子供にとっての睡眠は、脳や身体の発達にとって欠かせないものです。夜泣きによって十分な睡眠がとれないことで、これらの発達が遅れてしまうことは、非常に心配してしまうところです。そこで今回は、夜泣きと発達障害の関係性について解説します。

夜泣きの原因が睡眠障害である可能性も!

夜泣きのなかには、原因が睡眠障害である可能性も考えられます。睡眠障害にもさまざまな種類があり、悪化することで抱える発達障害のリスクも異なります。ここでは「不眠症」「過眠症」「睡眠覚醒リズム障害」3つの睡眠障害に分けて、つながりの深い発達障害を紹介します。

子供の不眠症

前提として、赤ちゃんが成長するために必要となるホルモンは、寝てる間に多く分泌されます。つまり不眠の状態が続くと、成長ホルモンの分泌が遅れてしまうということ。これによるリスクは「発達障害」です。

また発達障害の二次症状として「不眠」が見られるケースもあります。

子供の過眠症

子供の過眠症も注意しなければなりません。一見すると、よく眠れているならば、成長に悪影響はないように感じます。

しかし過眠症の状態が長く続くことで、日中物事に集中できず「学習障害」を引き起こす恐れがあります。

子供の睡眠覚醒リズム障害

人間の身体は、外部からの刺激によって24時間=1日といったリズムを作ります。しかし、このリズムが上手く作れない子供もいるのだそう。その場合は昼夜逆転してしまうなど、日常生活に大きな影響を及ぼします。

将来的に学校に通うのが難しいなどの問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

発達障害の症状としての睡眠障害

多くの場合、発達障害の二次的症状または、合併といった形で睡眠障害が見られるそうです。発達障害のなかには、さまざまな種類があります。ここでは睡眠障害と同時に見られることの多い「自閉症」「アスペルガー症候群」「ADHD」3つの発達障害について解説します。

睡眠障害と自閉症

自閉症を抱える子供のなかには、睡眠障害も合併しているケースがあります。これは、自閉症がもつ「感覚が過敏」という特徴と関係しています。理由は、音や光に対しての感覚が鋭いことから、寝ているときも覚醒しやすくなっているためです。

睡眠障害とアスペルガー症候群

ひとつのことに熱中しすぎてしまう「アスペルガー症候群」も、睡眠障害と密接につながっています。これはアスペルガー症候群の二次障害として、鬱症状が見られることに関係しています。

不眠は鬱の症状のひとつであることから、アスペルガー症候群と睡眠障害は合併しやすいと考えられるでしょう。

睡眠障害とADHD

「ADHD」の傾向がある子供は、気持ちや意識を向ける対象の切り替えがうまくできないケースが多いです。「寝る」と「起きる」の切り替えが難しいため、不眠に陥ってしまうのだそう。また体内時計をコントロールするホルモンが不足しがちなことも、不眠に陥る要因と考えられています。

決めつけは危険!まずは専門家に相談しよう!

夜泣きの原因が睡眠障害であり、睡眠障害の原因が発達障害である(またはその逆)というケースもあります。

しかし、睡眠障害と発達障害の関係性には、まだはっきりと分かっていない部分も多く、素人が判断するのは難しいでしょう。子供の夜泣きに不安を感じている方は、一度、医師の診断を受けることが最善です。

監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得