ハナコラボ パートナーの中から、SDGsについて知りたい、学びたいと意欲をもった4人が「ハナコラボSDGsレポーターズ」を発足!毎週さまざまなコンテンツをレポートします。第54回は、ライターとして活躍する五月女菜穂さんが〈株式会社RIN〉の河島春佳さんに話を伺いました。

12月25日まで〈六本木ヒルズ〉に展示されているクリスマスツリー「Bon-Bon Blossom」。チョコレートのボンボンショコラをイメージして、〈TANGENT〉吉本英樹氏がデザインしたツリーは、本来廃棄される予定だった「ロスフラワー」を使用しています。

今回はこのツリーの製作にあたった〈株式会社RIN〉の河島春佳さんに、ロスフラワーについて話を聞きました。

〈六本木ヒルズ〉に登場した「ロスフラワー」のクリスマスツリー

〈六本木ヒルズ〉のウェストウォークに登場した「Bon-Bon Blossom」。一見、街中でよく見かけるクリスマスツリーのように見えますが、近づいてみるとドライフラワーでできていることが分かります。使われているのはアジサイ、スターチス、レモンリーフ、バラなどで、アジサイだけでも1,000本以上使っているそうです。

これらはすべて「ロスフラワー」と呼ばれる、本来廃棄される予定だった花。色が焼けてしまったアジサイのロスフラワーを使用したり、一輪一輪丁寧に手差ししてボンボンを作ったといいます。

「〈TANGENT〉の吉本さんからご依頼いただき、夏頃からプロジェクトが始まりました。誰もが知っている六本木ヒルズで、ロスフラワーのツリーが飾られるなんて。たくさんポジティブな反響もいただいて、嬉しいですね」と河島さんは話します。

そもそも「ロスフラワー」の存在に着目し、命名したのが河島さんです。4年ほど前、花屋さんで短期アルバイトをしていたときに、大量に花が捨てられてしまった現場にショックを受けたことから始まったと言います。

「特にクリスマスの時期は、真っ赤なバラが店頭に数百本と並んでいるんですね。でも、クリスマス当日を過ぎれば、翌日からはお正月に向けた商品を売り出さなくてはいけません。ですので、12月25日の夜に、売れ残ったバラがごみとして捨てられていたんです」(河島さん)。

花屋さんとしても、せっかくの花を捨てたくないけれど、フレッシュな花を求めるお客さんが多いため、店頭で販売出来ない花は捨てるしかない。

そんな現状を目の当たりにした河島さんは、廃棄されるはずの花を「ロスフラワー」と名付け、あえてロスフラワーを主役にした作品づくりを始めます。しっかりとフラワーアレンジメントの技術を磨きたいとクラウドファンディングを通して2018年にはフランスへ単身留学も経験しました。

そして、2019年には〈株式会社RIN〉を立ち上げ、ロスフラワーを用いた装飾づくりをしています。また、もっと日常に花のある文化を広げていきたいと、ロスフラワーに新たな命を吹き込む「フラワーサイクリスト」(※フラワー+アップサイクルの造語)の育成に力を入れているそう。

「数年前までは、日本でもフランスでも花の廃棄に関して発信をしている人はほとんどいませんでした。でも、SDGsやサステナブルという言葉が浸透してきたことによって、ロスフラワーに対する関心も変わってきた。今ではInstagramで「#ロスフラワー」を検索すると1.4万件も投稿がありますから、だいぶ認知されてきたんじゃないかな」(河島さん)。

作品例:〈UNIQLO TOKYO〉1階に展示中のフラワーウォール。

ロスフラワーは、花屋さんで生まれるだけではありません。花を栽培する農家でも、花を売り買いする市場でも、結婚式などのイベントでも、まだまだ美しいのに捨てられてしまう花があります。特に2020年のコロナ禍ではイベントの中止が相次ぎ、多くの花が行き場を失いました。〈RIN〉のもとにも助けを求める声が届いたと言います。

先述の「Bon-Bon Blossom」も、そうした現状を少しでも変える1つのアクション。ぜひお近くに行ったときは見てみてください。

「Bon-Bon Blossom」

2021年12月25日(土)まで開催
11:00〜24:00
六本木ヒルズ ウェストウォーク2F(南側吹抜け)

〈RIN〉
ホームページ:https://lossflower.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/rin_flower_official/
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