銀座は、名店と呼ばれる肉料理の店がどこよりも充実している街。その中でも肉好きたちから絶賛されているのがこの2軒です。それぞれのシェフに、おいしい秘密を聞きました。今回は、〈Er bisteccaro dei magnaccioni(エル ビステッカーロ デイ マニャッチョーニ)〉を訪れました。

イタリアのトラットリアにいるような、楽しく温かみのある雰囲気の空間。

ローマのリストランテで長年シェフを務めてきた山崎夏紀(やまさきなつき)さん。日本に帰国し店を始める際には、迷わず銀座を選んだという。「銀座は、本物が求められる大人な街なんです。ジャンルを問わず専門性が高い店が集まっていて、長年続いている店が多いですよね。本物のローマ料理を地に足をつけてじっくりと長くやりたかった自分にとっては、専門店が好まれる銀座が一番適していると思ったんです」

「大きな塊肉のおいしさを日本に紹介したくて」(シェフ・山崎夏紀)

「Tボーンステーキ」サーロインとヒレの両方が味わえるTボーンステーキは総重量約1kg(2〜3人分)と食べごたえも抜群。グリルで焼き色をつけたら、低温のオーブンでじっくりロースト。丁寧に火入れした肉はしっとりと柔らかで、深い旨みが最高。12,100円。

帰国当時、塊肉を出す店はあってもどこもとても高価。手頃な価格で塊肉を食べさせる店はほとんどなかったのだそう。そこで、ローマで大好きだったTボーンステーキを自分の店のシグネチャーディッシュに。それが瞬く間に大人気になる。「大きな肉を塊で焼く文化が日本にはまだほとんどなかったから、どうしてもそれをやりたかったんです。自分自身、365日食べていたいほど肉好きなので、その自分が食べておいしいと思える料理を作っています。単純に自分が行きたい店を作ったら、結果として多くの人にも気に入ってもらえたということなんだと思います」

トンナレッリ・仔羊とアーティチョークのラグー1,650円。手打ちのトンナレッリ(キタッラのローマ名)と、香味野菜やミント、アンチョビなどと一緒にじっくり煮込んだ仔羊のラグーは相性抜群で止まらないおいしさ。

日本流にアレンジするのではなく、イタリアで食べていたものをそのまま作り続けたいと山崎シェフ。サーロインやリブロース、フィレなどのステーキも300gからのカットとイタリアサイズ。おいしい前菜も盛り合わせでたっぷり。骨太でガッツリ、そして滋味深い、この本物のローマ料理に魅了される人の数は増えるばかりだ。要予約。

〈Er bisteccaro dei magnaccioni(エル ビステッカーロ デイ マニャッチョーニ)〉

ディナーはテーブルチャージが1人550円。Tボーンステーキは、事前の予約が必要。
東京都中央区銀座3-9-5 伊勢半ビルB1
03-6264-0457
17:00〜22:00LO(土日祝11:30〜14:00LO、18:00〜22:00LO)月休
28席

(Hanako1207号掲載/photo : Shin-ichi Yokoyama text : Riko Saito)