寒ーい冬キャンプ。夜のキーンと冷えた空気を感じるのも醍醐味のひとつですが、特にファミリーキャンプではお籠りキャンプがおすすめ。今回は、筆者所有のテント、ロゴス『リバイバルコテージ』をワンフロアのフルリビング化してみましたので、その道のりをご紹介します。必要な道具や準備したもの、メリットや注意点もまとめましたので、ぜひ参考にしてください!
子どもが一緒の冬キャンプはワンフロアお籠りキャンプがおすすめ!
筆者は年中ファミリーキャンプに行きますが、冬は断然お籠りキャンプ派です。
もちろん焚き火も楽しみますが、調理や食事のときはテント内で過ごします。特にフルリビングでのお籠りキャンプは、一度経験してしまうともうやめられません。
まずは、なぜ冬のフルリビングお籠りキャンプがおすすめなのか、筆者にお籠りキャンプの魅力を教えてくれたDODの『タケノコテント』を例にご紹介したいと思います。
●理由その①:とにかくあったかい! ぬくぬくの環境で調理&食事できる
冬キャンプでは気温が氷点下になるときもあり、寒さ対策が重要になってきます。「子供は風の子」とは言え、キャンプの夜ともなるとそうもいかないことも。
前室も開けっぱなしにはできず、出入りのたびにファスナーをしっかり閉めないといけなかったり、オープンタープ下のリビングで調理や食事をするのも寒くてつらい……!せっかく温かい鍋を作っても、取り分けたらすぐに冷めちゃうんですよね。
その点、幕内でお籠りすると常にぬくぬくの環境で調理ができ、ぬくぬくの環境で食事ができるんです。
冬キャンプを快適に過ごせるかどうかは「いかに寒い思いをせずに過ごせるか」にかかっていると思うので、筆者的には一番重要なポイントです。
●理由その②:寒い中テント内外を移動する必要なし!
寒い日や悪天候の中、テントと外のキッチンスペースを何度も移動するのはストレスですよね。フルリビング化することで移動が圧倒的に減り、冬キャンに限らず雨の日でも快適にキャンプできるのはお籠もりスタイルの嬉しいポイントです。
また、ファミリーキャンプでは、子どもが小さいうちは就寝スペースとリビングスペースの行き来だけでもけっこう大変だったりしますよね。
お籠りキャンプをするために整えられた幕内は就寝スペースもリビングスペースもつながっているので、子どもの急なお着替えやおむつ替え対応もノンストレス。子どもが早めに「寝たい!」となったときの寝かしつけもスムーズに行えます。
広いテントであればキッチンスペースを幕内にインすることもできて、こういった移動がすべて暖かいテント内で済むため想像以上にラクなんです!
●理由その③:フルリビングだとスペースをフルに有効活用できる!
ワンフロアタイプの大型テントはもちろん、インナーテント付きの2ルームテントでもフルリビング化は可能。インナーテントを外してワンフロアにしてしまえば、想像以上にスペースが有効に使えるようになります。
筆者が以前メインテントとして愛用していた『タケノコテント』は約8畳分の大型ワンフロアテントなので十分なスペースがありましたが、現在メインで使用しているロゴス(LOGOS)の『リバイバルコテージ』はお籠りキャンプには少し狭いかも……なサイズ感。
吊り下げ式インナーテント付きの2ルームテントで、リビングスペースのサイズは290cm×190cm。しかし、テント全体の大きさは290cm×400cmなのでインナーテントを外せば十分な広さがあり、インナーテントによる空間の遮りがない分スペースを有効に使うことができます。
2ルームテントの広さ的にお籠りキャンプをあきらめていた方にも、フルリビング化はとてもおすすめな方法なんです。
お籠りキャンプの注意点:テント内での火器の使用は厳禁!
お籠りキャンプをする場合、テント内で調理をしたりストーブで暖を取ったりするようになりますが、基本的に、一酸化炭素中毒などの危険があるためテント内でガスコンロなどの火器を使用するのは禁止されています。
使用の際には、テント内で使えるかどうか取り扱い説明書を確認するのはもちろん、使用可能であっても、テント上部に通気口を設ける、定期的な換気を行う、一酸化炭素警報器を設置する、転倒OFF・過熱防止装置などの安全装置付きのアイテムを使用するなどの対策を行なった上で、自己責任で使用しましょう。
ロゴスの『リバイバルコテージ』はお籠りキャンプをするには少し狭い……? そんな悩みをフルリビング化で解消!
筆者ファミリーが現在使用しているロゴスの『リバイバルコテージ』は、吊り下げ式のインナーテントが付くタイプの2ルームテントです。
テントの側面はほぼ垂直に立ち上がっているのでデッドスペースがなく、広い居住スペースを確保できるのが特長です。
テント全体のサイズは290cm×400cmあります。
インナーテントを使用しダブルウォールにするメリットは、インナーテント内の保温性を高めて結露を防いでくれたり、リビングと就寝スペースをきっちり分けられたりすることです。
しかし、『リバイバルコテージ』の場合、インナーテント使用時のリビングスペースの寸法は全体の約半分。
我が家はリビングスペースにテーブルを2個使いしているので、写真のようにファーニチャーがテントから溢れてしまいます。
写真は4月の上旬。少し冷えてきたのでテントに籠ろうとファーニチャーを詰め込みました。前室を閉じて過ごせなくもないですが、身動きも取りづらくギューギューです。
空間が無駄になっているように感じたので、以前から興味のあった「インナーテントを外してフルリビング化&お籠りキャンプ」にチャレンジしてみることにしました!
『リバイバルコテージ』フルリビング化のために準備したもの
以前からよくSNSで「フルリビング化&お座敷スタイルにしました!」といった投稿を目にしていましたが、みなさんそれぞれ使用しているテントが違うので、やり方も人それぞれ。
筆者は春夏と秋冬で装備も変わってくるので、ネットやSNSでひたすら情報収集しました。
お籠りキャンプをするのは季節的に秋〜冬だと思いますので、寒い季節に対応できる必要最低限のアイテムを準備しました。
●1. グランドシート代わりの大きめシート
まずはグランドシートが必要です。
元々インナーテントの下に使っていたものと足りないスペース分の計2枚準備することも考えましたが、雨天時のことを考えると、1枚の方が良いなと思い直しました。
そこで筆者が購入したのは、ユタカメイクの『シースルーシート(3.6m×5.4m)』。
『リバイバルコテージ』のフロアサイズは290cm×400cmなのでひと回り以上大きいサイズ。しかし、寒さ対策や雨対策にはこれくらい大きい方が良いです。理由はまたあとで説明しますね。
ユタカメイクのシートは、ブルーやグリーンなどのカラー展開がありますが、フルリビング化するテントに合わせてチョイスするのがおすすめ。
『リバイバルコテージ』は幕の色がホワイトなので、シートが見えても影響のない色を選びました。
●2.リビング用大型のアルミレジャーシートで地面からの冷気を遮断
フルリビング化するとお座敷スタイルになることも多いので、地面からの冷気はできるだけ遮断したいところです。
そのためにおすすめなのが、銀マット。
厚みのあるタイプだとかさばるので、リビング側は軽量&コンパクトに収納できるものにしました。サイズは250cm×200cmの大型のもの。就寝スペース用の銀マットはすでに所持しているものを使用しました。
●3.大型ラグマットを導入して快適スペース作り
より暖かくよりリラックスして過ごすために、肌触りの良いラグマットも購入しました。
薄いものだと子どもたちがぐちゃぐちゃにしてしまうので(しかも直してくれない)、そのストレス軽減のため、ある程度厚みのあるものに。厚みがありすぎると積載問題も出てくるので、車事情も考慮して購入してくださいね。
また、ホットカーペットを選べばさらに快適に過ごすこともできますよ♪
●4.グランドシート固定用の洗濯バサミ・クリップ類
購入したグランドシートを留めるために、クリップが必要です。
写真のものは手芸用のクリップですが、洗濯バサミなどでもOK。できるだけ挟む範囲が大きく、力が強いものを選んでください。
筆者のテントだと、写真のクリップでは挟む範囲が少なかったのかすぐ外れてしまいました。
買い直したのは100均セリアの『アルミニウムピンチ レクタングル8P』。挟む力も強く、挟める箇所も大きくなったので、これでほとんどのテントは大丈夫かなと思います。
色々な状況に対応できる便利なアイテムでもあるので、多めに準備しておくのがおすすめです。
いよいよ『リバイバルコテージ』をフルリビングへ! 手順を紹介
では、実際に『リバイバルコテージ』をフルリビング化させていきたいと思います!
●手順1.フライシート部分を設営する
まずは、通常通りフライシート部分を設営します。
インナーテントは今回は使わないので、片づけてしまいましょう!
●手順2.グランドシートを敷き詰める
準備時に購入したグランドシート用のシートをフロア部分に敷きます。
フロア面積よりはみ出る部分は、テントの壁に沿うように立ち上げます。この立ち上がり部分があることにより、フライシートの下から冷気が侵入してくることを防いでくれます。また、雨天時でも水の侵入を防ぐことができます。
ただ壁に沿わせるだけでは立ち上げたシートが落ちてきてしまうので、うまく立ち上がるようにシートを折りたたみながらクリップで留めていきます。
フライシート本体に留め付けられそうな箇所があれば、うまく利用してクリップで留めつけましょう。
ポールにも固定しました。
固定箇所は多い方が安定してシートが立ち上がります。
●手順3.グランドシートの上に銀マットを敷く
今回のレイアウトでは、奥を就寝スペースに、手前をリビングスペースにすることに。
厚みのある銀マットを置く側に、手前は追加で購入したアルミレジャーシートを敷きました。
レジャーシート側は、サイドに20cmほど隙間が空いてしまったので、ここを荷物置きや靴置きにします。
●手順4.銀マットの上からラグマットを敷く
就寝スペースとリビングスペースに、それぞれラグマットを敷きました。
これでお座敷スタイルでも快適に過ごせますね!すでに子供たちはくつろいでいますが……(笑)
●手順5.テント内のレイアウトを整えて設営完了
ラグマットの上に、コンテナやクーラーボックスなどを配置しました。
奥の就寝スペースでは、寝る前までシュラフを広げず、スペースを開けておくことにしました。
テーブルと椅子も置いてみました。椅子を並べるとちょっと圧迫感があるかもしれないですね。こたつを展開してお座敷スタイルにすれば、さらにスペースに余裕が出てくると思います。
就寝時にはリビング側の椅子をたたんでテーブルを端に寄せ、広めにスペースを取ってシュラフを並べました。
一晩キャンプしてみた感想としては、広々としたスペースのおかげで、インナーテントで就寝するよりもゆったりと眠ることができました!
心配していた冷気は、完全シャットアウト……とまではさすがに言えませんが、心配していたほど侵入してくることはありませんでした。グランドシートの立ち上がりが良い仕事をしてくれていたのだと思います。
しかし、とある問題が発生……!
ポリエステル幕は結露問題が避けられない!
今まで我が家のメイン幕だった『タケノコテント』は屋根部分がポリコットンだったのであまり気にしたことがありませんでしたが、『リバイバルコテージ』のフライシートはポリエステル製。
つまり、テント内と外気の気温差が大きければ大きいほど、フライシート内側が結露してしまいます。
写真は、朝起きたときの屋根部分の結露です。
かろうじて就寝中に水滴が落ちてくることはなかったですが、撤収に向けて水滴を拭いておこうとフライシート内側をさーっと拭いたところ、その振動でいたるところから「ポツポツポツ!」と水滴が。
外気温がもっと低かったら、寝ているときに水滴が落ちてきたかもしれません。
結露を軽減するには、外気温との差を小さくすること。寝るときも最低限に換気窓を開けておく必要がありますが、寝られないほど室温が下がってしまっても困るので、調整が難しいところですね。
『リバイバルコテージ』のフルリビング化はひとまず大成功! 子供たちも広い居住スペースに大満足
今回は、筆者所有のテント『リバイバルコテージ』のフルリビング化への道のりをご紹介しました!
どのテントでも、サイズを合わせていただければ用意するものや手順は基本的に変わりません。
ポリエルテル幕にはどうしても結露の問題が出てきますが、フルリビング化にはそれ以上の利便性があるなと感じました。
「秋冬キャンプ用に」と始めたフルリビング化計画でしたが、春夏キャンプでもこのスタイルが我が家の定番になりそう。秋冬キャンプを暖かく快適に過ごしたい方は、「フルリビング化&お籠りキャンプ」をぜひお試しくださいね♪