市川学園ののスタメン・ベンチ入り情報

 県内屈指の進学校として知られる市川学園。毎年、中学入試は幕張メッセを使って実施され、度々報道されることでも有名な人気校だ。

 校舎とは別にグラウンドを4つ所有するなど施設も充実している市川学園の野球部の専用グラウンドは、校舎から自転車で15分離れた場所にある。秋は県大会まで勝ち上がったが、1回戦の千葉敬愛には0対8で敗戦。ヒット1本に封じ込められる結果に終わった。

 春に向けて練習を重ねているところだが、ここまでチームを引っ張ってきたのは2人のスラッガーだ。1人は勝負強い打撃が光ったキャッチャーの大塚知樹で、秋季大会では野手の間を抜いていく中距離砲として打線を牽引した。



市川学園の練習模様

 大塚自身も「大会期間中は調子が良かった」と自負するが、将来的には長距離バッターとなれるよう、バットを振りこんでいる。その時にポイントにしていることが、いかにインパクトの瞬間に力を入れられるか。ここに焦点を置いてバッティングを磨いている。

 その大塚がライバル視する4番ファースト・庄司道哉が2人目のスラッガーだ。ポイントゲッターとしてチームの中心選手として活躍。試合ではホームラン2本だが、練習を含めると2桁に到達しているという力強い打撃が一番の持ち味。また相手バッテリーの配球を考えるなど、技術だけではなく頭も使いながら快音を響かせていく。

 そんなチームをまとめるのが坪井雄介。武器は安定した守備で「源田壮亮さんや藤岡 裕大さんの動画を見て、捕球の姿勢や打球への入り方を勉強しています」という。秋の大会では2番・ショートでスタメン出場を果たし、プレーでもチームを牽引していた。春以降も主将としてチームをまとめていく。



市川学園の練習模様

■涙を流した強化合宿

 4月から始まる地区予選に向けて取材時もトレーニングに打ち込んでいた市川学園の選手たち。限られた時間を効率よく使っていくが、選手たちに話を聞くと市川学園では冬場に強化合宿を実施するのが定番とのことだ。

 「全員で助け合って5日間を乗り越えられたのは今でも覚えています」という強化合宿は例年であれば、学校の寮を使って泊りがけで開かれるが、今年は新型コロナウイルスの影響で寮が使えず。代わりに5日間は通いで実施することになった。



市川学園の練習模様

 「寮だったら夜ご飯も監督に見られていますが、今回だと朝早いので、どちらも大変です」と大塚が語る通り、朝は7時にグラウンドに集合。朝食をとった後、トレーニングに打ち込むところから始まる。2度目の朝食、練習と進めていき、最後もトレーニングをやって終了。終わりは18:00となる。

 合宿中の様子を大塚はこう振り返る。
 「去年も経験していたので、『今年もきたか』という感じで、最初は全員が開き直って明るい雰囲気で出来ていましたが、途中からはかなり雰囲気も暗かったです」



市川学園模様

 厳しい強化合宿の中でも、特に厳しいのは最終日の最後のメニューとなる80メートル走だ。片道をダッシュして、スタート地点までジョグで戻る。これを10分以内に10本に完走しなければならない。

 このメニューに途中で涙をする選手も現れたとのことだが、「終わったときは達成感がありました」と庄司は語る。また大塚は「チーム力が凄く変わったと思います」と一体感が向上したことを実感している。

 指揮官の井本監督は「年始からの取り組みも非常に良かったので、結果が出ていると思います」と手ごたえを感じているようだ。



トレーニング模様

■強豪校も指導するトレーナーによるトレーニング

 そして冬場には四股と追っかけと呼ばれるメニューも市川学園では名物練習になっている。足にチューブを巻き10キロのシャフトを背負って腰を落とした状態で実施する四股は、体の向きを前後左右に変えて歩く。もしくはジャンプして塁間を進んでいくもので、1歩出たら3秒間キープするのがポイントとのこと。このメニューで、「足はかなり太くなりました」と大塚は成長を実感している。

 追いかけは二塁と三塁の間を往復するアメリカンノックを指す。5、6人で交代で受けるが、「捕れなかった分、トレーニングメニューが追加されるので、大変です」と選手たちは語る。



トレーニング模様

■第3教育の達人を目指して

 市川学園の教育方針が3つ建てられているが、そのうちの1つ『第3教育』という自分で自分を教育することを目指す精神が掲げられている。これに則って井本監督は選手たち自ら考えて行動することを大事にしている。

 その一環で旧チームは、自粛期間に選手間で素振りを1日500、600回することをルールにして打力強化してきたとのこと。そのおかげもあって、新チームスタート時は「バッティングには自信がありました」と攻撃力には手ごたえを感じていたことを坪井主将は振り返る。

 夏休みは週3、4日で1日4時間の制限の中で、実戦を中心にチームを仕上げる日々。「例年よりも時間が短かったので、いつもとは違う形で基本を固めました」と井本監督は振り返るが、練習試合でも結果を残し、自信をもって秋季大会に入っていった。



トレーニング模様

 地区予選を勝ち上がり県大会へ勝ち進んだ市川学園だが、初戦・千葉敬愛に0対8。ヒット1本に抑えられる完封負けを喫する。「公式戦の雰囲気にのまれて雑なバッティングが目立ちました」と敗戦の要因を分析する。

 その敗戦からトレーニングを通じて身体を大きくして、力強さも出てきた。生まれ変わった身体を使いこなせるように、練習メニューも工夫しながら春へ準備を続けている市川学園。2年前に達成したベスト8を超えて甲子園に行くべく、春はシード権獲得を狙う。

(文=編集部)



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