長くアルコールの提供が制限されていた2021年は、バーでもノンアルコールドリンク=モクテルを出す店が増え、新時代の新たな楽しみ方に。その流れは制限が緩和されてからも継続中で、モクテルは今やバーのグランドメニューとして定着しつつあります。それはもはや単なる“お酒の代役”でなく、純粋にそのおいしさを楽しむ選択肢に。明るいお昼間から気兼ねなく楽しめて、ふだんお酒を飲まない人もバー文化に触れられるのもモクテルの魅力の一つです。アフタヌーンティーを楽しむ感覚で、ホテルのバーを訪ねてみませんか? お昼の時間帯から、美しいバー体験ができる大銀座のホテル3軒をご紹介します!

1.〈ラウンジバー プリヴェ〉_【パレスホテル東京】

圧巻の景色を愛でながら、サステナブルなモクテルを。

〈ラウンジバー プリヴェ〉の重厚感漂う大理石のロングカウンター。写真はバーテンダーの池宮城秀史さん。ほかにテーブル席や屋外のテラス席も。

アドレスは丸の内1-1-1。皇居外苑の目の前という唯一無二の環境を誇る〈パレスホテル東京〉。バーでは1961年に開業した旧〈パレスホテル〉時代から、「マティーニ」や「パレス ジン フィズ」といった名物カクテルが受け継がれています。そして世界各国から多くのゲストが訪れる〈パレスホテル東京〉にとって、モクテルはもともと得意ジャンル。コロナ以前から、お酒を飲まない海外のお客様のためにノンアルコールカクテルが豊富に用意されています。

6階のバーからの眺め。内堀通りと大手門が眼前に広がる圧倒的な景観は〈パレスホテル東京〉ならでは…!

そうしたモクテルの定番メニューに加え、さらにこの秋から〈ラウンジバー プリヴェ〉オリジナルの5種類の新作が登場。バー業界でも注目されるサステナブルな取り組みとして、抽出後の紅茶やハーブティーの茶葉、コーヒー豆を再利用して作ったオリジナルシロップを使用。まさに時代を反映した“サステナブルカクテル”です。たとえば自家製紅茶シロップとクランベリージュースなどをシェイキングした「ワイルドベリー コスモポリタン」や、ミントティーシロップに新鮮なミントをたっぷり合わせた爽快感あふれる「デトックス ミントティー モヒート」、コーヒーシロップとトニックのほろ苦さにオレンジの香りを纏わせた「オレンジ カフェ トニック」など、自家製シロップのアレンジも多彩です。また、香りづけやデコレーションに柑橘のピール(果皮)をふんだんに活用しているのもSDGsへの配慮から。見た目も味わいも爽やかなモクテルは、まさに秋晴れの午後にぴったりの一杯です。

SDGsへの取り組みから生まれた、美しいモクテルシリーズ。左から、ワイルドベリー コスモポリタン、デトックス ミントティー モヒート各1900円。アルコール入りもあり、各2200円。*提供期間:11月30日(火)まで。

さらに12月以降は、この自家製ティーシロップで作るモクテルをゼリーに仕立てた「オリジナルティーカクテルゼリー」シリーズが登場予定。「苺とハイビスカスティー」や「コーヒーとキャラメル」など、ユニークで華やかなノンアルコールのカクテルゼリーは、冬の季節の新たな楽しみになりそうです。

〈ラウンジバー プリヴェ〉
東京都千代田区丸の内1-1-1 6階
03-3211-5319
11:30〜21:00(20:30LO)*今後の都の方針により変更の可能性あり。
無休
HPはこちら
https://www.palacehoteltokyo.com/restaurant/lounge-bar-prive/

2.〈ザ・ゼロプルーフ〉_【ザ・ペニンシュラ東京】

女性バーテンダー考案、約20種のノンアルシリーズが誕生。

1階から専用エレベーターに乗って24階へ。思い切りオシャレをして訪れたい。

黒大理石のロングカウンターや艶やかなフューシャピンクの照明、メタル素材の木の葉が煌めく樹木のオブジェ…。〈ザ・ペニンシュラ東京〉の24階にある〈Peter バー〉は、カナダの著名インテリアデザイナー、ヤブ・プッシェルバーグによるコンテンポラリーな空間デザインが印象的な、ホテルのアイコン的バーです。

24階のシグネチャーレストラン〈Peter〉に併設。窓外には皇居外苑や日比谷公園の眺望が広がり、夕闇に染まる薄暮の時間帯も素敵です。

この〈Peter バー〉では、秋から新たにノンアルコール専門のシリーズ「ザ・ゼロプルーフ」が登場しました。ホテルのビバレッジマネージャーであり、モクテルの大会優勝者であるバーテンダー・鎌田真理さん率いる精鋭チームが新たにレシピを考案。ゼロフルーフ=アルコール度数0%の名の通り、アルコールを一切使わないミクソロジーのセレクションです。

バーテンダーの高廣光さん。〈Peterバー〉では複数の女性バーテンダーが常駐するので、味の好みなどを相談してみて。

「ザ・ゼロプルーフ」のラインナップは、シグネチャーカクテルである「東京ジョー」のノンアル版、その名も「ベビー東京ジョー」などオリジナル12種のほか、ジントニックやネグローニといったお馴染みのクラシックカクテルをノンアルコールで表現した10種の「クラシックシリーズ」と、実に22種類。エッグシェルと呼ばれる卵の殻ほどに薄く、淡く光を通す磁器グラスで作る「江戸パレス」や、オリジナルと同様に、ホテルの外観をイメージしたユニークなフォルムのグラスで味わう「ベビー東京ジョー」など、個性的なグラス使いも楽しみの一つです。繊細で表現力豊かなミクソロジーの数々は、実はお酒を飲まないという下戸の鎌田さんだからこそ創造し得る味わいなのかも。ノンアルとは思えない高揚感に満ちたおいしさを体験すれば、改めてモクテルの奥深さに気づくはず…! 

左から、「∅(ゼロ)ジントニック」、「江戸パレス」、そして看板カクテル「東京ジョー」をノンアル梅酒などで再構築した「ベビー東京ジョー」。各2050円。また、12月以降はクリスマスシーズンに向けた3種の「フェスティブ限定カクテル」も登場。

〈Peterバー/ザ・ゼロプルーフ〉
東京都千代田区有楽町1-8-1 24階〈Peterバー〉
03-6270-2888
11:30〜21:00(20:30LO)
月曜休
HPはこちら
https://www.peninsula.com/ja/tokyo/special-offers/dining/zero-proof

3.〈カフェ&バー カメリア〉_【東京ステーションホテル】

重要文化財内のシックな空間で、“微アル”なハイボールを。

バーカウンターの趣あるロゴは改装前のバーから受け継いだもの。写真は微アルハイボールを考案したご本人・バーテンダーの和栗富士也さん。

東京駅丸の内駅舎内にある「東京ステーションホテル」。国の重要文化財に指定される歴史的建築であり、駅舎の中に宿泊できるという世界的にも稀有な環境を誇るホテルです。その2階に位置する〈カフェ&バー カメリア〉は、前身となるバーが1951年創業と言われており、約70年の時を刻み続ける由緒ある場所。ロングカウンターとカメリア(椿)カラーを基調にした意匠が、シックな空気感を作り出しています。
さて、このバーで6月に登場して以来、話題を呼んでいるのが「微アルハイボール」。“家飲み”需要が高まった2021年は、ビールをはじめノンアルや微アルの缶ドリンクが大ヒットを記録していますが、こちらは名バーテンダーが考案した“ハイボールテイスト”のオリジナルドリンク。アルコール度数は0.3〜0.5%、コーン茶をベースに酸味や甘味、スパイスを配合し、最後にウイスキーをフランベして抽出した香り成分をシュッとスプレーし、本格的なハイボールの風味と余韻に仕上げています。味わいの完成までに約1ヶ月を要したとか。
味わいは2種類あり、「ナチュラル」テイストのほか燻製香のフレーバーウォーターをプラスした、まるでピートが香るスコッチウイスキーのような「スモーキー」テイストも。

「微アルハイボール」1500円、「ローストビーフと卵 2種のサンドイッチ」2100円。お昼時も気軽に頼める0.5%。ちなみに、11月1日(月)からは赤・白・緑のクリスマスカラーをモチーフにした3種のカクテルが楽しめる「ウィンター カクテル プレート」2200円も登場。アルコール派の方はこちらもぜひ。

甘みのないスッキリとしたハイボールならではの味わいは、食事との相性もピッタリ。〈バー&カフェ カメリア〉はボリューミーなランチセットやディナーコースが揃い、フード類が充実しているので、ランチに気兼ねなく飲める微アルハイボールはまさに強い味方。ジューシーな自家製ローストビーフをたっぷり挟んだサンドイッチや、赤身のおいしさに定評のある希少ブランド・土佐あかうしで作るハンバーグなど、カジュアルなバーフードもさすがのホテルクオリティ。駅の喧騒を微かに感じながら、微アルハイボールをいただく昼下がり…至福です。

画期的! バーの本格カクテルを “缶”で飲む!

もう一つ、宿泊者に大好評なのが今秋から登場した「シーリングドリンク」。バーテンダーが作ったカクテルやハイボールをその場でシーリングし、缶ボトルにしてくれるというもの。ハイボールなら「シーバスリーガル12年」や「知多」など著名銘柄のウィスキーを使い、天然氷が入ったあのプロの味わいが缶でいただけるのです。だから見た目はカジュアルでも味は本物。客室に持ち帰って味わえるのは宿泊者の特権ですが、ビジターもノンアルのモクテルならテイクアウトが可能。時にはランチのお供にこんな贅沢ドリンク、いかがでしょう?

「シーリングドリンク」メニューのために導入された缶シーリングマシン。これでカクテルやハイボールが瞬時に缶ボトルに。
バーテンダーの「匠の味」をお部屋にテイクアウト。「シーリングドリンク」より、左から、「ハイボール(シーバスリーガル12年)」1500円、テキーラサンライズ1300円。モクテル類はすべて1300円。店内での飲むのもOK。

秋の午後、アフタヌーンティーのようにモクテルを楽しむ…。ホテルのバーのカフェ使い&お昼間使いは、ニューノーマルな日々の中から生まれた新たな過ごし方かもしれません。5つ星ホテルのバーは雰囲気の良さも格別。美しい1杯をいただくひと時で、豊かな気分転換ができるはず!

〈カフェ&バー カメリア〉
東京都千代田区丸の内1-9-1 2階
03-5220-1951
11:30〜21:00(20:30LO)*アルコール類は20:00LO
無休
HPはこちら
https://www.tokyostationhotel.jp/restaurants/camellia/

photo_MEGUMI、Kayoko Aoki(ザ・ペニンシュラ東京) edit&text_Yoko Fujimori

1.〈ラウンジバー プリヴェ〉_【パレスホテル東京】

〈ラウンジバー プリヴェ〉の重厚感漂う大理石のロングカウンター。写真はバーテンダーの池宮城秀史さん。ほかにテーブル席や屋外のテラス席も。
6階のバーからの眺め。内堀通りと大手門が眼前に広がる圧倒的な景観は〈パレスホテル東京〉ならでは…!
SDGsへの取り組みから生まれた、美しいモクテルシリーズ。左から、ワイルドベリー コスモポリタン、デトックス ミントティー モヒート各1900円。アルコール入りもあり、各2200円。*提供期間:11月30日(火)まで。

2.〈ザ・ゼロプルーフ〉_【ザ・ペニンシュラ東京】

1階から専用エレベーターに乗って24階へ。思い切りオシャレをして訪れたい。
左から、「∅(ゼロ)ジントニック」、「江戸パレス」、そして看板カクテル「東京ジョー」をノンアル梅酒などで再構築した「ベビー東京ジョー」。各2050円。また、12月以降はクリスマスシーズンに向けた3種の「フェスティブ限定カクテル」も登場。
バーテンダーの高廣光さん。〈Peterバー〉では複数の女性バーテンダーが常駐するので、味の好みなどを相談してみて。
24階のシグネチャーレストラン〈Peter〉に併設。窓外には皇居外苑や日比谷公園の眺望が広がり、夕闇に染まる薄暮の時間帯も素敵です。

3.〈カフェ&バー カメリア〉_【東京ステーションホテル】

バーカウンターの趣あるロゴは改装前のバーから受け継いだもの。写真は微アルハイボールを考案したご本人・バーテンダーの和栗富士也さん。
バーテンダーの「匠の味」をお部屋にテイクアウト。「シーリングドリンク」より、左から、「ハイボール(シーバスリーガル12年)」1500円、テキーラサンライズ1300円。モクテル類はすべて1300円。店内での飲むのもOK。
「シーリングドリンク」メニューのために導入された缶シーリングマシン。これでカクテルやハイボールが瞬時に缶ボトルに。
「微アルハイボール」1500円、「ローストビーフと卵 2種のサンドイッチ」2100円。お昼時も気軽に頼める0.5%。ちなみに、11月1日(月)からは赤・白・緑のクリスマスカラーをモチーフにした3種のカクテルが楽しめる「ウィンター カクテル プレート」2200円も登場。アルコール派の方はこちらもぜひ。