。お店に入って真っ先に目が合ったのがこの子。カンパーニュの小舟にひしめき合う黄色いパン達が私を見上げておりました。この黄色の正体はプリン液。染み込まされたパンは期待を裏切らないねちっと纏わりつく食感と甘みで、しめしめとニヤりを隠せません。支えるカンパーニュの土台は分厚く、真っ直ぐに力強い小麦の味わいが飛んできます。皮はガリっとした食感でタルトのような役割を果たし、ほんのり塩気も感じる男前スタイル。

〈Boulangerie MASH Kyoto〉
京都府京都市下京区東洞院通高辻下る燈籠町568
075-352-0478
8:00〜19:30 火・水休

4.〈ORENO PAN〉

「焼きカレーパン」

京都の割烹フレンチの名店〈おくむら〉が経営しているパン屋さん〈オレノパン〉。せめてこちらでは、このお店らしいものをちゃんと!と思ってチョイスしましたよ。今回いただいたのは「焼きカレーパン」。“レストラン仕込みのビーフカレー入り”って書いてあるんですもの。これだ!って飛びついてしまいました。表面のひび割れ肌はハリネズミみたいにチョンチョンと角が立ち、カリカリとした食感が際立っていてとても香ばしいです。こういう食感好きだなぁ。そしてその先ですよ。ゴロリ。肉の塊が顔を出し目が合います。出たなボス!当たり前みたいな顔をしてどーんと座っています。望むところだー!とまず肉を捕らえれば、しっかり牛の脂も感じさせてくれる旨味があって大きいだけじゃありません。カレーパンのお肉ってパサパサしているイメージがあるのですが、さすがそこは〈おくむら〉さんでありました。

〈ORENO PAN〉
京都府京都市下京区東塩小路釜殿町31-1 近鉄名店街みやこみち
075-691-6886
9:00〜21:00 無休

5.〈Walder〉

「ポンムカネル」。
くっきり反り立つエッジは、おいしいのバロメーター。
りんごの下にとろりと潜むのはシナモンクリーム。

京都の中でも中心地、河原町から徒歩圏内にある〈Walder〉さん。朝早めの時間帯に到着すると幸せな光景が広がっていました。今回いただいたのは、「ポンムカネル」。サクサクのパイの間を縫うようにして泳ぐシナモン。その香りに寄り添うようにしてリンゴが存在しています。ルックスを見るからに、リンゴが主役なので、ぶっちぎりでリンゴの味が前に来るかと思ったら、あら驚いた。パイのサクサクから滲み出るバターやシナモンクリーム、ずらりと重ね並べられた薄切りのリンゴも、みんなみんなフレッシュな味わいで、いい意味でどの子もムンムンと色気を放ったり個性を主張しすぎたりしないのです。いつまでも雑味がなく、見た目以上にすっきりとした、透明感のあるデニッシュです。

〈Walder〉
京都府京都市中京区麩屋町六角下ル坂井町452 ハイマート・ふや町 1F
075-256-2850
9:00〜19:00 木休

(photo&text:Yuki Hanai)