日川のスタメン・ベンチ入り情報

 当時、194センチの剛腕・山田 基樹(国学院大-オールフロンティア)を擁し、夏の甲子園に出場した日川(山梨市)。春夏合わせて計5回の甲子園出場している。

 日川にとっても、山梨の公立校にとっても最後の甲子園となった2013年夏の甲子園では箕島を下し、2回戦では大阪桐蔭相手に3対4の接戦を演じた。再び甲子園を目指し、現在の日川ナインは強豪校に競り合う存在とまでになっている。

 昨秋の県大会2回戦では準優勝・日本航空を相手に延長14回の末、5対6で敗れたが、今シーズンに期待を持たせる結果を残した。選手たちの力量は県内の私学に負けない潜在能力を持った選手もおり、さらに超えていこうと厳しい冬に臨んでいる。

 山梨県山梨市にある県立日川高校野球部は校舎から1.3キロ離れた第二グラウンドで汗を流す。本流・笛吹川に日川、重川が合流する地点に所在し、南アルプスや八ヶ岳などの山岳を望むことができる。まさに大自然に囲まれた環境で日々の練習が行えることも日川高校の魅力の一つだ。



左から小鷹、久島、戸田

 その中心といえる存在が、エースで主将の戸田 一那である。170センチ74キロとがっちりとした体格から遠投は100メートル前後を投げられるという強肩を活かして、最速130キロ中盤を計測するストレートを武器にしている。

 一冬通じてボールのキレを向上させようと取り組んでいるが、変化球では落差の大きいツーシームを軸にカーブやフォークと言ったボールも操る。

 その戸田とともに投手陣を引っ張るのは左のエース・小鷹柾也。181センチの長身である小鷹は、腕の長さを活かして打者の手元でリリースした伸びのあるボールが持ち味。日本航空戦でも14回完投しており、気持ちの強さも併せ持つ力投派左腕としてチームを支える。

 一方の野手陣ではショートの久島大生が鍵を握る。日本航空戦では一時勝ち越しとなる高校通算1本目のとなるホームランを放った。その後の練習試合でもホームランを3、4本放っており、170センチ70キロと小柄ながら急成長中のスラッガーだ。



日川の練習模様

■1球への想いの強さと練習以外の過ごし方

 8年ぶりの甲子園出場。そして甲子園で2勝することを目標に練習に取り組んでいる日川であるが、公立校である以上、練習環境等には制限がある。授業は15時40分までと長く、最終下校は19時と決められているため、平日は2時間半程度の時間しか確保が出来ない。

 「隙間時間を短くして練習量を増やすことはもちろん、高い集中力をもって取り組んだり、メニューを工夫するなどしています」と部長の三枝先生は語る。戸田主将にも同じことを聞くと、秋の敗戦もまじえながら、質を高める重要性を語った。



日川の練習模様

 「秋の大会は延長14回で負けてしまいましたが、チャンスを活かしきれない場面が多かったです。監督から試合後に『1球への想いが足りない』ということと、『練習以外の時間の過ごし方を変えなければいけない』という話をしてもらってからは、意識が変わりました」

 授業中には小テストや課題が先生から出されるため、日ごろから自宅で勉強を積み重ねなければいけないとのこと。だが、戸田主将は勉強時間を確保しつつも自宅の空き時間には素振りやトレーニング。さらにはストレッチをするように心がけ、練習でも行動を素早くすることで、練習時間の確保に努めているという。



日川の横断幕

■チーム一丸で甲子園に

 1秒たりとも無駄にしない日川は、今年から少しユニークな練習を取り入れた。トレーニングで鍛えた筋肉をプレーに繋げるという目的で、ブリッチや逆立ちといった動きを通じて身体の柔軟性を磨く練習を取り入れた。

 「OBの先輩に教わったんですが、山本 由伸さんがやっているような運動をすることで、胸郭の柔軟性を上げたら、球速アップに繋がりました。野手陣も力強い打球を飛ばせるようになってきました」(戸田主将)

 こうした練習も含めて「今年は野球だけではなく様々な練習をすることが出来た」と三枝部長は充実の冬場だったと振り返る。まもなく迎えるシーズンへ、「秋の大会が終わった時点で『チーム一丸で甲子園に行こう』となっています」と結束は固いと戸田主将は語る。8年ぶりの聖地へ、日川が虎視眈々と頂点を狙う。

(文=編集部)



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