カラダや心と上手く付き合い生活することで、日々の落ち込みやイライラは改善できます。今回は女性ホルモン編。

Q1.「“女性ホルモンの乱れ”が原因の症状って?」

A1.「だるさが抜けない、物事が面倒くさくなる、生理の経血量が増減したなど、症状は人によって様々。」

「現代は、女性の社会進出による高齢出産、ストレス社会の影響など、様々な要因で女性ホルモンが乱れている方がたくさんいます。だるさが抜けない、物事が面倒くさくなる、生理の経血量が増減したなど、症状は人によって様々。女性ホルモンの分泌を指示する視床下部は、女性ホルモンのほかに、集団欲、自律神経、情動、性欲、食欲、睡眠欲の計7つの指令をつかさどっています。これらは相互に作用しており、何かひとつがくずれると、影響を受けて女性ホルモンの乱れを引き起こすことがわかっています。」

「また、『生理がなければいいのに』『女性であることが面倒くさい』といったマイナスの感情が、さらに女性ホルモンを乱れさせる原因となる研究データも。現代女性の生涯の月経数は約420回、明治時代の女性の約1・4倍ともいわれています。つまり、人生のなかで女性ホルモンの乱れと、より長い期間付き合っていかねばなりません。実は、しっかり対策をして上手に付き合っている=『ヘルスリテラシーの高い人』は、そうでない人に比べてPMSや月経痛などの症状が出ている際の仕事のパフォーマンスが高いという調査結果もあります。まずは女性ホルモンの乱れの原因を理解し、ポジティブに対策していきましょう」

女性ホルモンが乱れる主な原因

1.睡眠不足
睡眠は昼間の活動で疲れた体と心を整理して修復する大切な時間。夜更かしや不規則な生活で睡眠リズムが乱れると、体内のリズムも乱れ、ホルモンバランスも乱れてきます。

2.栄養不足
無理なダイエットで体重を落とすと、脳は生命維持を最優先して生殖機能は後回しとなる。女性ホルモンの分泌を抑え、排卵もなくなり、生理もストップします。

3.ストレス
女性ホルモンの司令塔である脳の視床下部や下垂体は感情や自律神経の中枢で、ストレスの影響を強く受けると脳が誤作動を起こす。日常と違う状況はすべてプレッシャーに。

自分のタイプを知ろう。タイプ別の付き合い方もチェック!

この項目が多い人は…A.『自律神経の乱れ』左脳優位な理性脳。しっかり者の頑張り屋さん。
この項目が多い人は…B.『セロトニン不足』右脳型で本能優位。直感力に優れ感情豊か。
この項目が多い人は…C.『卵巣疲れ』年齢によって原因が変化。女性ホルモンの低下に注意。

A.『自律神経の乱れ』左脳優位な理性脳。しっかり者の頑張り屋さん。
【傾向】
タフでバリバリ働く人に多い。一時的、もしくは過度のストレスから女性ホルモンに影響が出ているタイプ。過度のストレスを感じて自律神経が乱れることで、卵巣への指令がうまく伝わらず、女性ホルモンが乱れていく。生理前に気持ちの面よりも、体の不調が強く出る傾向があり、生理痛が強いなど、生理中まで心身の不調を感じる人が多いのが特徴。

【セルフケア】
交感神経優位で末端まで血液が行き渡らず、子宮や卵巣に栄養も十分に届いていない状態なので、入浴などで体を温めたり、マッサージなどで筋肉を緩めると、副交感神経が優位になり、自然と女性ホルモンが整っていく。

【とりたい栄養素・食材】
・ストレス対策のビタミンC
・精神を落ち着かせるビタミンB群

B.『セロトニン不足』右脳型で本能優位。直感力に優れ感情豊か。
【傾向】
生理前に食欲が増す、眠くなる、気分が塞ぎがちになるなど、PMSの症状に悩まされる人が多い。原因は、女性ホルモンのエストロゲンの低下に合わせて、脳内物質のセロトニンも一緒に低下するため。生理前に、体の不調よりも、訳もなくイライラする、ふいに悲しくなるなど、気分や感情面の不調が出やすい。姿勢が悪くなり呼吸も浅くなりがち。

【セルフケア】
ゆっくりと長く息を吐くことを意識して、体のすみずみにまで酸素が行き渡るように呼吸して。その他、リズムを繰り返すような運動やウォーキング、ジョギングもセロトニン活性化に有効。朝日を浴びるのもおすすめ。

【とりたい栄養素・食材】
・セロトニン生成に関わる必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6
・ナッツ類、納豆、チーズ、バナナなど

C.『卵巣疲れ』年齢によって原因が変化。女性ホルモンの低下に注意。
【傾向】
20〜30代前半でこのタイプに該当する場合は、自律神経の乱れやセロトニン不足が原因となる女性ホルモンの乱れが多い。卵巣に対してではなく、自律神経やセロトニンのケアをすることが大切。30代後半〜50代くらいで当てはまる場合は、加齢による卵巣機能の低下が原因なので、女性ホルモンを補う生活を心がけるようにする。

【セルフケア】
女性ホルモンを補うケアとして、ローズ、ゼラニウム、イランイランなどのアロマを日常に取り入れて。また、ピンクや赤など、女性ホルモンを活性化してくれる色彩のものを日常使いして。適度な有酸素運動、恋愛感情やときめきも有効。

【とりたい栄養素・食材】
・タンパク質、ビタミンE、カリウム、コエンザイムQ10
・大豆、納豆、豆乳
・カリウムと鉄が豊富な小豆

(Hanako1201号掲載/illustration : Ayaka Otsuka, Yu Tokumaru, Maori Sakai text : Emi Taniguchi)

Q2.「女性ホルモンを整えるためには?」

A2.「女性ホルモンの周期に合わせた生活が有効!」

「まずは排卵周期に合わせる方法。生理前に太りやすい、イライラする、生理後は痩せやすくなって、肌がきれいに……などは、みなさんなんとなく感じているはず。これをうまく利用して、行動のほうを合わせてみましょう。エストロゲンが増えている排卵前は、頑張る時期。ダイエットや、仕事や試験、集中したいことなどは、この期間に。プロゲステロンが増える排卵後は、いたわる時期。十分に睡眠や栄養をとり、ゆっくり過ごしましょう。

次に、一日のホルモン周期に合わせる方法です。24時間の間に、日中活動するためのホルモンと寝るためのホルモンがそれぞれ多く分泌される時間帯があります。これに合わせて生活することで、毎日のホルモンバランスを整えるのに役立ちます。なんとなく意識するだけでもOKですよ」

【月の周期に合わせる】

「美のホルモン=エストロゲン」の分泌が増えている排卵前は、女性がぱっと輝く時期。初デートなど、恋愛での大勝負やダイエット、集中しなければならない仕事や勉強案件は、この期間に。「母のホルモン=プロゲステロン」が増える排卵後は、とにかく無理をしないこと。肌も敏感になりがちなので、慣れない化粧品を試すなども要注意。

【一日の周期に合わせる】

日中活動するためのホルモンであるセロトニンは午前中に分泌されるので、この時間に日光を浴びると一日の活動スイッチが入る。夜眠るためのホルモンであるメラトニンは、夕方頃から分泌。メラトニンが分泌されると、質のいい睡眠がとれるだけではなく、いわゆる「シンデレラタイム」と呼ばれる成長ホルモンによる修復もスムーズに。

1.寝るためのホルモン「メラトニン」
催眠作用があり、生体リズムの調整に重要な役割を果たす。メラトニンの原料となるのがセロトニン。

2.日中活動するためのホルモン「セロトニン」
「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させる働きがある。女性ホルモン減少により低下する。

<生活例>
06:00〜12:00…午前中に日光を浴びるとセロトニンが分泌され、18時頃にメラトニンが分泌。
19:00〜20:00…夕食。食後すぐの入浴は消化不良になるので、早めに。
21:00〜22:00…入浴。
22:00〜24:00…暗めの光でゆったり過ごし、ゆっくり体温を下げていく。
24:00頃…就寝。
24:00〜27:00…成長ホルモンによる体の修復。

(Hanako1201号掲載/illustration : Ayaka Otsuka, Yu Tokumaru, Maori Sakai text : Emi Taniguchi)