新しいものへの挑戦の積み重ねが伝統を育んできた京都の街では、コーヒーシーンでも新たな潮流が絶えることがなく、いつでも新鮮。2020年以降にできた新店とともに、その秘密を考えてみる。気軽にさっとテイクアウトして、日々の生活にコーヒーをもたらすスタンド。市場、コンテナ、賀茂川畔と、ロケーションも楽しみたい個性派が揃う。

1.メルボルンの空気感を京都に再現する。〈資珈琲(たすくコーヒー)〉/北大路

透明性を意識したカウンターが潔い。
フラットホワイト500円。

店主の河合資さんは旅で訪れたオーストラリア・メルボルンで「日常にワクワク感があって、街のハブにカフェがある」ことに衝撃を受け移住。カフェで働きつつ開業を考えるも難しく、それなら雰囲気も味わいも伝える店を京都でと開店したという流れ。

「目指す味はここにしかない」と〈WOOD AND CO COFFEE ROASTERS〉の豆を空輸。
コーヒー豆1,000円〜/100g。ボトルはリユース可能。次回持参で100円引き。

〈資珈琲(たすくコーヒー)〉
京都府京都市北区小山下内河原町114
7:30〜11:30、13:00〜17:00、土祝11:00〜17:00 日休

2.朝からコーヒーとワインが待つ、街のサロン。〈TAREL(タレル)〉/二条城

空間のコンパクトさが会話を生む。
ハンドドリップには東京・目黒〈SWITCH COFFEE TOKYO〉の豆を使用。

長屋とコンテナの複合施設というユニークなロケーション。店主の坂本光優(みつまさ)さんが心惹かれる作り手の顔が見えるワインやコーヒーと、自家製のパンやスコーン、醸し出すフレンドリーな雰囲気に惹かれる人も多く、朝からにぎわう今どきのサロンだ。

ハンドドリップ550円、パンにバター目玉焼きとキャロットラペ添え750円。
テイクアウトももちろんOK。

〈TAREL(タレル)〉
京都府京都市中京区式阿弥町130 SHIKIAMI CONCON NO.1
080-3799-7497
9:00〜19:00 日休、ほか不定休

3.早朝ににぎわう市場に漂うコーヒーの香り。〈coffee stand 微光(コーヒースタンドびこう)〉/京都市中央市場

焙煎室のあるビルの前に店を構える。
ブレンドに加えてシングルオリジンも1〜2種類。

中央市場の一角に朝5時から現れる自家焙煎スタンド。「飲んですぐに評価してもらえるから」このスタイルを選んだと、店主の梶谷美好さん。豆は多くの人に愛される中煎りのブレンド。場所柄、舌の肥えた料理人も多く、湧き水を使うなど、味わいの追求も徹底的である。

2021年5月の開業から1年、すでに毎日通う常連も多いという〈coffee stand 微光〉。天板にブビンガの一枚板を使ったスタンドや看板は、元家具職人だった梶谷さんの手によるもの。外でもチープに見えないのがいい。
その時々で変わるブレンド200円。少し浅めの焙煎にしたシングルオリジンは300円。お代わりは半額。
豆の販売はブレンドのみ、600円/100g。

〈coffee stand 微光(コーヒースタンドびこう)〉
京都府京都市下京区朱雀宝蔵町73-1 ライトワンビル前
5:00〜9:00 水日祝休

(Hanako1208号掲載/photo : Yoshiko Watanabe, Yoshiki Okamoto text : Yukie Takada, Mako Yamato)