「親権」という言葉を耳にすることがあります。離婚した夫婦のどちらかが子どもを引き取る権利という意味であることはなんとなくわかりますが、正確にはいったいどんな権利なのでしょうか?

この記事では、親権の定義や親権者の決め方、また、親権のない親が離婚後に子どもに会う方法について紹介します。

法務省が定める親権の定義とは

法務省の公式ページには『「親権」とは子どもの利益のために監護・教育を行ったり、子の財産を管理したりする権限であり義務である』であるとしています。つまり、子どもが成人するまで身の回りの世話や教育を行い、一人前の大人になるように見守りながら成長させる役割を担うことを言います。

親権は子どもの福祉を守る権利義務

親権とはあくまでも、子どもの幸せと安定した生活を守るための権利義務です。社会的にまだ一人前ではない子どもの成長を見守る役目を担っています。

親権者はどうやって決めるの?

さて「親権」が意図することはわかりました。しかし、離婚後の親権者というのはどのように決まるのでしょうか?

まずは母親と父親で話し合う

日本の法律では共同親権は認められていないので、どちらが親権をもつのかを決めなければなりません。まずは、離婚することになった母親と父親で話し合い、そこで決まれば離婚届にある親権者の欄に記載をして届出をします。

話し合いができなければ家庭裁判所に申し立て

話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に離婚調停の申し立てをします。専門の職員である家庭裁判所調査官が子どもの幸せを考慮しながら、家庭や、子どもが通う幼稚園・学校を訪問するなどして事実を調査します。

親権がとれそうにないときは

しかし、もし話し合いや家庭裁判所の調査の結果、自分が親権者になれないと決まったらどうすればよいのでしょうか?親権がとれないと、子どもに会うことはできないのでしょうか?

親権がなくても子どもに会える

離婚して一緒に暮らすことはなくなっても、親であることに変わりはありません。親権がとれなかった場合でも、子どもと会ったり一緒に時間を過ごしたりする「子どもと面会する権利」が認められています。

面会交流権ってどんな権利?

その「子どもと面会する権利」は面会交流権と呼ばれ、民法第766条第1項に明記されています。両親の離婚によりショックを受け、親の愛情に不安を感じている子どもの気持ちを和らげたり、心身の安定につなげたりする目的があります。

ただ、あくまでも子どもの幸せを基準として考えられているので、子どもが心の底から面会を拒否している場合や、親が子どもに暴力を振るうなどの悪影響を及ぼす可能性がある場合は、面会交流の制限を受けることもあり得ます。

親権者に適切なのは子どもの幸せを考える人

子どもを愛する気持ちから親権を得る努力をする親もいれば、親権を押し付けあおうとする悲しい親も存在します。不幸にして離婚することになったとしても、母親・父親ともに子どもの幸せを一番に考え、どちらが親権をとることが子どもにとっていいのかを冷静に判断することができるといいですね。