障害のある子供がいる夫婦は、離婚率が高くなる傾向があります。しかし、障害を抱える子供を一人で育てていくことは容易ではありません。障害のない子供と障害のある子供では、養育費の額や養育費を払い続ける期間が異なるのです。

今回は、障害のある子供を持った夫婦が離婚する際に知っておくべき知識や養育費について解説します。

障害がある子供を持つ親は離婚率が高い

産まれてきた子供に障害があった場合、子供を守ろうと夫婦の結束が強くなる傾向があります。しかし「両親の生活や就労に制限がかかってしまう」「価値観のずれが生じることが多い」「父親が子供の障害を理解できない」「大きなストレスがかかってしまう」などの理由から、離婚を考える夫婦も多いようです。

障害のある子供を持つ親が離婚を考える場合や、相手が離婚に応じないために離婚調停を行う場合、次のような問題が考えられます。

子供の障害を理由に離婚できる?

実は、子供の障害だけを理由にして離婚することはできません。離婚調停をする場合は、子供の療育状況の悪化を理由に離婚を認めない可能性もあるのです。

子供の障害を理由に慰謝料や養育費は請求できる?

離婚が成立した場合は、子供の親権者となった親は相手に養育費の請求ができることがほとんどです。しかし、子供の障害を理由に相手に慰謝料を請求することは出来ません。

離婚の慰謝料が発生するのは婚姻関係を破綻させる原因を相手が作った場合に請求することができるのです。不倫やDV、相手の家出などが該当します。

子供の養育費はいつまで払うのか

障害があるなしに関わらず、子供が独立して生活できるようになるまで養育費を払い続ける必要があります。そのため一律に養育費はいつまで支払わなければいけないといった決まりはないのです。

独立して生活ができる子供を成熟子と言います。20歳未満でも就職して一人暮らしができている子は成熟子となり、養育費の支払い義務はありません。

20歳を越えていても、大学進学などのため就労ができない子供や、障害があり一人で独立することができない子供は未成熟子となり、養育費を払う必要があります。

つまり、障害や病気があり独立することができず親からの扶養が必要と判断された場合は、20歳以降も養育費は発生するのです。

離婚する際は専門家へ相談するのがおすすめ

障害のある子供がいて離婚を考えている場合は、自分ひとりで決めるのではなく、地域の相談機関や専門の機関に相談することをおすすめします。自分が親権者となる場合は、養育費を受け取ったとしても大きな負担や制限がかかることがあるのです。国からの支援が受けられる場合もあります。

児童相談所や市役所の窓口、福祉事務所など、地域の相談窓口はたくさん設置されています。夫婦カウンセラーや弁護士などに相談するのも良いでしょう。離婚後の生活に困らないように養育費などの取り決めはきっちりと行いましょう。

監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得