今年の小学校の行事はどうなるの? 新型コロナウイルスの変異ウイルスによる新規感染者数の増加により、5月末までの緊急事態宣言延長が発表されました。これから予定されている小学校の行事は、コロナによってどう変わるのでしょうか。今回は、コロナで変わる学校行事についてご紹介します。

コロナ緊急事態宣言中の小学校の行事について

小学校の行事には、運動会、遠足、学芸会、音楽会、展覧会、移動教室、体験学習、学習発表会、保護者会、学校公開など、1年間を通して多種多様な行事が予定されています。

しかし、国の教育活動指針によると、コロナの緊急事態宣言中は「感染症対策を講じてもなお感染リスクの高い学習活動は一時的に停止すること」とされています。では、このコロナの感染症対策を講じても、感染リスクが高い小学校の活動にはどのようなものがあるのでしょうか。

コロナ感染リスクの高い小学校行事

国が示す各教科における「感染症対策を講じてもなお感染のリスクが高い学習活動」には、以下のような活動が挙げられています。

・各教科等に共通する活動として「児童生徒が長時間、近距離で対面形式となるグループワーク等」及び「近距離で一斉に大きな声で話す活動」
・理科における「児童生徒同士が近距離で活動する実験や観察」
・音楽における「室内で児童生徒が近距離で行う合唱及びリコーダーや鍵盤ハーモニカ等の管楽器演奏」
・図画工作、美術、工芸における「児童生徒同士が近距離で活動する共同制作等の表現や鑑賞の活動」
・家庭、技術・家庭における「児童生徒同士が近距離で活動する調理実習」
・体育、保健体育における「児童生徒が密集する運動」や「近距離で組み合ったり接触したりする運動」

小学校で感染リスクが高い活動

小学校の学習活動での具体例です。
・グループや少人数等での話し合い
・理科の観察や実験
・音楽の歌唱の活動や管楽器(リコーダー等)を用いる活動
・家庭科における調理実習
・体育における身体接触を伴う活動(マット運動、球技におけるゲーム、武道における攻防など)

感染症対策を講じてもなお飛沫感染の可能性が高い活動は、中止されます。そのため、音楽会や運動会は基本的に開催することが難しいと言えます。また、

  • ・遠足
  • ・生活科見学
  • ・社会科見学
  • ・地域めぐり

などの校外活動も集団で密になるため難しくなります。

  • ・修学旅行
  • ・移動教室
  • ・自然体験学習

などの宿泊を伴ったり十分に清潔な環境を保てない屋外で行われる小学校高学年向け行事も、不要不急の外出を控えるコロナ緊急事態宣言中は実施が難しくなります。では、コロナ緊急事態宣言が発令されていない区域では自由に小学校行事が開催されるのでしょうか。

コロナの小学校の行事はどうやって決まる?

小学校の行動基準は「感染レベル」によって判断

緊急事態宣言が発令されていない場合、小学校の行動基準となる地域の感染レベルは感染状況を示すステージⅠ〜Ⅳをもとにレベル1〜3の3段階に分けられています。

  • レベル1・・・ステージⅠ
  • レベル2・・・ステージⅡ〜Ⅲ
  • レベル3・・・ステージⅢ〜Ⅳ

感染状況を示すステージⅠ〜Ⅳは、「医療のひっ迫具合」「療養者数」「PCR検査の陽性率」「新規感染者数」「感染経路が不明な人の割合」の5つの指標によって判断されます。

感染レベルを決めるのは地方自治体と学校

コロナ感染レベル1〜3のどこに該当するかは、地域のまん延状況や医療提供体制等の状況を踏まえ、地方自治体の衛生主管部局と相談の上、学校の設置者において判断することとされています。また、この考え方はコロナ緊急事態宣言中の区域だけでなく「まん延防止等重点措置を実施すべき区域」でも同じです。コロナ感染レベルに応じた小学校の教育活動実施が求められています。

コロナで変わる小学校行事

コロナと共に暮らす生活の中では、小学校行事は感染のリスクが高い活動は基本的に避けることが求められています。そんな中、自治体や小学校も工夫を凝らし小学校行事を開催しています。

コロナでも小学校行事の運動会は実施可能

運動会等の実施に当たっては、3つの密を避けるよう、実施内容や方法について工夫が求められています。

  • 午前のみなどの短時間開催
  • 学年別運動会
  • テント・レジャーシートなどの使用制限
  • 児童や保護者による応援の制限
  • 参観する保護者人数の制限
  • 飲食の制限
  • 入口と出口の指定
  • マスク・ソーシャルディスタンスの徹底

など、学校側もさまざまな制限を設けながら子供たちのために運動会を開催しようと試みています。また組体操や玉入れなど、密集する運動や、近距離で組み合ったり接触したりする場面が多い競技などは行われないこともあります。地域の感染状況等によっては、運動会の延期など実施時期をずらしたり、中止という対応を取る場合もあります。

コロナで行われる学芸会・音楽会の例

コロナだからと言って、学芸会や音楽会への小学校行事がまったくなくなるわけではありません。学校によっては、録画したものを保護者に公開したり、オンライン開催が取り入れられているところもあります。保護者会なども同様です。

小学校行事を開催するために

  • 「3つの密(密閉・密集・密接)」を避ける
  • 「人との間隔が十分とれない場合のマスクの着用」
  • 「手洗いなどの手指衛生」

など、小学校では「新しい生活様式」を導入し基本的な感染対策を継続しつつ、地域の感染状況を踏まえ、可能な限り、子供たちの思い出に残る小学校行事の開催に向けて取り組みが行われています。

コロナでも開催される小学校行事を喜ぼう

近くで子供の晴れ姿を見れないことは残念ですが、世界的にコロナ終息の兆しがまだ見えない今は、今後も小学校の行事についてこれまでとは異なる新しい開催方法が取り入れられていくはずです。子供たちには「すてきな姿を見せてくれてありがとう」「カッコよかったよ」と肯定的な言葉かけを続け、心身ともに安心して健やかに成長できる環境を整えてあげましょう。

※参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_00040.html