Hanakoの人気特集「自分を高める、学びの教科書」特別編の今回は、手芸がテーマ。手芸未経験者でも材料と道具を用意すればすぐに作ることができる、わかりやすい解説動画付きでお届けします!今回ご紹介するのは、『アルファベット刺繍のブローチ』。好きなアルファベットを刺して、ブローチやワッペンに。オリジナルアイテムにアレンジしてみよう。11月27日(土)発売 Hanako1203号「一緒に暮らしたい、家電のこと。」よりお届け。

【材料と道具】

ブローチを作る際に、表と裏に使うフェルトは、2色用意。刺繍糸は25番を使用。ブローチの型紙は直径5.5cm(コップなどを使い、型抜きを。好きなサイズにして)。図案はフリクションペンを使って描くと、アイロンで消える。

刺繍を始める前に知っておきたいこと

1.刺繍糸の束から使いたい本数を分け取る。
細い6本の糸が1本の束になっている刺繍糸。束の内側にある糸端をゆっくり引き出し、約40cmでカット。束の中央に指を入れて糸を分けて抜く。

2.分けた糸を針に通す。
糸を針に当てて半分に折り、折った糸を指でしっかり挟んで針を抜き、折り山を作る。作った折り山を針の穴に滑り込ませるようにすると糸を通しやすい。

3.糸の端をしっかり玉結びにする。
糸の端を人差し指の先に巻きつけ、親指で糸を押さえる。人差し指をずらして糸の輪を数回より合わせ、中指で押さえて糸を引いて、玉結びを作る。

ブローチの下準備の仕方

1.フェルトに型紙を置き、型紙に沿って形をなぞる。
2.アルファベットの図案を見ながら、フリクションペンで下書きをする。
3.フェルトを形に沿ってカットする。

#STEP 1 「4つの基本ステッチを組み合わせる。」

使うのはたった4つのステッチだけ。ステッチの仕方は動画で確認を。糸の本数でニュアンスが変化するのも面白い。見本を参考に好きな文字を選んでトライしてみて。刺繍をするときは刺した糸を引っ張りすぎないように注意を!

1.チェーンステッチの仕方

1.糸を3本どりにして針に通し、玉結びをする。
2.フェルトの裏から表に針を出し、縫い始めの場所に針を戻す。
3.フェルトをすくって針を出して、糸をかけて針を抜く。
4.次に、できた輪の中に針を通し、糸をかけて針を抜くことを繰り返し、チェーンのような縫い目を作る。
5.チェーンがつぶれないよう、引っ張りすぎないことがポイント。
6.縫い終わりは輪の外に針を刺し、裏で玉留めをする。

2.サテンステッチの仕方

1.面を埋めるときに使う、サテンステッチで刺繍をする。糸を3本どりにする。
フリクションペン(またはチャコペンなど)でステッチをする範囲を下書きに追加する。
2.角から角へ、針目が平行になるように、同じ方向で隙間なく繰り返して刺す。
3.糸のねじれは縫うたびにチェックし、その都度直す。引っ張りすぎると、フェルトにシワが寄るので注意。
4.最後に針の背を通して、糸の強弱をきれいに直す。

3.フレンチノットステッチの仕方

1.小さな丸を表現する、結び目のステッチで刺繍する。
2.糸を4本どりにする。
3.フェルトの裏から表に針を出し、針に2回糸を巻き、糸を出したところのすぐ近くに針を刺して、裏で玉留めをする。

4.ストレートステッチの仕方

1.糸を1本どりにする。
2.針を裏から表に出し、刺したい長さで中心に向かってフェルトに針を入れる。
3. 4カ所刺して、裏で玉留めする。

#STEP 2「裏地を縫い合わせて、ブローチに仕上げる。」

1.アイロンを軽く当て、フリクションペンの下書きを消す。
2.同じサイズにカットした、裏地のフェルトを重ねてまち針で留める。
3.糸を2本どりにする。
4.フェルトの表地の裏から針を入れて布をすくい、裏地に針を入れて糸を引く。
5. 3mmくらい先の裏地に針を入れて糸を引くことを繰り返し、まつり縫いをする。
6.少し縫い残した状態で綿を入れ、縫いとめる。最後はフェルトの内側に針を出して玉留めをし、内側に針を通して、玉留めが隠れるようにする。
7.裏側にブローチピンをしっかりと縫い付ける。

ステッチした表地と同じサイズの裏地をまつり縫いして、綿を詰める。ブローチピンを縫い付けて完成。

#ARRANGE「動物の顔の形にカットすれば、動物のブローチもできる!」

上記の基本ステッチをマスターすれば、かわいい表情のある動物ブローチにも。目や鼻はフレンチノットステッチ、耳はサテンステッチを使用。さらに毛並みを模様で表現したり、ふわふわしたヒゲに太い刺繍糸を使えば、立体感が生まれる。紐をつけてオーナメントにしても。

「少しいびつなくらいが味になっていい。」

刺繍作家の神尾茉利さんの作品は、愛らしいアルファベットモチーフや今にも動き出しそうな動物など、物語を感じる刺繍が魅力。刺繍を楽しむコツは、カラフルにすること。「使わない色だけを決めて、好きな色を何色かピックアップするとまとまりやすくなります。実際に刺してみると印象が変わることもあるので、刺繍をしながら色を決めていきましょう。また一番大切なのは、手元を明るくして刺繍をすること。きれいな縫い目に仕上がりますよ」

手持ちのバッグやTシャツ、手袋などに縫い付けるだけのワッペンは、ブローチよりも簡単。土台となるフェルトの形を工夫するだけで、かわいく仕上がるそう。「端の処理も必要ないフェルトを使うのが初心者にはおすすめ。サテンステッチは、角を意識するときれいに仕上がります。刺繍はうまくできなくても、少しいびつなくらいがかわいいと思うので、楽しんでトライしてみてくださいね」

Navigater…神尾茉利(かみお・まり)

刺繍、絵、言葉によるクライアントワーク、テキスタイルプロダクト制作、インスタレーション作品の展覧会等で活動。近著に『刺繍小説』(扶桑社)。

(Hanako1203号掲載/photo : Wataru Kitao, Miyu Yasuda, Shu Yamamoto illustration : Shapre text : Mayumi Akagi , Motoko Sasaki edit : Kana Umehara)