妊娠中は食生活に注意し、バランスのよい食事を心がける必要があります。しかし妊娠中の食事には注意が必要と理解しながらも、具体的に何を食べてはいけないのかがわからない方も多いでしょう。

特に避けるべき食材は、生卵をはじめとする生の食品です。当記事では、生卵を避けるべき理由と菌による食中毒を防ぐポイントなどを紹介します。

妊婦が生卵を避けるべき理由は食中毒

妊婦が生卵を避けるべき理由は、妊娠中は食中毒になりやすいからです。妊婦は免疫力が低下しており、体調に変化が起こりやすい状態といえます。

母体の免疫細胞が胎児を攻撃しないため免疫力は下がっており、妊娠前には感染しないような細菌にも感染してしまうのです。生卵には菌が付着している場合があるため、妊娠中の生卵を食べるのは避けるべきとされています。

サルモネラ菌食中毒を防ぐ3つのポイント

生卵に付着している細菌は、「サルモネラ菌」といいます。サルモネラ菌は生卵をはじめ、動物の体内や下水などにも生息しているのです。

サルモネラ菌は感染力が強く、感染すると腹痛や発熱などを引き起こすことがあります。そこでサルモネラ菌による食中毒を防ぐ、3つのポイントを確認しましょう。

1.必ず加熱してから食べる

サルモネラ菌による食中毒を防ぐには、加熱して食べることが最も有効です。サルモネラ菌は感染力が強い一方、熱に弱いのが特徴で、75℃以上の熱で1分間以上を加熱すると死滅します。妊娠中に卵を食べる場合は、必ず加熱してから食べるようにしましょう。

2.卵の購入後はすぐに冷蔵庫に保管

購入した卵は、すぐに冷蔵庫に入れて保管しましょう。常温での保管期間が長くなればその分サルモネラ菌は増え、感染リスクが高まります。

3.こまめな手洗いと消毒

こまめな手洗いと消毒も、有効な手段です。サルモネラ菌は次亜塩素酸やアルコールに弱く、卵に触れた後はすぐに手洗いや消毒をすることで、感染予防となります。

生卵以外にも妊婦が気をつけるべき菌

生卵に付着しているサルモネラ菌以外にも、注意しなくてはならない細菌やウイルスが存在します。免疫力が低下している妊婦は、より注意が必要です。ここでは、サルモネラ菌以外にも気をつけるべき菌を解説します。

肉に注意「トキソプラズマ」

肉に感染している、トキソプラズマには注意しましょう。トキソプラズマとは、豚や羊などの肉に感染する寄生虫です。

これらの肉を加熱が不十分な場合は、それを食べた妊婦が感染する可能性があります。生卵と同じく、豚肉や羊肉も十分に加熱してから食べるようにしてください。

冷蔵庫での長期保存に注意「リステリア」

食材を冷蔵庫内に長期保存している際は、リステリア菌に注意しましょう。生ハムなどの加工肉やかまぼこ、ちくわなどの魚介加工品には、リステリア菌が増殖する可能性があります。

妊婦がリステリア菌に感染すると胎児も影響を与えるため、冷蔵庫に長期間保存した食材を食べる際は注意が必要です。

妊婦は卵に限らず生食を避けよう

妊娠中は生卵をはじめとした生の食材は、できるかぎり避けるほうが無難です。生食は細菌やウイルスへの感染リスクが高く、感染すると母子共に影響を受ける可能性があります。

妊娠中に食べるものは基本的に加熱してから食べることで食中毒を防ぎ、安全なマタニティライフへとつなげていきましょう。

監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得