8月29日と30日、阪神甲子園球場で、阪神甲子園球場で「プロ志望高校生合同練習会」が開催された。77名の選手が自身の武器をアピールした。この練習会はそれまで埋もれていた逸材を見出す意味でも非常に意義のあるイベントであった。また一会場で有名、無名問わず色々なプレーが見られたのはとても良かった。今回は参加選手についてレポートしていきたい。今回は九州地区の5捕手を紹介したい。

今まで紹介した逸材たちはこちらから!
練習会に参加した高田竜星、松村力、加藤優弥、上田 洸太朗と北信越、東海を代表する剛腕4名を徹底分析



末田龍祐 ※写真は昨秋の大会より

曽我 幸大(日向学院)捕手 右投げ右打ち 178センチ83キロ
 夏の大会から急激に注目度が上がった強肩強打の捕手。宮崎大会で本塁打を放つなど、打球速度、飛距離はけた違いのものがあった。木製バットを使った今回の練習会はどうだったか。

(打撃)
 コンタクト力が課題となった今回の練習会。打撃練習でもなかなか捉えたボールが少なく、詰まった打球が多かった。3打数で2三振に終わったが、始動の遅さ、スイングの鈍さが気になった。まだまだ木製バットに対応しきれていないのだろう。曽我は「「久しぶりの実戦形式で、十分に力を出しきれなかったのが残念です。宮崎県内では自信がありましたが、西日本というレベルの高い世界を知りました」と悔やんだ。

 また自慢の強肩では2.00秒前後のスローイングを見せていた。

 大きくアピールしたい今回の練習会だったが、本人としては非常に悔しい結果に終わった。ただ実戦をして、力不足な現状を知れるのが、今回の練習会の意義でもある。ドラフトの結果はどうなるかはまだわからないが、「この練習会を機会に負けないよう次の舞台に向けて頑張りたいです」と語るように、次のステージでは驚くようなパフォーマンスを見せることを期待したい。

誉田 貴之(福岡工大城東)捕手 178センチ80キロ 

九州地区ではプロ注目の捕手と呼ばれていた大型捕手。2安打を放ち、対応力の高さを示した。

(打撃) 

フリー打撃の最初はなかなか良い当たりはなかったが、徐々に場の雰囲気に慣れていくと、スイングの軌道もスムーズとなり、ライナー性の打球を連発していた。調子をつかんだまま実戦に入り、堀田 智貴(生光学園)、興梠 奨英(延岡学園)の2名から安打を記録した。

重心が高く、歩幅が狭い構えからシャープなレベルスイングで、外角球をしっかりととらえ、長打にした打撃は出場した捕手陣の中でも最も良かった。タイミングをつかむのがうまく、上のステージでも長打を打てる捕手になりそうだ。

(守備)

スローイングタイムは1.9秒〜2.0秒台と実に正確な送球ができており、スローイング技術は高い。リード面も投手の持ち味を引き出そうとしており、安定感のある守備があった。

(まとめ)

攻守の総合力の高さは参加捕手の中でもトップクラス。スカウトたちに良いアピールができたのではないだろうか。誉田は「自分のスイングをすることを心がけ、結果的にヒットを2本打つことができました。体重が増えたことにより、飛距離が上がり、今後もプロを目指してしっかりと練習をしてレベルを上げたいです」とコメント。どんな結果になるのか楽しみだ。

末田 龍祐(大分商)捕手 右投げ右打ち 183センチ84キロ

 九州屈指の好投手・川瀬 堅斗とバッテリーを組んだ好捕手だ。練習会でも1安打を記録した。

 どっしりとした構えから振り幅が大きいスイングで1安打を記録。打球も鋭く、シュアな打撃を披露した。打撃練習からライナー性で鋭い打球を放っており、持ち味を発揮していた。スローイングタイム2:00秒台ながら、確実性の高いスローイングができており、攻守でアピールができていた。

 パンチ力があり、強肩を兼ね備えた好捕手。どのステージに進んでも需要のあるタイプとなりそうだ。

田川 駿祐(沖学園)捕手 170センチ68キロ 右投げ右打ち
 全国的には無名ではあるが、強肩強打が光る好捕手。練習会でも二塁打を記録し、アピールに成功した。

 まず打撃を見ていくと、スクエアスタンスで構え、小さい動きからインサイドアウトのスイングを心掛け、広角な打球を飛ばす。シート打撃では140キロを超える速球を投げ込む和田 颯斗(都城東)の外角直球をしっかりと弾き返し二塁打にすることができていた。

 自慢のスローイングは2.00秒前後の確実性の高いスローイングを披露していた。ポテンシャルは高く、今後の成長が楽しみな好捕手だ。

黒飛 海太(屋久島)捕手 180センチ83キロ 右投げ右打ち
 屋久島から高卒プロを目指す好捕手。

 初日は金属バットを使いながら、打撃練習。ややオープンスタンス気味の構えでコツコツとライナー性の打球を打ち返す選手。2.00秒〜2.10秒前後のスローイングを見せた。シート打撃では無安打に終わったが、甲子園の舞台でハツラツとプレーする姿が印象に残った。

(記事=河嶋 宗一)

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