忙しい日々の中でのコーヒーブレイクが頭をクリアにしたり、自分らしさの輪郭に気づけたりする日常のスイッチに。十人十色の楽しみ方を伺った。今回は、スタイリスト・大谷優依さんの愛するコーヒー時間を教えてもらいました。4月27日(水)発売Hanako1208号「美味しいコーヒーと新しい習慣。」よりお届け。

デザイナー時代から、大谷優依さんのデスクワークのお供はコーヒー。これから仕事を始める朝に淹れて気持ちを引き締め、やる気スイッチをオンにするという。2021年に第一子を出産した後も、付き合い方を少しだけ変えながら、暮らしのそばにはいつもコーヒーがある。

豆を蒸らし、丁寧に落とす。待つ時間に心が整うような感覚に。
〈堀口珈琲〉〈ONIBUS COFFEE〉などのデカフェたち。

「こっくりした苦味の豆より、すっきりした味わいが楽しめて、ゴクゴク飲める浅煎りの豆が好きです。妊娠・出産を経た今は、カフェインレスの豆を飲み比べる楽しみも見つけました。最近はおいしいデカフェが増えているので、心躍るパッケージも含め、色々なお店の豆を集めることに探究心がくすぐられています」そして甘いものをいただくときにもハンドドリップで淹れたコーヒーを添える。

後味をすっきりさせてくれるから、ガトーショコラにはコーヒーを。コーヒーサーバーは〈イエナ・グラス〉のビーカーを愛用。〈クリスチャンヌ・ペロション〉のカップ、〈クチポール〉のフォークなど、洗練された世界観が好み。

「チョコレートのお菓子との相性が好き」と話す大谷さんのコーヒーと楽しむおやつ時間は、心と体をリフレッシュさせ、忙しい日常に有意義な休息をもたらしてくれる大切なひととき。そして最近は、ベビーカーを押して幼いお子さんと散歩する時間のお供としても、コーヒーが活躍中だ。「テイクアウトしたコーヒーを歩きながら飲むのも好きだし、豆の調達がてらコーヒー屋さんをコースに入れて巡るのも楽しいですね」

多くのものとの出合いを経験し、類いまれなる審美眼を持つ、スタイリストの大谷さん。コーヒー周りのもの選びも気になるところだ。「お茶も好きですが、もの選びの基準は異なります。お茶には少しデコラティブな道具を選びますが、コーヒーは私の中で、よりベーシックな存在。パンや卵の朝食のシーンに合わせることも多いので、清々しい朝に似合う質感や色を選んでいます。洗練された中に、清潔感や温かみを感じるのが、好きなコーヒーの世界観です」確かに、大谷さんの食器棚を覗いてみれば、コーヒー周りのものは、乳白色やガラスなど、余白を楽しむデザインが多い。コーヒーの色が素直に映えるセレクトには、自身がまとう雰囲気と同じ、柔らかな空気が漂っている。

Profile…大谷優依(おおたに・ゆい)

エディトリアルデザイナーを経て、インテリアスタイリストに。雑誌や広告などで空間演出を手掛ける。物語を感じるスタイリングにファンが多く、インスタグラム(@otaniyui)も人気。

(Hanako1208号掲載/photo : Kenya Abe, Yoichi Nagano, Yoshiko Watanabe text : Kyoko Kashimura, Mako Yamato edit : Nao Yoshida)