
今日は自分のために作る日、今日は誰かのために作る日…。「誰が食べる」をテーマに、フードデザイナー・細川芙美さんが、同じ食材を使って2パターンのレシピを紹介します。
今回のテーマ食材:イカ、マヨネーズ、にんにく

“いつも通りの向こう側”へ行くために、普段とは違う食材選びをしてみるのはいかがでしょうか。今回は、お魚売り場で手に取った「イカ」が主役。面倒臭さやむずかしさを乗り越えて、いつもとは違う、うちよそ料理を作っていきましょう。


まずは、イカのさばき方をマスターしよう






1.胴体と足の付け根ギリギリをゆっくりとひっぱり、わたを抜き取る。
2.透明の軟骨が切れないようできるだけ中の方をつまんで引き抜く。
3.奥に残った内蔵を取り出す。





4.胴体の中に水を入れ、手早く洗う。
5.目の下ぎりぎりで切り放し、くちばしを取り除く。
6.「よそいきレシピ」のイカは、布巾で皮をつまんでひっぱり、はがしておく。
【おうちレシピ】3STEPで完成!イカのマヨネーズ焼き

材料(2人分)
青ねぎ…2〜3本
玉ねぎ…1/2
にんにく…1片
するめイカ…1杯
サラダ油…大さじ1
醤油…大さじ1/2
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
マヨネーズ…大さじ2
塩・胡椒…各適量
七味…お好みの量


STEP1:材料を切る



【1】青ねぎは小口切りにし、玉ねぎは1cmほどのくし形、にんにくは薄切りに。イカは輪切りにする。
STEP2:炒める



【2】フライパンにサラダ油とにんにくを入れて弱火で熱し、香りがでたら玉ねぎを加えて中火でさっと炒める。醤油、酒、みりんを加え、水気がなくなるまでしっかり炒めて。


STEP3:焼く



【3】バットに玉ねぎを敷き、イカをのせる。マヨネーズをかけ、塩・胡椒を振ったら、トースターで焼き色がつくまで焼く(目安は8分前後)。青ねぎをかけて完成。
「イカのマヨネーズ焼き」の完成

玉ねぎはさっと味付けしてからトースターにかけることで、一皿でより味のコントラストが楽しめます。七味も忘れずに!


【よそいきレシピ】4STEPで完成!イカのセート風煮込み

材料(2人分)
するめイカ…1杯
オリーブオイル…適量
玉ねぎ…1/2
にんにく…2片
塩・黒胡椒…各適量
白ワイン…50cc
トマト缶…200g
マヨネーズ…大さじ3
ブラックペッパー…少々
パセリ…1〜2本
サフランライス
米…1.5合
サフラン…ひとつまみ
※細川MEMO
サフランライスでご飯をグレードアップ!お酒は白ワインか軽めの赤ワインはいかがかな。
STEP1:サフランライスを炊く




【1】米は洗ったら同量の水(分量外)を入れ、サフランを加えて炊く。下処理したイカは胴を輪切りに、ゲソは2〜3本ずつの塊に分ける。しっかり水分を拭き取っておくこと。


STEP2:炒める




【2】鍋にオリーブオイル大さじ1、薄切りにした玉ねぎとニンニクを入れたら中火にかけ、炒める。塩少々を振り、しんなりしたら一度取り出して。
STEP3:煮込む




【3】オリーブオイル大さじ1を追加し、輪切りにしたイカをこんがりするまで炒めたら、白ワインを加える。取り出した玉ねぎ、トマト缶を加えたら弱火で煮込んで(25分〜)。ひたひたの状態で材料を煮込むため、途中、水分が減ったら水(分量外)を加えること。イカが柔らかく味を含んだら、塩・胡椒各少々を振って味を調えて。


STEP4:完成




【4】マヨネーズとすりおろしたにんにくをよく混ぜてアイオリソースを作っておく。うつわに1のサフランライスが炊けたら塩少々を振り、オリーブオイルをかける。うつわに盛り、3のソースをかける。アイオリソースを添えたらブラックペッパーを振り、パセリを飾って彩りよくしたら完成。
「イカのセート風煮込み」の完成

魚介の煮込みはむずかしく感じる分、誰かに振る舞うにはもってこい。少しおしゃれなランチタイムを演出したり、ワインで乾杯したいディナーのときにも。イカの生臭さは香ばしく焼いて解決、固くなる心配はしっかり煮込んで解決。一つ一つハードルをのり超えて自信をつければ、得意料理に。
photo:Miyu Yasuda
細川 芙美 フードデザイナー
ロケ弁ブランドをはじめ、レシピ提供やメニューのプロデュースも手がける。著書『#ひとりじめ飯』(光文社)が発売中。Instagram:@humihosokawa