これを食べに行きたくなる。そんな名物を味わうことも喫茶店巡りの愉しみのひとつ。歴代の店主の創意工夫から生まれた味わいは、その店の歴史を雄弁に物語っている。今回は、喫茶店の名物スイーツをご紹介します。

1.〈十一房珈琲店〉の「ガトーショコラ」。自家焙煎のコーヒーに合う深みのあるおいしさがクセに。

相乗効果でコーヒーも美味に

1978年の創業時はまだ珍しかった自家焙煎の珈琲店。真空管のアンプからジャズが流れる店内でいただく、一杯ずつ丁寧に抽出されるネルドリップのコーヒーが看板。たっぷり豆を使った濃厚な味わいなのに、柔らかさを感じる。「独特の口当たりはネルドリップならでは」と4代目店主・長谷川能一(よしかず)さん。人気のガトーショコラは、ケーキ工房〈ル・ププラン〉に特注した品。ヴァローナ社のチョコレートを使ったガトーショコラは、しっとりと深みのある甘さが大人の味わい。400円。

〈十一房珈琲店〉
東京都中央区銀座2-2-19
03-3564-3176
12:00〜21:30 無休
32席

2.〈ブリッヂ〉の「メロンパンケーキ」生のメロンを味わうために考案されたキュートなケーキ。

実は果物を味わうパフェ感覚のケーキ

かつては向田邦子など昭和のキャリアウーマンも愛した店。アイデアマンだった先代が考案したこのケーキは、ドーム型のパンケーキの中にアイスとフレッシュなメロンの果肉をたっぷりと閉じ込めたメニュー。メロン色の生クリームで美しくコーティングされた見た目からは想像できないほど、フルーツ感満点。1,500円(税込)。

〈ブリッヂ〉
東京都中央区銀座4-1 西銀座デパートB1
03-3566-4081
11:00〜21:00(日祝〜20:00)不定休
84席/喫煙可
※20歳以下の方は入店NG

3.〈銀座みゆき館 銀座本店〉の「和栗のモンブラン」年間20万個を売り上げる和栗ブームのパイオニア。

今から25年以上も前に誕生したこのスイーツは、サクサクのメレンゲ台の上に、和栗ペーストで包み込んだ生クリームをのせたシンプルな構造。使用するのは熊本産の和栗のみ。「栗本来のおいしさを味わってもらいたい」と、中の生クリームにも栗ペーストにも砂糖は一切不使用という潔さ。ドリンクセット1,650円(税込)。「テイクアウトOKなので手土産にも!」

〈銀座みゆき館 銀座本店〉
東京都中央区銀座6-5-17 みゆき館ビル1F
03-3574-75629:00〜23:30(ランチ11:30〜14:00、土10:00〜)、日祝10:00〜23:00 無休
100席/喫煙可

(Hanako1195号掲載/photo : Michi Murakami text : Kimiko Yamada edit : Kana Umehara)