宗山 塁、上田 希由翔



 ドラフト上位候補が勢ぞろいし、さながらオールスターのようなメンバーが揃った野手陣。とりわけ法政大の斎藤 大輝内野手(横浜)、立教大の山田 健太内野手(大阪桐蔭)をはじめとした二遊間にスター選手がひしめき合い、普段見られないハイレベルな陣容が観戦できるところは国際試合の醍醐味でもある。

 今大会は下級生の活躍も印象的だった。

 投手陣から見ていこう。まずは大阪商大・上田 大河投手(3年=大阪商業大高)の名を挙げたい。初戦のキュラソー戦では先頭打者にいきなり二塁打を打たれるも後続を抑えてセーブを挙げた。続く2戦目の米国戦でも7回途中からマウンドに上がり、1.2回を投げ無安打無失点に抑えて勝利投手となった。所属チームでは主に先発を務める本格派右腕だが、大会では救援投手として存在感を見せてくれた。

 今春の東京六大学リーグで投打ともに大活躍した法政大・篠木 健太郎投手(2年=木更津総合)は初の国際舞台でも存分に力を見せた。救援投手として第4戦のイタリア戦で1回2奪三振無失点。第5戦のオランダ戦でも最終回に登板し、アウト3つをすべて三振で飾った。最速157キロを誇る右腕は既にアマチュア球界でもトップクラスの実力を持つと評され、その奪三振能力の高さを改めて証明したといえるだろう。更なる飛躍が楽しみだ。

 今大会で登板を果たした両右腕はともに、将来ドラフトでの指名が有望視されている。大学野球の枠を超えたレベルの野球を体感できたことは彼らの将来への指針にもなっただろう。通用した自分の持ち味を更に高めていってもらいたい。

 野手陣では多士済済の面々が名を連ねた。

 まず目立ったのは、三塁手でレギュラーポジションに就いた仙台大・辻本 倫太郎内野手(3年=北海)。世代屈指の守備力を誇り、本職は遊撃手だが三塁手で新境地を開いた。特に初戦のキュラソー戦では好守を連発し、守備からリズムよく攻撃の流れを引き寄せる原動力となった。打撃では主にポイントゲッターとなる7番を任され、第4戦のイタリア戦では2安打3打点と結果を残した。三塁線に強烈な打球を打つプルヒッターが多い国際試合で、辻本は難なく打球をさばいてアウトを重ねるなど、その貢献度は高かった。

 日本代表において遊撃手を守る選手は守備においてナンバーワンの評価を得ていると見て間違いない。明治大・宗山 塁内野手(2年=広陵)は侍ジャパンでもポジションは指定席だった。軽やかなフットワークに強肩、正確性に優れた送球は舞台が変わっても健在。辻本と鉄壁の三遊間を組み、正二塁手の駒澤大・林琢真内野手(4年=東邦)との二遊間コンビも日本の守備力の象徴だった。打撃では6番や3番などを任され、チャンスメークでチームに貢献した。
 慶應義塾大の主砲・廣瀬 隆太内野手(3年=慶應義塾高)は代表でもクリーンアップを任され、初戦のキュラソー戦で2安打、第4戦のイタリア戦は2安打1打点と持ち前の固め打ちを披露した。

 明治大・上田 希由翔外野手(3年=愛知産大三河)は山田 健太や蛭間 拓哉といった並みいる強打者を差し置き、全7試合のうち4試合を4番でスタメン出場し、快打を連発した。第5戦のオランダ戦では、内野ゴロ2本で計2打点。相手の失策などで転がり込んだチャンスで、最低限ながら打点を確実に稼ぎチームの勝勢に結びつける姿に主砲の姿を見た。

 振り返ると、投打ともにチームの核となる役割を下級生が担ったチーム構成だったことがわかる。特に篠木や宗山はまだ2年生で、今回の経験を機にこれから先どのように進化していくかが非常に興味深い。各選手がこうした一発勝負の経験をチームに持ち帰り、還元していくことでより大学野球のレベルも上がっていく。更なる大学野球の発展を期待したくなる大会だった。

(記事=河嶋 宗一)