テレビ朝日プロデューサー、ディレクターの小山テリハさん。自分や後輩の女性たちが少しでも生きやすく、でも面白い(ここ、重要!) 番組を作るために奮闘中の彼女が綴る、日々の悩みや疑問。第一回目は「そもそも怒りたくないんだけど、うまい怒り方ってありますか?」

初めまして。テレビ朝日でバラエティー番組制作をしています、小山テリハです。
若手みたいな雰囲気出しつつ、気づけばもう7年目。
新卒で入社してから5年間「アメトーーク!」のADを経験し、今はプロデューサー・ディレクターとして、「イワクラと吉住の番組」や「ホリケンのみんなともだち」など深夜番組を中心に制作に携わっています。

おそらく多くの人が感じていると思うのですが 働いていて、本当にしんどいことが多いです。
ADの時は「したい」が口癖でした。(心の中の独り言として)     
今は働き方改革などもありその言葉が出てくる頻度はだいぶ減りましたが、それでもやはりしんどくなるとすぐその言葉がチラチラと頭に浮かんで来ます。

テレビ、そしてバラエティー制作と聞くと、キラキラした世界で面白いものを作ってるイケてる人間に見えることもあるみたいなのですが、正直光の裏にあるものは真っ黒い闇です。ブラックとかじゃないですけど。暗めのグレーかな。

自信なんて全くないし、友達も数えるほどしかいないし、この世に生まれてきてよかったとも思えない。「あんた生まれてきてよかったかもね」の証拠が欲しくて、誰かの一秒一分でもいいから、自分が作った番組を見てくれた人の生きてる意味になれば、誰かをしんどみや魔法の言葉から救うことができれば、ただただ、そのためだけに日々もがいている気がします。

そんな私が最近ずっとわからないのは、うまい怒り方、です。突然話が飛躍してすみません、でも本当にわからなくてぜひアドバイスが欲しいんです。

仕事をしてて、先輩や上司に怒られたりすることはたくさんありまして。後輩ができて、自分でチームを持つようになって、人のミスやできていないことに対して「怒る」という機会が出てきてしまうのですが、どうやって伝えたらいいか難しい。怒鳴ったりせずに、どう伝えたら、今のこのミスが恐ろしいことだと理解してもらえるのか、想定外のことが起きたときに、どう今後の対策を練ればいいのか・・・など、私だって完璧に仕事ができるわけじゃないのに(先輩ディレクターにめちゃ怒られるのに!)。その様子を見てる自分の後輩に、偉そうに指示したり、怒ったりしてるのはなんなんだって、俯瞰で見ると気になって気になって…。

あと、人に怒るのってめちゃくちゃ疲れます。大きい声を出すからとかじゃなくて(そんなことしたらもっと疲れる)、言葉選びに気を使ったり、これまで使ってこなかった脳の場所を回転させてるからなのか意味わからないくらいエネルギー使いますよね。チームのメンバーそれぞれの番組にかける熱意もバラバラだし。やる気あるとかないとかもそうですけど、そもそも、ものづくりは愛をもってやれないと相当しんどい作業の連続だと思います。

“やる気の搾取”とか言われたらそうかもしれないけど、「これを私は世に出せないと死ぬ」とか「このこだわりを私は勝手に伝えたくて仕方がないんだ、誰にも伝わらなくたっていい」みたいな想いを持ってる人たちがきっといて、そういう人自身だったり、そこへの理解がないと、他の人の愛についてこれないし、そもそも分かり合えなくて衝突したりして苦しいと思うんです。

とはいえ、こんなこと今日会社に来たばっかりの新人のADさんに伝えたってキモイし時代錯誤だと思われそうなので、絶対言わないんですけど。

長くなってしまいましたが、うまい怒り方、まだまだ模索していきます。原稿を超遅れて出してて、本当に本当に怒られるべきは私です。大変申し訳ございませんでした。

「尊敬できる先輩」2022年7月某日。