キャンプブームの影響もあり、最近ますます人気のソロキャンプ。「ソロキャンプを始めてみたいけど、どんなテントを選べば良いか分からない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回はキャンプ歴10年以上の筆者が、普段ソロキャンプをする際に意識しているテント選びのポイントと、シチュエーション別のおすすめテントをご紹介します!
ソロキャンプテントの選び方のポイント
まずソロテント選びをする前に大事なのが、どんなソロキャンプをしてみたいのかイメージしてみることです。
筆者は一年中ソロキャンプを楽しんでいるのですが、キャンプ地や季節によって、その時々の状況に適したテントを選んで使い分けています。
●前提:万能なソロテントは存在しない!
初心者の方がソロキャンプを始めるにあたり、「万能なソロテント」を選びがちです。
しかし、屋外で楽しむキャンプは、天気、風、季節、気温、湿度などの自然の影響を受けやすく、全ての状況に合った万能なテントは存在しません。
そのため、素材・形状・大きさ・軽さなどが自分のキャンプスタイルやその時の天候に適したテントを選ぶことが大切です。
筆者が普段意識しているテント選びの重要なポイントは、「天候や季節」と「キャンプスタイル」の2つ。
●ポイント1:天候や季節で選ぶ
筆者がキャンプ前に必ず調べるのは天候で、その中でも一番気になるのが雨が降るかどうかです。
最近人気のTC素材やコットン素材は耐水圧も低く、雨は大敵。きちんと乾かさないとカビの発生に繋がってしまいます。
そのため、雨が降る可能性があればポリエステル素材やナイロン素材の方が耐水圧も高く、安心できます。
しかし、雨に強い代わりにポリエステル素材やナイロン素材のテントは透湿性が低いので、気温の低い季節はテント内結露が起こりやすいという欠点もあります。
ですので、天候や季節によってテントの素材を選びつつ、素材の特性に合わせたお手入れや対策もすることが大事です。
●ポイント2:キャンプスタイルで選ぶ
つづいて筆者がテント選びで意識しているポイントは、どのようなシチュエーションでキャンプをするか、という事です。
例えば筆者の場合は、
- 車を横付けできるオートキャンプ
- 駐車場を利用した荷物を運ぶフリーキャンプ
- 自然の河原などで行う野営キャンプ
- 絶景を楽しむ登山キャンプ
- 観光主体の旅キャンプ
- 雪の中で行う雪中キャンプ
など様々です。
それぞれのキャンプスタイルによって適したテントがあるので、テントを選ぶ際は自分がどんなシチュエーションでキャンプをしたいか、もイメージしておくことがオススメです。
シチュエーション別・ソロキャンプにおすすめのテント5選
それでは、どんなキャンプのシチュエーションがあるのか、筆者が普段楽しんでいるソロキャンプのスタイルを参考までにご紹介します。
それぞれのスタイルごとに筆者が愛用しているソロ用テントも紹介するので、テント選びの参考にしてみてくださいね。
●1. ロケーション重視
開放的なソロキャンプで筆者が愛用しているテントはスノーピーク「ヘキサイーズ1」です。
特徴的なのは大きなフライシートがタープ代わりになるので、視界も常に開放的で自然を満喫しやすいこと。
ロケーションを楽しみたい方にはオススメです。
一人で贅沢な時間を楽しむソロキャンプで筆者が一番大切にするのは、アクティブに遊ぶ時間。
6月から10月にかけては夕立などの雨が多く、タープ不要で広い居住スペースがある「ヘキサイーズ1」が最適です。
テント素材がポリエステルなので、もし雨が降っても乾きやすく軽いのでソロキャンプでもスムーズに撤収を行えます。
このように、ロケーションを重視したいのであればタープとしても使えるような開放感のあるテントを選ぶのがポイントです。
スノーピーク「ヘキサイーズ1」
- 重量:5.2kg
- 収納サイズ:キャリーバッグサイズ:62×19×23(h)cm
- セット内容:フライシート自在付ロープ付(1m×2、0.4m×2)、インナーテント、アルミポール(210cm×1、120cm×1)、自在付ロープ(二又用9m×1、二又用5m×1、2.5m×5)、ジュラルミンペグ(21cm×12)、キャリーバッグ、ポールケース、ペグケース
- 仕様:材質:フライシート/210Dポリエステルオックス・遮光ピグメントPUコーティング耐水圧3,000mmミニマム・テフロン撥水加工・UVカット加工、ドアパネル/75Dポリエステルタフタ・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム・撥水加工、インナーウォール/68Dポリエステルタフタ、ボトム/210Dポリエステルオックス・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム、アルミポール/A6061(φ22mm)
- 対応人数:1名
●2. 冬のお籠りキャンプ
冬の寒い季節の雪中ソロキャンプでは、一人でテント内に籠っても十分な広さを確保できるテントがオススメ。
そんな時にはテンマクデザイン「サーカス TC DX」がぴったりです。
テントの裾には冷気を防ぐスカートが装備されており、薪ストーブを使っても暖かい空気を逃しません。
さらに、サイドフラップを立ち上げればテント外が氷点下でもヌクヌクで夜景も楽しめて、お籠りキャンプスタイルには最適です。
冬のお籠りキャンプには、広めのテントを選ぶのがポイントです。
テンマクデザイン「サーカス TC DX」
-
素材
・フライ:コットン混紡生地(TC ):ポリエステル65%、コットン35%:加工:表面撥水加工
・裾部:ポリエステルリップストップ150D:加工:PUコーティング
・ポール:スチール製5本継ぎ(φ32mm/2,800mm)×1本、スチール製4本継ぎ(φ22mm/2,000mm)×1本
・収納ケース:コットン混紡生地(TC ):ポリエステル65% コットン35%、ポリエステルメッシュ - 収納サイズ:(約)630×270×270(高)mm
- 組立サイズ:(約)4,200×4,420×2,800(高)mm
- 重量:総重量(約)12.3kg
- 構成物:(ペグ/張り綱/ポール/収納ケース含む)
- 本体重量:(約)7.0kg(幕体のみ)、メインポール:(約)2.3kg
- 付属品:張り出し用ポール×1、ペグ(本体用)×16本、ペグ(設営ガイド用)×1本、張り綱×6本(2種)、収納ケース×4、設営用ガイドセット
- 原産国:ベトナム/バングラデシュ
●3. ワイルドな野営キャンプ
より自然に近い状況で楽しむ野営スタイルは一人でゆったりキャンプを楽しめることから、近年人気のあるスタイルです。
野営キャンプでよりワイルドな雰囲気を味わいたいなら、バンドック「ソロベース」がオススメです。
本来の軍幕をよりキャンプで活用しやすくしたパップテントは、多種多様な設営方法も選べるので極小スペースや草木や石がゴロゴロしている地面でも影響も少なく設営できて最適です。
パップテントはソロキャンプ用の種類が豊富で、キャノピーを跳ね上げれば解放感も抜群。
キャンプ場以外で野営する場合は整地してない場所が多いので、丈夫な素材のTC生地やコットン生地を選ぶのがポイントです。
バンドック「ソロベース」
- 【材 質】:フライ/コットン混紡生地(ポリエステル65%・コットン35%) インナー/ポリエステルメッシュ ポール/アルミ合金
- 【サイズ】:約3600×1900×1100mm(インナーサイズ/約1900×850×1000mm)
- 【重 量】:約4.48kg
- 【梱 包】:約410×210×210mm(段ボール箱)
- 【仕 様】:組立式一人用
- 【耐水圧】:インナーフロア/3000mm
- 【セット内容】:フライシート×1・インナー×1・1100mmポール×2、1300mmポール×2、フロアメッシュ、ポール/ジュラルミン、コンプレッションベルト付収納ケース
- 【生産国】:中国
●4. 観光メインの旅キャンプ
筆者はソロキャンプを楽しみながら、各地の観光地を巡る旅キャンプをする事が多々ありますが、その時に愛用しているのがテンマクデザイン「パンダ」シリーズ。
ワンポールテントはペグダウン箇所も少なく設営&撤収スピードが早く、観光に時間がとれるのでオススメです。
そして、旅キャンプスタイルの場合は椅子を使わないお座敷スタイルにする事で、荷物も減らせて観光や移動に時間を割きたいキャンパーには最適です。
また、筆者は年末年始の時期にまとまった休みをとるのですが、陽が出ている時間が短い冬場はどうしても暗い中での設営&撤収になりがちなので、暗闇でもスムーズに準備片付けができるテントを選ぶのがポイントです。
テンマクデザイン「パンダ」
-
素材
・フライシート:40Dリップストップナイロン(PUシリコンコーティング)※ベンチレーターを除く
・インナーボトム:68Dポリエステルタフタ(PUコーティング)
・ポール:アルミ製4本継ぎ(φ16mm/1,500mm)×1本 - 耐水圧:1,500mm
- 収納サイズ:(約)430×240×130(高)mm
- 組立サイズ:(約)2,400×2,400×1,500(高)mm
- インナーテントサイズ:(約)2,200×1,000×1,350(高)mm
- 重量:(約)2.26kg
- 付属品:張り綱×4本、ペグ×14本、収納袋×4
- 原産国:ベトナム
●5. 景色を楽しむ登山キャンプ
登山者用のテント場(キャンプ場)のように、感動する絶景を眺められるキャンプ場は歩いてしか行けない場合が多いです。
そんな時には、軽量で居住空間もしっかり取れるネイチャーハイク「クラウドアップ ウィング 2テント」がオススメです。
二人まで使えるサイズなので一人で使うには余裕があり、前室で調理もできるスペースもあります。
フライシートとインナーテントが一体で設営&撤収も簡単!
感動的な山の絶景を見ながらキャンプを楽しむためには、2㎏以下の軽量で風にも強いテントを選ぶのがポイントです。
ネイチャーハイク「クラウドアップ ウィング 2テント」
- 定員:2人用
- サイズ:(60+215)×132×90cm
- 総重量:1.52kg
- フライ耐水圧:PU 2,000mm
- フロア耐水圧:PU 4,000mm
- フライ材質:15D Double-grid Silicone Nylon
- フロア材質:20D Silicone Nylon
- ポール材質:7001高強度アルミニウム
- 付属品:フレーム一式、テント本体、レインフライ、ペグ、ウィンドロープ、テンショナー、フットプリント
- 生産国:Made in China
天候やキャンプスタイルに適したソロテントを選ぼう!
ソロテント選びは自分のキャンプスタイルと天候で、おのずと適したテントが変わってくる事が分かったと思います。
もちろん、高性能なテントはいくつかのキャンプスタイルの条件を満たすものはあるかもしれませんが、全てに適したソロテントはありません。
そのため、まずは自分がどんなキャンプをしたいかを決めて、価格は抑えたテントをチョイスしながら天候やシチュエーションに合ったテントを選んでみてはいかがでしょうか。