「47都道府県グルメガイド」一覧ページはコチラ太田夏来 料理家

おおた・なつき/松江市出身。京都の料理家のアシスタントとして和食の経験を積むとともに、スリランカでアーユルヴェーダに基づく現地の料理を学ぶ。現在は松江と京阪神、東京を行き来し、イベントやワークショップ、レシピ提供などに携わる。スリランカへのツアーコーディネートも。@nat_ota

1. 〈酒とさかな でろ〉で日本海の幸を堪能

宍道湖と中海という2つの汽水湖を有し、島根半島の向こうには日本海が広がる。そんなロケーションにある松江は、魚介をおいしくいただく食文化が浸透。私も幼い頃から家ごはんの魚料理に親しんで育ちました。大人になり食を仕事にして改めて感じるのは、作り手の真摯な思い。真面目な県民性の表れでしょうか、行きつけの店には地の食材を妥協なく吟味し最高の状態で味わえるよう力を尽くす料理人ばかりです。

島根を代表する絶景、宍道湖の夕景。「嫁ヶ島」をシルエットに空と水面を染めながら沈む夕陽は、松江に暮らした明治の文豪・小泉八雲も愛した風景。刻一刻、茜色から紫紺へ変わり残照も美しい。

〈酒とさかな でろ〉はその代表格。開業4年と新しいお店ですが、魚は基本的に天然の地物。旬の魚介を盛り込んだ「造り盛り合わせ」は欠かせません。締めの土鍋ごはんには日本海の大穴子も登場。遠方の友人や、大切な人が松江に来たらこの店のカウンターと決めています。(太田夏来さん)

「王祿」など地元の日本酒によく合う。「穴子土鍋ごはん」1合1,650 円。要予約で蟹のコースも。
注文を受けてから目の前でわらであぶる「塩タタキ合盛」(カツオ、サワラ)2,200円は香りもごちそう。

酒とさかな でろ

住所:松江市伊勢宮町537-55
TEL:0852-61-0815
営業時間:18:00〜24:00
定休日:日休

2.出雲そばの老舗〈神代そば〉

〈神代そば〉(松江市奥谷町324-5)は出雲そばの老舗。歯切れが良くてツユが甘すぎない。三段重ねの割子そばがおすすめ。

3.菓子老舗〈一力堂〉でお土産を

茶人大名・不昧公ゆかりの菓子老舗〈一力堂〉(松江市末次本町53)の打菓子「一々斎」は定番手土産。和三盆の甘味が沁みます。

4.練り物や昆布〆なら〈to loved ones〉

〈to loved ones〉(松江市西茶町25)は、地物の旬の魚介を練り物や昆布〆に。島根の名物「赤天」も無添加・無化学調味料で。

5.県外から工芸品好きが集まる〈objects〉

県外からも工芸品好きがこぞって訪れる店〈objects〉。棚には「湯町窯」「森山窯」「西持田窯」といった、民藝の流れを汲む島根の器が勢揃い。普段の食卓にしっくりなじみ、料理を引き立てる。

店主が目利きした各地の作り手の器と工芸品が並ぶ〈objects〉(松江市東本町2-8)。かつてテーラーだった建物も趣深いです。

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「堀川遊覧船」に乗ってお堀から国宝天守と水都の風情を眺める

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photo_Keiko Kamba text & edit_Mutsumi Hidaka

No. 1227

No.1227 『47都道府県、おいしいあの町へ』 2023年11月28日 発売号

47都道府県、あらゆる県のあらゆる町に、まだまだ私たちが知らない、おいしいものが待っています。 1県たりとも食べ逃したくない! そんな食いしん坊心で、「47都道府県・全県グルメガイド」ができました。ガイド役は、各県に暮らす食通、総勢47名。それぞれの県から1箇所ずつ、今行くべきグルメエリアをピックアップし、在住者の目線で「おいしい地元案内」を披露してもらいました。郷土料理、食堂、スイーツ、ご当地土産、B級グルメから、グルメと併せてチェックしたいアートスポットやパワースポットまで、旅の目的地はなんと合計282スポット …

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