おいしいワインをさらに美味しくする要素は、料理、場所、人、目的が複雑に絡み合う。「ワインを何と一緒に楽しむ?」という質問を餃子愛好家として知られるオガサワラガクさんにしてみました。

【餃子とワイン】

皮、餡、タレとワインの相性で自分史上最高のペアリングを探す

朝から晩まで餃子漬けの生活を続けて15年以上、オガサワラガクさんは餃子超人と呼ばれている。自宅で月3〜4回開催している餃子パーティの一杯目は「ビールで乾杯!」かと思いきや、用意した3種類の餃子にはワインをペアリングするらしい。

「油っぽい餃子には酸がキリッとしたワインが合うんですよ。友人が餃子会に持ってきてくれたのをきっかけに、餃子とワインの相性の良さに気付いてハマってしまいました」
 

できたての餃子の登場に一同歓声が上がる

全国各地から取り寄せた餃子を数種類用意して、ナチュラルワインとペアリングするのが餃子会の鉄則。日頃から餃子にピッタリなワインを仕入れるために、〈Paradise Nature〉のサブスクを利用したり、〈àcôté〉や〈Grape Gumbo〉、〈wineshop flow〉で店主に相談しているオガサワラさん。初めに決めるのは、餃子の皮・餡・タレのどれを軸にするか。

クミンなどのスパイスと粗切りのラム肉を入れた焼き餃子には、〈レ モーレ ビアンケ ネビウリン〉の赤を。赤ブドウの伸びやかで繊細なタンニンとじんわり広がる果実感が、ラム肉のジューシーな旨味やスパイスの香りとマッチする。

「今回は餡を基準に。ラム肉には赤、ホタテには白、鶏肉にはオレンジと、餡の旨味をワインで引き立てるようにしました」
 
まるで餃子のペアリングコースのように、一皿ずつワインを替えながら飲む。

「ペアリングと言いつつも、『この餃子にはこのワイン』と決めつけることはしたくないと思っています。タレも複数用意して、それぞれでアレンジしながら、意見交換できるのがホームパーティの醍醐味。集まったみんなで感想を言い合いながら、ユニークな組み合わせを発見していきたいですね」

photo_Taro Hirano text_Uno Kawabata (FIUME Inc.) edit_Rio Hirai (FIUME Inc.)

No. 1226

No.1226 『もう少しだけワインのことを知りたい』 2023年10月27日 発売号

今日も町のレストランやワインスタンドには人があふれ、そこにはにぎわう場に欠かせないアイテムとなったワインが。楽しく飲む!が正解。でも、楽しければ楽しいほど、後日“この前飲んだおいしかったワイン、何だったっけ”となることはありませんか?それはとてももったいないことだと思うのです。今よりもう少しだけワインのことを知ることができたら、自分にとっての“おいしいワイン”を忘れずにいられるようになるかもしれません。 教科書は、町のグラスワインにワインショップに並ぶボトル。必要な知識・教養をまとめた「ワインがもっと楽しくなる基礎 …

もっと読む