高崎工のスタメン・ベンチ入り情報

 高崎駅より2キロほど離れ、北関東有数の工業都市である高崎市内に校舎があり、質実剛健・友愛創造の2つを校訓に掲げている高崎工。群馬県のなかでも最大規模の施設・設備を備えているだけではなく、最新技術の習得も出来る工業高校であり、卒業生の多くが就職していることでも知られている。

 学校には機械科、電気科、情報技術科、建築科、土木科、工業化学科の6つの科が設置されているだけはなく、高校にしては珍しい給食があり、日ごろから3種類の中から1つ選ぶ形になっているとのこと。こうしたことも重なり、人気ところでは入試の倍率は3倍近くなることもあるそうだ。



 そんな野球部は現在部員21名で活動をしており、「勢いに乗って良ければ一気に打ち崩せる」という打線が今年の武器になっている。そんな打線に勢いをもたらしてくれそうな注目選手が。茂木大知である。

 今年から赴任してきた後藤監督は「意識もプレーも大きく変わってきた」と成長を感じている選手の1人で、1番を打たせる時もあれば、クリーンナップに座ることもあるとのことで、「いろんな可能性があります」と今後の成長が期待される選手である。



 茂木はチームの副将でもあることから、率先して声を出し、主将のサポートも献身的にしてきたとのこと。チームの中心選手として言動で引っ張っていくことが期待される。

 さらに茂木だけではなく高橋悠羅、高橋凱羅の双子も打線の中心メンバーとしてチームを支える。主将で4番・捕手の兄・凱羅はチーム1の長打力を誇り、様々な打順を試している後藤監督でも「唯一4番の凱羅だけは固定している」という全幅の信頼を寄せられているスラッガーだ。

 そして弟・悠羅は秋の大会では3番に座った。「コンタクトが優れていて、とにかく積極性がある」というのが悠羅の特徴。しっかりとバットを振ることもでき、相手にプレッシャーをかけることができ、兄・凱羅とともに高崎工打線を支えていく。



 一方の守備でチームを引っ張ることが期待されるのは赤星紘大である。当初はサードを務めていた選手だが、「真面目で責任感も強い」という性格を活かしてファーストへコンバート。その人間性が活き、「難しいボールでも執念で捕ってくれます」と選手たちから信頼を置かれる選手まで成長した守りの要である。

 そんな赤星とともにチームの守備を担うのが沼田憶人と栗原蒼太の左右のWエースである。沼田はオーソドックスな左のオーバースローだが、真っすぐとスライダーのコンビネーションで本格派左腕。昨夏は120キロ後半の球速だったが、球速以上のキレ味やボールの重みも沼田の持ち味。一冬超えての成長に期待がかかる。

 右の栗原は高校から投手を始めており経験は浅い。しかし、勝ち気で負けず嫌いと投手向きのメンタルの強さや不規則に変化する真っすぐを主体に相手打者からアウトの山を築く。沼田とはタイプの違う変化球主体の投球で勝負する右腕である。



■目の前のプレーに全力を注げるように

 そんな高崎工は夏の大会前から忙しい。学校には求人が7月から掲載され、選手たちは大会前に目を通しておき、行きたい企業をチェックする。そして夏の大会が終わり、高校野球を引退すると、各企業を回りながら夏休みを過ごし、8月末には希望を提出。

 2学期に入ると履歴書を送り、各企業の試験を受けるというハードスケジュールを過ごしていくそうだ。今年度は新型コロナウイルスもあり影響が心配されたが、「思っていた以上に影響がなくて、就職活動は上手くいっていたようです」と3年生の就職活動は何とか進められたことを後藤監督は振り返る。



 ただ今年赴任したばかりだという後藤監督は「そういう世界に踏み入れるとは思いませんでした」と苦笑いを浮かべつつ、今年来たからこそ気づいたこともあると語る。

 「高崎工出身のOBが活躍されているので、多くの求人を頂いていると思います。だからこそ、選手たちはじめ生徒には『今が大事だよ』と思っています」



 それは野球でも同じである。後藤監督は現在、選手たちに練習メニューを組ませるように指導をしている。それは「選手たちに『責任と自立』を持ってもらおう」という狙いがあってのこと。

 後藤監督の中では不安も我慢も感じながらだが、選手たち自ら進んで野球に打ち込める。目の前の練習に高いモチベーションをもって取り組めるようにするための、意識改革として選手主体に進めている。

 現在は2学年21名で活動を続ける高崎工。目標はベスト8だが、まずはチーム一丸となって成長ができるか。目の前の一球へ全力を注ぎ続ける。

(文=編集部)


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