3歳児健診で、知的障害だと診断されることが多いといわれています。それはいったいなぜなのでしょうか?

ここでは、1歳児半健診でなく3歳児健診で発覚することが多い理由や、知的障害のある子どもに多くみられる行動の例、そして、子どもに知的障害があるとわかったときに親ができることなどを紹介していきます。

知的障害とは

知的障害(精神遅滞)とは、生活に必要な力(知的能力や適応能力など)が、同年齢の子供たちと比較したときに低い水準のままでいることにより、社会生活がうまく送れなくなっている状態のことをいいます。

特性のあらわれ方は人それぞれ異なり、個人差が大きい障害です。その子に合った療育などで自立や就労が可能になる場合や、日常の生活の中で支援や見守りが必要になるケースなどさまざま。

また、てんかんや自閉スペクトラム症等、他の障害を併せ持つ人もいるため、それぞれの特性に合わせて対応をすることが重要となります。

知的障害は3歳児検診で発覚しやすい?

知的障害は3歳児検診でみつかることが多いといわれていますが、それはいったいなぜなのでしょうか?

1歳半健診では判断できないことが多い

まず赤ちゃんの成長過程は個人差が大きく、重度の知的障害がある場合以外は、判断が難しいということがあります。

ハイハイを一度もしないままつかまり立ちを始める子、いきなり歩き出す子など、1歳半くらいまでは平均と違っても運動発達面では問題がないことも多いのです。

3歳児健診で判定されやすい理由

それに比べて3歳児健診では、より「人と関わる力」を重視して判断することができます。子どもに直接簡単な質問をすることが可能ですし、健診会場で他の子どもや親とのコミュニケーションの様子を観察することもできるのです。

また3歳児健診では、はじめから知的障害(精神遅滞)の発見を視野に入れて行うので、3歳児健診で発覚することが多いといわれています。

知的障害にみられる行動チェックリスト

知的障害がある場合には、話の内容を理解できない、自分で考えて行動することが難しいなど、生活に必要な力(知的能力)に限りがみられます。

以下は、知的障害にみられる具体的な行動例です。

  • 身の回りのこと(食事や身支度など)をするのが難しい
  • 読む、書く、計算するなどの学習技能を身に着けるのが難しい
  • 言葉でのコミュニケーションや、周りの意図を汲むのが難しい
  • 自分の言動をコントロールするのが難しい
  • 物事を計画立てる際に優先順位をつけるのが難しい

ただし、親による判断はとても難しいものです。気になる行動がある場合は、かかりつけの小児科医に相談をしましょう。

※行動の一部です。すべての子どもに当てはまるとは限りません
※この行動が見られるからといって必ず知的障害であるとは限りません
※別の発達障害や、障害をあわせ持っている可能性もあります

親ができること

子どもに知的障害があるとわかった、また3歳児健診などで知的障害の可能性があると告げられたという場合、子どものために親がしてあげられることは何でしょうか。

どのように接すればその子を上手にサポートできるのか、見ていきましょう。

はっきりと褒める

親に褒められると子どもは「これでいいんだ!」と理解し、「やってよかった!」と感じます。これを繰り返すことにより、それぞれが少しずつ習慣化し、身につくようになっていくでしょう。

褒めていることがしっかりと伝わるように、大げさなくらいはっきりと褒めることが大切です。

できることを増やしてあげる

できないことばかりに目を向けず、子ども自身が幸せに過ごせるようサポートしましょう。例えばカードをかざすだけで会計が出来る店では支払いを任せてみるなど、便利なものを使って、できることを増やしてあげるのもよいですね。

療育を受けさせる

療育を受けさせることに、抵抗がある方もいるでしょう。ただ、障害がある子どもにとって、その子の特性を知って取り組む療育はその子が社会性を身に着け、可能性を広げる場所となり得るのです。

早い時期に療育を受け始めると、社会性が身につくのもそれだけ早くなり、結果として、その子のためになることもあるでしょう。

子どもに合ったサポートで可能性を引き出そう

知的障害は個人差が大きく、特性や苦手なことはそれぞれ異なります。ただ、共通してみられる特性があるからこそ、対応に慣れたスタッフが専門的なケアをすることで乗り越えられることもあるのです。

特に子供の脳が成長する幼少期に適切な刺激を与えると、その子の成長や自立につながることが期待できます。

療育に限らず、地域のサポートなどを活用しながら、その子の特性に合ったフォローで個々の可能性を上手に引き出してあげたいですね。