注目の公立校の1つ・成章

 愛知県の高校野球といえば、東邦、愛工大名電、中京大中京、享栄の愛知私学4強が脚光を浴び、甲子園出場もこの4校の出場が数多く並ぶ。さらに近年では至学館、誉、豊川なども甲子園に出場し、愛知私学4強にも負けない戦力を整えつつある。だが、愛知県には公立高校ながら高い実力を持つ高校は多く存在する。今回はそんな愛知県の公立高校について紹介したい。

【愛知県の魅力的な公立校】
<愛知商>
選手権:出場8回 選抜:出場10回 優勝1回
<西尾東>
甲子園出場なし
<刈谷>
選抜:出場1回
<大府>
選手権:出場3回 選抜:出場4回
<旭丘>
選手権:出場8回優勝1回 選抜:出場4回
<成章>
選抜:出場4回

 愛知商は公立高校で一番甲子園出場回数の多い高校で、合計18回の出場を誇る。初めて出場したのは1926年でこの年は初戦で敗退したが、続く1927年大会では初勝利を挙げるとそのまま勝ち続け、準々決勝では早稲田実業に勝利するなど快進撃、ベスト4に進出した。さらに1936年の春の選抜では初優勝を飾る。だが、その後は甲子園での勝利や出場は減り、勝利は1946年、出場は1957年春の選抜を最後に途絶えている。

 西尾東は甲子園出場こそできていないものの、三河地区を代表する強豪校で、2018年秋季大会では準決勝に進出、さらに2018年夏の選手権では東西に分かれた大会ではあったものの東愛知大会で準優勝。そして2019年夏の選手権では5回戦まで勝ち進むなど強さを見せる。今後甲子園に出場しても全く不思議ではない戦力を誇る。

 刈谷は県内トップクラスの進学校で卒業生からは地元の国立大学である名古屋大学においては直近5年間は50人を超える合格者を輩出し続けており、さらに東京大学や京都大学にも多くの合格者を輩出する。そんな進学校の野球部であるが、甲子園に1度出場した経験があり、1978年の50回記念大会に出場している。当時は南陽工に敗れ、甲子園初勝利とはならなかった。近年では2015年夏の愛知大会でベスト8進出、そして2018年夏の東愛知大会で準決勝進出を果たすなどの強さを見せる。

 大府は知多地区を代表する強豪校で春4度、夏3度の合計7回の甲子園出場を果たしている。初出場は1964年の夏の選手権で初勝利も挙げている。私立高校が圧倒的強さを見せる中、2008年には7度目となる甲子園出場を果たした。この他にも県大会では2014年、2016年夏にはベスト8まで勝ち進むなど強さを見せている。さらにこの高校からは巨人で完全試合を達成した槙原寛己氏や元阪神タイガースの赤星憲広氏も卒業している。

 旭丘高校は愛知県内でもトップクラスの進学校で、また1870年に設立された洋学校を母体とする伝統校。甲子園出場の12回は全て戦前で愛知一中当時の記録だが、第3回夏の選手権で優勝を果たしている。その他にも選抜で3度のベスト4など、戦前の愛知の高校野球を引っ張る存在であった。

 成章は東京ヤクルトスワローズ小川 泰弘の母校で、当時2008年春の選抜に出場し、駒大岩見沢に勝利し、甲子園初勝利を飾ったが、甲子園初出場は1972年春の選抜だ。2014年春の県大会で準々決勝に進出するなど、甲子園に再び出場する日を目指す。

 東邦、中京大中京、愛工大名電など私立高校が圧倒的強さをみせ、甲子園出場をほぼ独占する愛知県。だが、公立高校にもあと一歩のところまで勝ち進むことも多い。今後も愛知県の高校野球から目が離せない。

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