
ロケ弁ブランドをはじめ、さまざまなジャンルで活躍をするフードデザイナー・細川芙美さんが、ズボラ女子でもできる簡単レシピを紹介する連載。第51回は、包丁がなくてもできる豚平焼きを紹介します。
今回のテーマ:「ソースにひと手間!包丁いらずの豚平焼き」


みなさま、おまたせしました!B面女子待望の包丁いらずシリーズです。洗い物のことを考えたり、まな板&包丁を出してキッチンに広げる想像をしてたら自炊が億劫になる…そんなB面女子のみなさま。コスパよし、味よし。そんでもって、とっても簡単な豚平焼きを紹介します。
材料
サラダ油…適量
小間切れ豚肉(冷凍)…50g
酒…小さじ1
ミックス野菜(もやし、キャベツ、にんじん、ピーマン)…100g前後
オイスターソース…小さじ2/3
塩・胡椒…適量
卵…2個
千切りキャベツ…40g前後
ソース
中濃ソース…大さじ3
みりん…大さじ1
トッピング
辛子マヨネーズ…お好みの量
紅生姜…お好みの量
青ねぎ…1本
青のり…少々
鰹節…少々
常備していた豚肉の小間切れが優秀すぎる件





【1】冷凍庫にあると絶大な安心感を与えてくれるの、豚肉の小間切れ。すでにスライスされており、使いたい分だけ取り出せる優れもの。フライパンにサラダ油大さじ1を引き、中火にして豚肉を入れたら、色が変わり始めるタイミングで酒小さじ1を加える。カット野菜を入れ、フライパン全体をぐるっとかき混ぜて。
野菜炒めは、オイスターソースで味が決まりやすい!





【2】今回は仕上げに中濃ソースををかけるため、中に包む野菜炒めはオイスターソースで味つけ。オイスターソースを入れてさっと炒めたら、仕上げに塩・胡椒各少々で味を調える。ざるをかましたボウルに取り出し、余分な油と水分を取り除く。
もう持ってる?〈貝印〉のハサミトングに賞を授けたい






【3】ボウルに卵を割り入れ、よく解きほぐしたら、酒小さじ2、塩・胡椒各少々で味つけ。フライパンにサラダ油1・1/2を引く(卵料理のときは油をケチらずしっかり使うことが、きれいに焼き目がつくポイント)。中火で温めながらフライパンをゆすって。油が立体感を帯びて波打つくらいがベスト。
生の千切りキャベツを包むということ






【4】3のフライパンに卵を一滴垂らして「ジュッ」と音が鳴ったら、フライパンの真ん中へ一気に流し込む。かき混ぜたりせず、フライパンを回しながら全体へ広げ、液体が大体固まってきたら弱火に。真ん中に千切りキャベツをどっさりのせ、2の野菜炒めを上にのせる。
ポイントはフライパンを傾けてずらす!






【5】フライパンを45度に傾け、卵をずらす。このとき、中の具材がフライパンの先頭にくるようにすること。奥にはみ出た卵を手前に貼り付けしっかり抑える。手前も同様に、持ち上げてしっかり具材にひっつくまで抑えて。フライパンを利き手に持ち替え、うつわに天地を返して移す。
カット野菜で時短した分、ソースにひと手間






【6】私は関西風の少し甘くてつやっとしたソースが好き。5のフライパンにそのまま中濃ソースとみりんを入れ、中火に。大きな気泡がゆっくり弾け、とろみが出るまで温めたら、うつわに盛った豚平焼きにかける。辛子マヨネーズと紅生姜を添え、青ねぎをハサミで切って散らす。仕上げに青のりと鰹節を散らしたら完成!

おいしいかどうかは愚問。しゃきしゃきのキャベツと野菜炒めの2層がひと手間かけたソースと卵に相まって、おいしくも懐かしい味に。マヨネーズは辛子にしてよかったと何度もうなずいた。夏の屋台を連想するこの一皿で、夏を快く迎えたく存じます。西の味のお好み焼きやたこ焼きもいいけど、この豚平焼きも忘れないでいたい!
今回のB面撮影裏側日記

「奥さん最近どないしてはんの?あれやで、卵とソースで作る言うたら、豚平焼きがおすすめやで。普段の野菜不足も解消できるし、あんたほんでコスパも最高やさかいに。ハサミだけで作れるのはここだけの話やで」的な、大阪のおばちゃんになるべく、日々大阪に思いを馳せている私です。
A面、B面女子とは…?
料理ライフを楽しむキラキラA面女子(SIDE-A)がいる一方、「料理はしたいけど楽ちんなのがいい!」のが本音。そんなB面女子(SIDE-B)の願望を叶える簡単レシピを紹介する本連載。Hanako誌面の連載「SIDE-B COOKING」と連動中!Hanako.tokyoのWEB連載、instagramと合わせてパラレル女子のA&B面をチェックして!