根尾昴(左)藤原恭大(右)

 5月27日、大阪桐蔭が改めて日本の高校野球ファンを驚かせた。なんと昨秋の明治神宮大会優勝の日体大に2連勝したのだ。大阪桐蔭はいくら金属バットとはいえ、第1試合の相手はリーグ戦で出場している選手たち。そこで、実力を発揮する大阪桐蔭ナインはさすがであった。多くの選手がまんべんなく打つ中、一際存在感を示したのは藤原 恭大、根尾 昂の2人であった。

存在感を示す大阪桐蔭のNFコンビ

 藤原は選抜後、右ひざの治療のため大阪大会ではベンチを外れ、じっくりと治療に励んできたが、それが功を奏したのか、攻守ともにハツラツとした内容だった。 

 まず打撃を振り返っていきたい。第1試合の第1打席。日体大の先発・森 博人の140キロ中盤の速球を前にあえなく空振り三振。高校生ではなかなかいないパワーピッチャーの森だが、藤原はこう考えた。

「パワーピッチャーだからこそストレートを打たないと」
 第2打席は始動早めにストレートを待った。藤原は高めのストレートに振り負けることなく、左中間へ適時二塁打。さすがの対応力を見せた。そして7回表の第4打席、日体大の左腕・春田優成からスライダーを捉えてライトへ本塁打。

「スライダーが良い左腕投手で、そういう投手から打てなければ、意味がないと思い、ヤマを張っていました。甘く入ったボールをうまく打ててよかったです」とコメント。相手の得意球に狙いを絞って打ち返せる技術と集中力には恐れ入る。

 日体大とのオープン戦では2試合に出場し、10打数3安打ながら、その3安打はすべて打点付きと勝負所で結果を残すところが素晴らしい。

 藤原は守備でも持ち味を発揮した。シートノックではホームまで見事なワンバウンド返球。非常に速い送球で、簡単には本塁には生還できないほどのすごみ。2試合目の4回表、日体大の4番髙垣 鋭次が放った中飛に対し、藤原は大遠投でホームへダイレクト返球。惜しくもアウトとはならなかったが、間一髪のプレーができるまでとなっている。

 一方、根尾は打撃より守備で魅せた。

 遊撃守備では、三遊間への鋭い打球に飛びつき好捕。すぐに立ち上がり、ダイレクトスローを見せるなど好プレーを連発。日体大の古城監督は「根尾君は本当に強肩ですね」と絶賛するほどだった。

 抜群の身体能力、野球センスの高さで投打ともに優れたパフォーマンスを発揮する根尾だが、課題を抱えていたのが守備である。特に三遊間への打球に対して課題を抱えていたが、その打球の処理が格段にうまくなり、以前ではうまく踏ん張れず投げてしまいスローイングが安定しなかったが、しっかりと踏ん張ってダイレクトスローができるようになった。

 打撃では2試合通して2安打のみに終わったが、常にフルスイングを心掛けており、スイング自体は鋭く、凡打に終わった打席でもしっかりと捉えた打球が多かった。

 相手が強くなるほど真価を発揮する根尾・藤原のNFコンビ。この2人の進化から目が離せない。