みなさまこんにちは。木村ミサです。まだまだ暑くて残残残暑な日々だけど、帰り道はとても寒くて「着る服間違えた…」という思いをしている昨今。いつも70度くらいで淹れているお茶を80度で淹れたり、熱湯で淹れるほうじ茶を選んだり、家で飲むお茶にも季節の変化を感じています。 さて、今回は密かに憧れていた〈日比谷 林屋新兵衛〉へ。目で見て、わくわくする体験がいくつもありました。それでは、いってみましょう。

〈日比谷 林屋新兵衛〉は、初代・林屋新兵衛が1753年に石川県金沢市で茶を専業とする商売を始めたのが最初。明治には三代目が、本来、捨ててしまう茎の部分を、良いお茶であるならもっといい活用の仕方があるのではないかと考え、「茎ほうじ茶」が誕生しました。先日、金沢に行ったばかりの私は、たくさん親しまれていた「棒茶」がこうして誕生したことに感謝感激です。そして、1963年にお茶文化をもっと楽しんでほしいという想いから、本来の意味である喫茶店として〈日本喫茶「緑」〉をオープン。後に日本初のお茶カフェ〈宇治の老舗茶舗 京はやしや〉がきっかけで、いまの抹茶スイーツのイメージをぐんと高めていきました。そんな〈京はやしや〉の抹茶スイーツ、楽しみで仕方ない…!

【本日の甘味と1杯目】「古都の庭園パフェ」お茶セット

「古都の庭園パフェ」お茶セット2,365円

メニューを開くと、抹茶やほうじ茶を使用したスイーツがずらり。目を引く美しいフォルムです。スイーツというよりアート作品なのではと思うくらい、細かいところまでこだわって作られてい ます。

四角い京都の庭園をモチーフに、中には抹茶生地、抹茶ゼリー、抹茶アイス、すだちシャーベット、マスカルポーネクリーム、クランブル、黒豆甘露煮、苺フレーク、抹茶がぎゅっと詰まった夢のようなパフェ。

どこから食べようか、どうやったらこの美しさを保ったままいただけるのかと脳内をぐるぐるさ せながら、ひとすくい。 抹茶の香りと、マスカルポーネの相性の良さ、そしてすだちシャーベットでさっぱりとした後味。こんなにたくさん詰まっているのに、全てとても良い塩梅なのです。どっしりとした見た目なのに、ずっとさっぱり食べられちゃう。横に広がるパフェは、新しいパフェの概念を教えてくれました。

「下岡さんの爽奏(そうそう)緑茶」

パフェと共に合わせるお茶は、様々なお茶メニューを選べる中から、今回はお店一押しの爽奏(そうそう)緑茶に。〈日比谷 林屋新兵衛〉の爽奏緑茶は煎茶が生まれた1738年、永谷宗円が手もみ製法で作りだしたその当時の「本来の煎茶」を作ってみたいとの想いから、お茶農家さんとタッグを組み、シングルオリジンの茶葉を提供しています。種類豊富…!今回は、京都宇治産の「下岡さんの爽奏緑茶」をいただきましょう。

約80度の適温でいただきます。玉露のような旨味がぐわっと広がり、日本茶本来の爽やかさが後を追う。まろやな優しい甘みもあり、癒やしで包んでくれるような1杯です。これとパフェで、旨味と抹茶のほろ苦さが調度マッチして優勝の組み合わせ。きっと合わせる日本茶によってパフェの模様が変わるのだろう。あなた好みの組み合わせをぜひ見つけてほしくなる楽しさがあります。

【本日の2杯目】「抹茶クリームソーダー」

「抹茶クリームソーダー」825円

石川県から始まった〈喫茶 緑〉の時代からある歴史的メニュー。当時はみどりのクリームソーダとして、当時としては高級な120円で販売されていたのだそう。メロンクリームソーダのような爽やかな見た目の抹茶クリームソーダは、宇治産の石臼挽きの宇治抹茶をできるだけフレッシュな状態で提供できるように、各店舗でシロップを仕込んでいるとか。

軽くかき混ぜて一口。しゅわっとしたソーダにほんのり甘い抹茶の中にあるほろ苦さを感じます。アイスもバニラアイスではなくミルクアイスにしているので、さっぱりといただけます。やっぱりこの見た目、昔ながらの喫茶店に来たような気分になりますよね。いまでこそ抹茶とソーダの組み合わせは目にすることが増えてきたけど、抹茶のおいしさを昔からこういう形で提供していた〈日比谷 林屋新兵衛〉さん、とってもハイカラで素敵。

【本日のお土産】「百年餅」、宇治煎茶「錦上の花」

左から「百年餅(ももとせもち)」6個入 2,073円、宇治煎茶「錦上の花」100g 3,564円

今回は人気の「百年餅」と宇治煎茶「錦上の花」をお持ち帰り。「錦上の花」は「日本茶アワード」普通煎茶部門でプラチナ賞を受賞した渾身の1杯。80度で淹れてみると、ふわっと柔らかい香りが開いてきます。 苦味もありながら、その後から甘みも旨味も追ってくるバランスが最高の1杯。そして、そんな一杯に合わせるのは、〈京はやしや〉前身となる金沢のお店で人気を博していた抹茶餅「百年餅」。ふわっとした食感がたまらなく、抹茶とくるみの奥深さを感じます。片手でぱくっといただけるので、お仕事の合間など、ひと息つきたいときにぴったりの組み合わせでした。

昔からあるからこその説得力や奥ゆかしさがありながら、攻めの新しさも感じる〈日比谷 林屋新兵衛〉は新感覚の体験。喫茶店に来たときのような、居心地の良さと思わず写真に収めたくなるような見た目の美しさの奥にある日本茶へのこだわりは、きっとここでしか味わえないでしょう。そんな本日の1杯、召し上がれ!

〈日比谷 林屋新兵衛〉

東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷2F
03-6550-8727
11:00〜23:00
 ※当面の間11:00〜20:00(LO19:00)、金土のみ22:00閉店(LO21:00)。
施設に準ずる

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