山田陽翔、中西聖輝、森下瑠大、前川右京

 順延が続いた第103回大会もついに準決勝を迎えた。ベスト4に残ったのはいずれも関西勢。そんな準決勝の見所を紹介したい。

盤石な戦力を揃えた智辯和歌山か?5.5試合目の近江は底力に期待 
山田 陽翔(近江)、中西 聖輝(智辯和歌山)

◆第1試合 智辯和歌山(和歌山)vs近江(滋賀)

 今大会3試合目の智辯和歌山と今大会5.5試合目の近江の対決。近江は2年生右腕の山田 陽翔が残り207球。そして中1日と近江にとって不利な条件が重なっている。対する智辯和歌山はエース・中西 聖輝が中3日で登板できる状況だ。トーナメントはどうしても後半になるにつれて消耗戦となる。智辯和歌山は市立和歌山の小園 健太を攻略してきた実績があるだけに中盤まで持ち込んで、後半で突き放す試合展開にしていきたい。

 一方、近江は投手陣の疲労を考えると、ロースコアというよりも、打撃戦に持ち込むことを想定して臨むことが必要だ。打線は大会2本塁打の新野 翔大、山田を中心に長打力のある打者が多く、智辯和歌山投手陣からしっかりとコンタクトできる技術は備わっている。

 近江は大阪桐蔭、盛岡大附、神戸国際大附といった大型チームを下して、勢いに乗っている。戦術の幅も広く、やはり怖いチームといえる。

 5点勝負の展開が予想される。智辯和歌山は中西だけではなく、左腕・高橋 令、右腕・伊藤 大稀の3年生投手で逃げ切る形になるのではないだろうか。
 5.5試合目ながら1試合ごとにレベルアップしてきた近江か。それとも盤石な戦力、そして負担が少ない日程で勝ち上がった智辯和歌山が制するか、今後の高校野球を検証する上で見逃せない試合だ。

勢いに乗る京都国際か、貫禄のある智辯学園か 
森下 瑠大(京都国際)、前川 右京(智辯学園)

◆第2試合 京都国際(京都)vs智辯学園(奈良)

 春季近畿大会準決勝でも対決しており、智辯学園が4対2で勝利を収めている。ただ終盤まで接戦を演じており、接戦になるかもしれない。

 智辯学園は前回の試合で、2年生左腕・藤本 竣介が先発しているが、藤本は倉敷商戦に打たれており、やや不安が残る。となると、西村 王雅、小畠 一心のどちらが先発するかの構想になるだろう。ただ、藤本は長い腕を生かして、癖球で勝負する左腕で、ハマれば京都国際打線を抑える能力は十二分に備わっている。

 京都国際は森下 瑠大、平野 順大の継投策となるだろう。森下はやや疲労が見えており、中1日でどこまで状態を改善できるか注目が集まる。
 智辯学園打線は、垪和 拓海の打撃好調な右打者、さらに前川 右京、山下 陽輔の主軸が勝負強さを発揮できるか。
 勢いに乗る京都国際か。勝ち進むごとに貫禄のある戦い、そして緻密な戦略で相手を上回る野球で勝ち上がる智辯学園か。

 この試合も接戦が期待できそうだ。

(記事:河嶋 宗一)