甲子園球児、それぞれの次の舞台へ

奥川恭伸(星稜)

 いよいよ4月。この3月までに卒業した高校3年生はそれぞれの進路で新たなスタートを切る。今回は昨夏の甲子園から13校をピックアップして、注目選手の進路を紹介したい

-優勝:履正社
桃谷 惟吹(立命館大)
野口 海音(大阪ガス)
清水 大成(早稲田大)
西川 黎(明治大)
【プロ入り】
井上 広大(阪神)

-準優勝:星稜
東海林 航介(東海大)
有松 和輝(桜美林大)
【プロ入り】
奥川 恭伸(ヤクルト)
山瀬 慎之助(巨人)

【ベスト4】
-明石商
重宮 涼(日本体育大)
【プロ入り】
水上 桂(東北楽天)

-中京学院大中京
【プロ入り】
藤田 健斗(阪神)

【ベスト8】
-関東一
渋谷 嘉人(東農大)
平泉 遼馬(桜美林大)
平川 嶺(桜美林大)
谷 幸之助(國學院大)

-仙台育英
小濃 塁(日本大)
鈴木 千寿(桜美林大)
千葉 蓮(白鴎大)
大栄 陽斗(中央大)



竹岡 龍世(八戸学院光星)

-作新学院
石井 巧(中央大)
福田 真夢(桐蔭横浜大)

-八戸学院光星
山田 怜卓(白鴎大)
太山 皓仁(金沢学院大)
【プロ入り】
武岡 龍世(東京ヤクルト)
伊藤 大将(福岡ソフトバンク)

-鶴岡東
河野 宏貴(東京情報大)
池田 康平(白鴎大)

【ベスト16】
-高岡商
井林 泰雅(桐蔭横浜大)
森田 朝陽(早稲田大)

-東海大相模
井上 恵輔(東海大)
金城 飛龍(東海大)
本間 巧真(日本体育大)
【プロ入り選手】
遠藤 成(阪神)

-智辯和歌山
根来 塁(國學院大)
硲 祐二郎(福井工業大)
西川 晋太郎(立教大)
池田 陽佑(立教大)
【プロ入り】
黒川 史陽(東北楽天)
東妻 純平(横浜DeNA)

-敦賀気比 
【プロ入り】
木下 元秀(広島東洋)

厳選!甲子園を彩った選手たち

黒川史陽(智辯和歌山)

 まず自慢の強打と粘り強い試合運びで石見智翠館、神村学園を下し、ベスト16に入った高岡商です。その中でドラフト候補として注目された井林 泰雅(高岡商)選手を取り上げたい。まず2年夏の甲子園の佐賀商戦で本塁打を放つデビューを果たし、昨夏の甲子園では11打数4安打と強打の2番打者として活躍を見せていた。

 甲子園では星稜と死闘を演じた智辯和歌山。主将の黒川 史陽選手、正捕手・東妻 純平選手がプロ入りした。

 進学組ではエース・池田 陽佑選手と西川 晋太郎選手をピックアップしたい。池田投手は最速150キロのストレート、カットボール、スプリットを投げ分け、甲子園でも活躍。U-18代表にも選ばれ、主にリリーフとして活躍。西川選手は1年夏から甲子園を経験。名手と表現できるほどの高い守備力を持ったショートストップとして活躍した。2人とも立教大へ進学し、さらなる活躍を期待したい。

 甲子園ではベスト16に終わった東海大相模も圧倒的な強打で関東大会優勝を収めるなど、強力なチームだった。U-18代表にもなった遠藤 成選手がプロ入りし、井上 恵輔、金城 飛龍の2人をピックアップしたい。井上選手は強打の捕手として中京学院大中京戦でも本塁打を放ち、攻守で高いパフォーマンスを発揮しました。金城選手は首位打者経験のある金城龍彦さんの長男。パワフルな打撃で存在感を示していた。

 センバツ準優勝の習志野を破った鶴岡東は投手、野手も個性的な選手が揃り、見応えのあるチームだった。その中で取り上げたいのは1番ショート・河野 宏貴選手です。広角に打ち分けるバットコントロール、フットワークが軽快な遊撃守備。非常に頼もしい選手である。

 ベスト8入りした八戸学院光星はプロ入りした武岡 龍世、を中心とした強力打線だったが、エースの山田 怜卓投手をピックアップしたい。右サイドから最速145キロ。主にリリーフとして登場し、自慢の速球でねじ伏せる投球は印象的だった。

 9年連続で甲子園に出場した作新学院。北海道日本ハムの石井 一成選手の弟で、主将の石井 巧選手のパフォーマンスが最も印象的だった。球際の強さを感じせる遊撃守備。中京学院大中京戦で放った3ランを打つ活躍を見せました。中央大に進学する石井選手の活躍に期待したい。また、核弾頭の福田 真夢の走塁センスも抜群だった。



井上広大(履正社)

 ベスト8の仙台育英は強打と強力投手陣を揃えたチームでした。その中でもエース・大栄 陽斗投手は140キロ前半の速球と130キロ近い高速変化球でねじ伏せる投球は痛快で、打撃センスも素晴らしいものがあった。小濃 塁選手(おのう)は鳴門戦で本塁打。打撃技術の高さ、勝負強さが魅力のスラッガーだ。

 関東一は緻密さと力強さを兼ね備え、選手1人1人に個性がある素晴らしいチームだった。その中で平泉 遼馬選手、谷 幸之助投手をピックアップしたい。平泉選手は高校2年秋まで故障に苦しんだが、故障が完治してから2年秋からわずか1年で、通算41本塁打を打つまでのスラッガーに成長。日本文理戦の本塁打は強烈でした。谷投手は最速147キロの速球は威力抜群。波が大きいピッチングが課題でしたが、東東京大会、甲子園を通じて安定した投球を見せてくれた。

 ベスト4の明石商は49代表校の中でも最も緻密な野球を展開するチームだった。プロ入りした水上 桂捕手、来田 涼斗、中森 俊介の2年生コンビなど個性派揃いの集団をまとめた重宮 涼主将をピックアップしたいと思います。打者としては逆方向にも鋭い打球を放ち、堅実な三塁守備を展開。準決勝敗退後、チームをまとめる大変さを打ち明けてくれた。ぜひ日体大でも活躍を見せてほしい。

 準優勝の星稜はプロ入りした奥川 恭伸投手、山瀬 慎之助捕手のバッテリーは強烈な印象を与えてくれた。これからも末永く高校野球史で語られるバッテリーになるのではないだろうか。その中で1番打者の東海林航介選手を取り上げたい。俊足巧打のセンターとして攻守で貢献した。

 そして優勝の履正社。対戦したチームは好投手揃いだったが、強打で次々と粉砕する強打は大きなインパクトを与えてくれました。甲子園で3本塁打を放ち、阪神に入って、別格な活躍を見せている井上 広大選手とともに攻守の要として活躍した野口 海音捕手、エースの清水 大成投手をピックアップしたい。

 野口選手は決勝戦で奥川投手から決勝タイムリーを放つなど攻守でチームを牽引。清水投手は準々決勝の関東一戦で3失点完投。決勝戦では7回途中まで3失点の力投を見せた。

 今回は13校を取り上げたが、甲子園に出場49校の選手たちが次のステージで活躍することを応援していきたい。

(文=河嶋 宗一)