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第10回 入院に供えるにはどんな保険がベスト?

ママからのお悩み

入院の備えは、掛け捨ての市民共済にしか入っていませんが、姉が健康診断で再検査になり、ポリープが発見されました。我が家は市民共済だけで大丈夫か、不安になりました。どんな保険がおすすめでしようか。

お答え

市民共済などの共済保険は保険料がリーズナブルなことが最大の利点。しかし、ほかにも様々な種類があります。

まずは、どのような保険商品の種類があり、どんな時に役立つのか? いま必要なものは何か? などをわかりやすくポイント解説いたします。

【長期間の入院、短期間の入院】

最近の入院は短期化されています。昔は長い入院生活がありましたが、現在は自宅で療養できるなら自宅へ帰すというのが病院側の基本的な考え方となっているのです。

抗がん剤治療など含めて通院が増える傾向もあります。

長期間の入院には、精神疾患、行動障害、神経系疾患、高齢者の緩和ケア病棟、循環器系疾患などがあげられます。民間の医療保険では、60日型の加入が最も多いですが、入院が長引いた場合、60日型では足りなくなります。

1日から月末までの期間、かかった医療費の負担が高額の場合、一定の金額を超えた分が後に払戻される、高額療養費制度という国の制度がありますが、先進医療、個室の差額ベッド代、自由診療などは全て自己負担となりますので、備えが必要です。

また、医療保険には、180日ルールというのがあります。

「180日ルール」とは、前回の入院から180日以内に同じ原因で再入院したときは、1回の入院とみなされるというものです。

たとえば、1入院あたり給付限度日数が60日の場合で初日から保険金が支払われる場合には、その後退院して、再入院をした場合、退院した日から180日過ぎないと、同じ病気では給付されません。これを180日ルールと呼んでいます。

よって、再入院が起こりうることも踏まえ、保険料とのバランスを考えて準備するようにしましょう。

ポイント

生活習慣病や精神疾患は、長期の入院にも備え無期限型や60日越えても出る特約をつけましょう! 若しくは、一時金が複数回受け取れるものを選びましょう!

【入院一時金とは】

従来は、入院した場合、日額で保険料が支払われていました。しかし、日帰り入院など、入院が短期化していることから、一時金としてまとまったお金を給付される保険が主流になっています。

ある保険会社では、どんな病気でも一泊したら10万〜40万が受け取れる保険を出しています。また、ある保険会社は、安価な保険料で生活習慣病(がん、心疾患、血管系疾患、脳疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病、高血圧)で一泊でもすると、100万円が一年に一度を限度として、10回まで給付される保険が出ています。また通常、ガン保険やガンの特約を付加した保険には、契約後90日間は保険給付されないという「ガン免責」がありますが、ガン免責ナシの保険も出てきています。

但し、このようなおトクな保険は1万社以上ある保険代理店の一部でしか販売をしていませんし、1万件位で一旦売り止め(若しくは保険料UP、条件を他社にならし厳しくする)となることが多いので、加入するなら早めがいいでしょう。。

ポイント

現在は、日帰り入院でも一時金が出る保険が主流。

ガンに供える場合は、治療の選択次第で自己負担の割合が高いため、一時金を多く受け取れる保険を選びましょう。

【保険料免除とは】

特約で「保険料免除」をつけられる保険があります。この特約は、ガン、心疾患(心筋梗塞)脳疾患(脳卒中)の際に支払い中の保険料が、今後一切免除されるものです。保険料を支払わずに、加入中の保障はそのまま契約期間中続きます。支払期間が長い保険(終身保険など)の場合は付加しておくといいかもしれません。

【掛け捨ての保険と保険料が戻る保険】

医療保険には、大きく分けて、掛け捨てのものと、お金が戻るものがあります。

お金が戻るものでは、5年毎に10日連続した入院がなければ、日額の10倍が90歳まで受け取れる医療保険もあります。

掛け捨て保険は、お金が戻ることがない分、保険料は安いです。しかし、安いということは、それだけ保障も少ないので、必要な保障と勘案してよく考えましょう。

【共済と民間医療保険の違い】

共済は毎年更新ですが、民間の保険は期間のある定期保障以外は通常終身保障です。

共済は安いので入りやすいですが、60歳を過ぎると同じ保険料で保障が低くなります。また、共済は基本的に掛け捨てです。保険料免除や、一時金も通常はありません。

自己負担の先進医療は、民間の保険では約2千万円まで、共済は150万円位までの保障しかありません。

両者のメリットデメリットをよく考えて、保険を選びましょう。

共済のメリット

保険料が安い

すでにほかの保険に加入していて、上乗せ保障がほしい人に便利

割戻金(余剰金が出た場合返還される)を受け取れる

持病や通院・入院歴があっても加入しやすい

民間の保険のメリット

一生涯の保障が可能

家族の生活費に備え保証額が大きい(掛け金によるが)

保険に貯蓄性をもたせることも可能

保険で相続対策も可能

ライフスタイルにぴったり合った保障を選べる

【上記から今考えておくべきは】

貯蓄や家族構成、会社の福利厚生なども点検した上で、何にいくら必要か、必要最低保障額を決めます。

考えられるのは、次の4点です。

終身保障の医療保険の確保

治療費の負担が高い生活習慣病の際の一時金の確保

長期化する病気の際の保障の確保

自己負担分野の保障(特約)の確保

既に入っている保険も見直して、重複がないよう、無駄なく必要最低限の保険に入ることが理想です。

ちなみに、保険料は年齢が上がるごとに高くなるため、加入するのであれば誕生日の前月までに加入しましょう。

生命保険会社だけでも金融庁から免許を取得している生命保険会社が42社あります。商品も様々です。商品により強み弱み、得意分野などがあります。

病気次第では通常の保険に加入できない場合もあります。 早めに必要な保険を家族で考えましょう。