子どもがウソをつく原因とはどんなものなのか、気になりますよね。親はついウソをついたことを一方的に責めてしまいがちですが、その対応は間違いです。そこで今回は、子どもがウソをついたときにどんな対応をすればいいか、またNG行動などを紹介します。
子どもがウソをつく原因とは

子どもがウソをつく原因には、以下のことが考えられます。
- 親の気を引きたい
親が仕事や家事、兄弟姉妹のお世話で忙しい場合、かまってほしい、自分を見てほしいと孤独を感じたときに気を引きたいためにウソをつきます。
- 自分を守りたい
自分の失敗を叱られたくない、また傷つきたくないという気持ちから、ウソをつくこともあります。「良い子だと思われたい」「親の期待を裏切りたくない」気持ちや、自分のプライドを守るためでもあるのです。
- 自分を良く見せたい
周りの人に「すごい」と思われたい気持ちからも、ウソをつくことがあります。「テストが100点だった」「を買ってもらった」「へ行った」など、実際にはそうでないことを言ってしまうのです。
年齢別のウソのつき方

子どもはどのようにウソをついていくのでしょうか。年齢別に見ていきましょう。
0〜2歳頃
赤ちゃんは「お腹が空いた」「オムツが気持ち悪い」などの自分の気持ちを、泣いて周囲に知らせます。6ヵ月頃になるとウソ泣きを始めますが、実はこれもウソの一種。「パパやママに構ってほしい」「そばに来てほしい」という理由からウソ泣きをするのです。
だんだんと話せるようになってくる2歳頃は、自分の世界と現実の世界を区別する認知力がまだ弱いため、ウソをついている自覚がないままウソをつくこともあります。想像や空想なら、あまり気にすることもないでしょう。
3〜6歳
3歳を過ぎると、叱られたくない心理からウソをつくようになります。また「手を洗った?」の問いに「うん」と洗っていないのにウソをつくも。これは「見つからないだろう」という心理からですが、善悪の区別がつくということは知能が発達し、成長している証しともいえるでしょう。
4歳を過ぎると、他人に負けたくないというプライドから「それ知っているよ」「私もできるよ」などウソをつくこともあります。自分と他人との違いに不安になっているためで、成長とともに自尊心が育っていけば減っていくでしょう。
小学生
小学生になるとウソだとわかってウソをつくようになります。「叱られたくない」「自分を守りたい」という心理からウソをつくのです。トラブルに巻き込まれたときなどは、親に心配をかけたくないためにウソをつくこともあります。
また自分のことをかまってほしいと思うときも、自分に注目させようとウソをつくのです。
中学生〜高校生(思春期)
思春期の頃のウソは、小さな頃のウソと同じような心理もありますが、自分のプライドやプライバシーを守るためウソをつくようになります。また人間関係のトラブルから、親に心配をかけたくないと思いウソをつく場合もあるのです。
子どもがウソついたときのNG行動と対処法

子どもがウソをついたときのNG行動と対処法は、以下のとおりです。
【NG行動】
- 頭ごなしに叱らない・怒鳴らない
- 怖い言葉で脅さない
- 理由を問い詰めない
- すぐに謝罪させない
叱られたことが怖く、なぜウソをつくことが悪いのかを理解できなくなり、ますますウソをついてその場を取り繕うとしてしまいます。
【対処法】
- 子どもの話を聞き、なぜウソをついたのか理由を理解する
- 親自身の言動を振り返ってみる
- ウソをつくことはなぜ悪いかを理解させる
なぜウソをついたのか、その背景となる理由を探りましょう。またその背景に、厳しすぎるしつけや放任などの親自身の問題行動がなかったかを振り返ってみます。
そして、ウソをつくことで周りの信用を失くしてしまうなど、なぜウソをつくことが悪いかも親子で話してみるといいでしょう。
ウソを叱る前に子どもを理解しよう

子どもにウソをつかれたら、親としてショックを受けるのは当然です。しかし頭ごなしに叱るのではなく、なぜウソをついたのかその背景を探り、子どもの心に寄り添いながら理解するようにしましょう。