フェムテック市場の規模が広がる一方で、私たちは自分の体やセクシャリティについて、どれだけ正しい知識を持っているだろうか。生理や避妊について必要最低限のことは学生時代に学んだけれど、あとはタブー視されたり、家庭によって差があったり。快適で豊かな生活を送るために、健やかな未来のために、次の世代へ伝えるために。いまこそ性について学び直そう。今回のテーマは「ホルモン周期に合わせて生活しよう。」です。

ホルモン周期に寄り添った生活で快適に。

排卵前と排卵後で体調や気持ちが変化するなど、女性ホルモンの乱れを実感している場合、自分でホルモンバランスをコントロールする方法はあるのだろうか。「残念ながら女性ホルモンをコントロールすることはできませんが、バランスを整えることはできます。前ページまででお伝えしたように、乱れの原因を知って、できる限り取り除くことはできます。また、乱れタイプ別の対処法も有効ですのでぜひ試してみてください」

もうひとつおすすめしたいのは、女性ホルモンの周期に合わせて生活することだそう。「まずは排卵周期に合わせる方法。生理前に太りやすい、イライラする、生理後は痩せやすくなって、肌がきれいに……などは、みなさんなんとなく感じているはず。これをうまく利用して、行動のほうを合わせてみましょう。エストロゲンが増えている排卵前は、頑張る時期。ダイエットや、仕事や試験、集中したいことなどは、この期間に。プロゲステロンが増える排卵後は、いたわる時期。十分に睡眠や栄養をとり、ゆっくり過ごしましょう。

次に、一日のホルモン周期に合わせる方法です。24時間の間に、日中活動するためのホルモンと寝るためのホルモンがそれぞれ多く分泌される時間帯があります。これに合わせて生活することで、毎日のホルモンバランスを整えるのに役立ちます。なんとなく意識するだけでもOKですよ」

【月の周期に合わせる】

「美のホルモン=エストロゲン」の分泌が増えている排卵前は、女性がぱっと輝く時期。初デートなど、恋愛での大勝負やダイエット、集中しなければならない仕事や勉強案件は、この期間に。「母のホルモン=プロゲステロン」が増える排卵後は、とにかく無理をしないこと。肌も敏感になりがちなので、慣れない化粧品を試すなども要注意。

【一日の周期に合わせる】

日中活動するためのホルモンであるセロトニンは午前中に分泌されるので、この時間に日光を浴びると一日の活動スイッチが入る。夜眠るためのホルモンであるメラトニンは、夕方頃から分泌。メラトニンが分泌されると、質のいい睡眠がとれるだけではなく、いわゆる「シンデレラタイム」と呼ばれる成長ホルモンによる修復もスムーズに。

1.寝るためのホルモン「メラトニン」

催眠作用があり、生体リズムの調整に重要な役割を果たす。メラトニンの原料となるのがセロトニン。

2.日中活動するためのホルモン「セロトニン」

「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させる働きがある。女性ホルモン減少により低下する。

06:00〜12:00…午前中に日光を浴びるとセロトニンが分泌され、18時頃にメラトニンが分泌。
19:00〜20:00…夕食。食後すぐの入浴は消化不良になるので、早めに。
21:00〜22:00…入浴。
22:00〜24:00…暗めの光でゆったり過ごし、ゆっくり体温を下げていく。
24:00頃…就寝。
24:00〜27:00…成長ホルモンによる体の修復。

(Hanako1201号掲載/illustration : Ayaka Otsuka, Yu Tokumaru, Maori Sakai text : Emi Taniguchi)