西日本を中心に列島各地に猛威をふるった台風21号は、一夜明けて5日、間宮海峡で温帯低気圧に変わった。関西空港では高潮で滑走路が冠水し、利用客3000人を含む計5000人が取り残され、大阪と滋賀、三重の3府県で9人が死亡したほか、三重県で1人が行方不明となっている。台風は温帯低気圧になったが、列島各地に残した被害が復旧する見通しはたっていない。

 気象庁によると、台風21号は4日12時ごろに徳島県南部に上陸したのち、2時間後には兵庫県神戸市に再上陸し、近畿地方を中心に記録的な暴風や高潮の被害をもたらした。


 同日午後4時に日本海に抜けてからの加速は凄まじく、5日未明には北海道西部の積丹(しゃこたん)半島沖を時速85キロで北上。けさ9時に温帯低気圧に変わったものの、いまだ中心気圧は974ヘクトパスカルだ。

 台風が温帯低気圧に変わっても、その過程では強風域が広がるため、北海道では昼前にかけて非常に強い風が吹いていて、後志地方の倶知安(くっちゃん)では5日未明に最大瞬間風速35.1メートル、岩見沢市で37.6メートル、新千歳空港で33.4メートルを観測するなど、各地で統計開始以来、最も強い風を観測。

 また、3日朝の降り始めからの雨量が100ミリを超える激しい雨となっており、札幌市南区で104ミリ、登別市で144ミリとなっている。

 海岸付近では、波が堤防を越える越波(えっぱ)や高波・高潮による浸水へ警戒が必要であることにくわえて、5日は竜巻などの激しい突風や落雷、雹(ひょう)のおそれがあることから、屋外での活動や農作物の管理には注意してほしい。

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