たった1つのアイテムを家に迎えるだけで、インテリアの完成度が上がり、部屋がぐっと心地よくなる。そんなテクニックを、スタイリストの官野亜海さんが伝授。「圧迫感のない自然素材やガラスのキーアイテムを、用途に縛られずに取り入れるのがコツ」とのアドバイスを元にハナコラボ パートナーの自宅をブラッシュアップする。

お悩み部屋の住人はこの2人

写真・動画クリエイター・永田尚子(ながた・なおこ)「育児中でも、イギリスアンティーク調を楽しみたい!」
4LDKの一軒家に越して4カ月。イギリスアンティーク調やカフェ風のインテリアが好き。7歳・5歳・0歳の息子の子育て中で、繊細なガラスやスタンド型の小物が置けないという制限がある。ごちゃつかず実用性も大事にしながら、好きなテイストに挑戦したい。

ハナコラボプロデューサー・土屋志織(つちや・しおり)「今の持ち物を生かしながら、遊び心で彩る方法は?」
1LDKの賃貸マンションで一人暮らし。チェストやテーブルなどの家具を気に入ってはいるが、前の家からそのまま持ってきた印象を拭えないのが悩み。今ある赤い小物を生かしつつ、部屋をもっと飾りたい思いが。狭く感じさせずに彩る方法を知りたい。

今回のワンアイテム…「布」

ふわりと広げると視界に入る面積が大きいので空間のテイストをガラリと変えることができる。折る、包む、で色んな形にフィットするのも便利。

1.キルトの柄を広く見せて異国情緒を強調します。

【土屋宅 BEFORE】
【土屋宅 AFTER】
インド文様と刺し子のリバーシブル。カンタキルトアジャラクプリント 約264×228㎝ 26,400円(miiThaaii|ザ テイストメイカーズ アンド コー  03-5466-6656)

緻密な柄と、伝統的な手刺しゅう・刺し子の両面が使えるカンタキルトをチョイス。ここではソファのクロスに合わせて柄の面を見せた。ラグとして敷くと、エキゾチックな雰囲気をさらに演出でき、硬い床のワンクッションにもなる。「個性的な柄ものは、手持ちのアイテムと色をリンクさせるのが、調和するポイント。カーペットより気軽に使えて、薄手なので夏でも暑苦しくならない質感です」

2.洗濯できるカバーで、ソファを包んで。

【土屋宅 BEFORE】
【土屋宅 AFTER】

ベージュのソファをイメージチェンジ。布地を張り替えることなく、ソファにクラフト感を漂わせることができる。「キルトを裏返して刺し子の面を表に。今回のネイビーのように深い色を選び、ソファをくるむように掛けると、部屋全体を引き締めるアクセントになります。布ならではの曲線の効果で、濃い色でも柔らかな印象に。洗えるので、夏の汗が気にならないメリットもあります」

キッチンタオル6,600円(2枚入り)、プレート サンド4,400円、テラコッタ3,960円(全てスティルレーベン|スー https://www.suu-sapporo.jp/)、ディナーフォーク1,760円、ディナーナイフ2,090円(共にカイ・ボイスン グランプリ|大泉物産 0256-63-4551)

3.ピンストライプとリネン、布一枚でイギリス風に早変わり。

【永田宅 AFTER】
【永田宅 AFTER】テーブルクロスを掛けて、華やかに。

リトアニア産のピュアリネン。地熱発電で動かすミシンで縫製する、環境配慮も。テーブルクロス 140×250cm 26,400円(スティルレーベン|スー)

木目のテーブルそのままも素敵だが、シンプルな印象。テーブルクロスを一枚掛けるだけで、華やかさとおもてなし感が瞬時に出て、空間をガラリと変えられる。作りたいインテリアを意識してクロスを選べば、テイストの調整も可能。「永田さん宅の場合は、お好きなイギリスアンティーク調のモチーフとして、ピンストライプをチョイス。リネンなど、ハリがあってすべりにくく丈夫な素材がおすすめ」

4.ファッションアイテムはインテリアにも使えます!

【土屋宅 BEFORE】
【土屋宅 AFTER】スカーフはアート代わりになる。

鮮やかな草花と動物たちが印象的なアートに。シルクスカーフ ジャングル 98×98cm 27,500円(ナタリー・レテ|エイチ・ピー・デコ 03-3406-0313)

額装した絵やポスターを持っていなくても、手持ちのスカーフを飾るだけで、十分目と心を楽しませるアートに。これはアーティストのナタリー・レテが描いた絵柄のスカーフ。その他、お気に入りの柄のマルチクロスを飾ってもOK。貼ってはがせるテープやソフト粘着剤を使うと、布や壁に穴をあけずに飾ることができる。「たゆませて貼ると、程よく肩の力が抜けた、リラックス感が演出できます」

Navigator…官野亜海(かんの・あみ)

大谷優依氏に師事し、2021年に独立。インテリアスタイリストとして、雑誌や広告で暮らしや食の空間演出を手掛ける。生活に即したリアルなスタイリングが得意。

(Hanako1209号掲載/photo : Aya Sunahara styling : Ami Kanno text : Kyoko Kashimura edit : Nao Yoshida)